AIIB 新たに24の国などが参加の意向

AIIB 新たに24の国などが参加の意向
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中国が主導するAIIB=アジアインフラ投資銀行は、初めての年次総会を開き、新たに24の国などが参加の意向を伝えていることを明らかにし、参加メンバーの数ではADB=アジア開発銀行を上回るという見通しを示しました。
AIIBは、中国が主導し、57の国が参加して去年設立された、アジアのインフラ建設を支援する国際的な金融機関で、25日、北京で初めての年次総会が開かれました。
開幕式でAIIBの金立群総裁は「新たに参加を望む24の代表を歓迎する」と述べ、新たに24の国などが参加の意向を伝えていることを明らかにしました。
そのうえで、ことし9月末まで申請を受け付け、来年初めに正式に承認する方針を示し、最終的な参加メンバーの数は、67の国と地域が参加するADB=アジア開発銀行を上回るとの見通しを示しました。
また総会では、各国の閣僚級らが、日本円で総額500億円規模の最初の融資案件や、新たな参加国の承認手続きなどについて、意見を交わしたものとみられます。
AIIBは、増資などの重要な案件で中国が事実上の拒否権を握るなど影響力が大きく、中国の張高麗副首相は開幕式で「AIIBの設立は、中国が国際的により大きな責任を果たすことを示す」と述べて理解を求めましたが、融資業務が本格化していくなかで、透明で公正な運営ができるか、国際社会が注視しています。

AIIB総裁 英のEU離脱選択「心配だが今後も連携」

AIIB=アジアインフラ投資銀行の金立群総裁は記者会見で、イギリスで行われたEUからの離脱の是非を問う国民投票で離脱が多数となったことに関連して、「世界の金融市場に衝撃を与え、少し心配ではあるが、今後もAIIBにとって最も重要な参加メンバーであり続ける、イギリスを含むヨーロッパの国々と緊密に連携していく」と述べるとともに、「ヨーロッパのすべての参加国はこれまで非常に力を尽くしてきた。アジアの発展はヨーロッパにとってもよいはずであり、ヨーロッパの国々にとってAIIBがとても重要な存在だと信じている」と強調しました。
さらに金総裁は「この銀行への参加を希望しているヨーロッパの国々はもっとある」と述べ、ヨーロッパ各国がAIIBと今後も良好な関係を続けていくことに期待を示しました。