【阪神】福留、祝日米2000安打!忘れられない安打は…
◆広島4―2阪神(25日・マツダスタジアム)
阪神・福留孝介外野手(39)が25日の広島戦(マツダ)の6回に二塁内野安打を放ち、日米通算2000安打を達成した。日本人ではイチロー(マーリンズ)、松井秀喜氏、松井稼頭央(楽天)、中村紀洋氏、井口資仁(ロッテ)に続く6人目。
敵味方関係なく、スタンドに大歓声が響き渡った。6回2死二塁。福留の強烈な打球は一、二塁間を襲った。飛びついた名手・菊池のグラブをはじく二塁内野安打。日米2000安打到達だ。新井から花束を、鳥谷からは記念のボードを受け取り、何度も頭を下げた。
「ホッとしているというのが今の気持ち。菊池君の所にいって、アッと思ったけど」。4回に右翼線二塁打を放ちリーチをかけると、次打席で一気に決めた。試合中は決して表情を崩さなかったが、試合後は「苦しいこともあったが、この数字に達するにあたっての糧だった。苦しいこともいい思い出」と笑顔を見せた。
プロ18年目。06年のWBC準決勝では代打決勝2ラン、カブス入りした08年のメジャー開幕戦では、同点3ランを含む3打数3安打の衝撃デビュー…。数多くの快打でファンを沸かせたが、自身にとって最も記憶に残る一打は、意外にも泥くさい右前安打だった。
「あの時に比べればって言えば語弊があるかもしれないが、(今は)あまりそういうのを感じず、ノビノビやれている」。遊撃から外野へコンバートされた中日時代の02年。25歳だった福留は、日本球界ラストイヤーの巨人・松井と激しい首位打者争いを繰り広げた。プレッシャーに襲われ、体が思うように動かなかった。
2厘8毛差で追う展開で迎えた9月29日の巨人戦(東京D)。3回無死一塁、ベンチのエンドランのサインに応え、上原から一、二塁間を破る11打席ぶりの安打を放った。「自分が苦しんでる時に、ベンチが動いてくれて本当に感謝した」。忘れられないヒットだ。
この一本を契機に調子を取り戻すと、10月に入り松井を逆転。最終的には、松井を9厘上回る打率3割4分3厘で初タイトルを獲得した。「あそこで取れたのは自信につながっている」。素質を開花させ、6年後には松井を追うようにメジャーへ。米大リーグでは5年間で通算498安打を重ねた。
13年に日本球界に復帰。2年間は打撃不振やけがなどで苦しんだ。「いの一番で声をかけてくれたのが阪神。プレーで恩返しするしかない」。目標はあくまでチームの優勝。ゴジラの3冠を阻止した男は、揺るぎない自信を胸にバットを振り続ける。(橋本 健吾)
◆福留 孝介(ふくどめ・こうすけ)1977年4月26日、鹿児島県生まれ。39歳。PL学園高から日本生命を経て、98年ドラフト1位で中日入団。02、06年に首位打者、06年にセMVP。07年オフにFA宣言し、カブス入団。11年7月にインディアンス移籍。12年2月にWソックス入りしたが戦力外となり、同年7月にヤンキースとマイナー契約。13年1月に阪神入団。今季年俸は2億円。182センチ、92キロ。右投左打。