6月23日に東京・東京ドームで行われたソフトボールの国際試合「日米対抗ソフトボール2016」初戦に、茅原実里と逢坂良太が登場。東京ドーム初のソフトボール国際試合という記念すべき舞台で、2人そろってファーストピッチセレモニーを務めた。
学生時代にソフトボール部で汗を流していたという2人。試合前に球場スタンドで行われたトークショーでは、それぞれ部活動の経験を振り返った。父親が地元の少年野球などでコーチを務めていたため、子供の頃から球技に慣れ親しんでいた茅原は、中学の3年間をソフトボールに捧げ、「大きなフライが獲りたい」という理由からセンターを守っていたという。逢坂は中学、高校とソフトに打ち込んだ本格派で、中学時代はレフト、高校生の頃には長身を生かしてピッチャーに。10年ほどのブランクがあるものの「体に染み付いている」とピッチングの勘を取り戻した逢坂に対し、センターだったためアンダースローに慣れていない茅原は「とにかくキャッチャーまでノーバンで届かせたい」と意気込んでいた。
トークを終えたあと、2人はセレモニーまでのわずかな時間もフォーム調整などを余念なく行い、本番10分前にはブルペンを借りて投球練習。スタッフをキャッチャーに据えて何度も投げ込み、逢坂は見事な豪速球でスタッフの掌を腫れ上がらせていた。茅原は慣れないアンダースローに苦戦しながらも、少しずつ勘をつかんでいく。短時間に数十球を投げ込んだ2人は、いよいよ本番の舞台へ。
女子日本代表の公式ユニフォームに身を包んだ2人は、マウンドを挟んで並び、観客の声援に応えた。茅原と逢坂は同時に投球し、逢坂のボールがうなりを上げて吾妻悠香捕手のミットに刺さると、場内にどよめきが起こる。茅原のボールは惜しくも捕手の手前でワンバウンドしてしまったが、見事な投球ぶりに大きな拍手が送られた。
逢坂はテレビアニメ「ダイヤのA」で主人公・沢村栄純の声を務めていることから、プロ野球の始球式は何度か経験しているが、ソフトボールの公式試合に登場したのは今回が初めて。投球後に話を聞くと「ソフトボールは初めてだったので、直前はものすごく緊張してました。でも選手の皆さんが温かく迎えてくださったので、全力で投げることができました。楽しかったです」と笑顔で答えた。一方の茅原は「あっという間に終わってしまいました……。キャッチャーミットにノーバウンドで届かせるのが目標だったんですけども、届きませんでした(笑)。あんなに練習したのに!」と悔しがりつつも、「東京ドームで初めてソフトボールの国際試合が行われるという記念すべきこの日に、自分がセレモニアルピッチをさせてもらうなんて……中学生時代につらい練習を耐えてきてよかったなって思います。人生、何が起こるかわからないですね。すごく光栄で、素敵な思い出ができました」と顔をほころばせた。
「日米対抗ソフトボール2016」初戦は約3万人の観客が見守る中、日本代表が5-1で快勝。宮城・シャルコムせんだいへと移動して行われた昨日6月24日の2戦目も、延長の末2-0で日本代表が勝利し、本日25日に最終戦を迎える。なお茅原は現在、ニューアルバム「Innocent Age」を携えての全国ツアー「Minori Chihara Live Tour 2016 ~Innocent Age~」を開催中で、本日は奇しくも日米ソフトボールチームと同じく宮城を訪れる。