単発・二次作品専用スレッド 2 - スレ立て
2014/11/06 (Thu) 22:51:21
このスレでは短い作品やこの掲示板の作品の二次創作やif(ここでこうなっていたらどうなっていたんだろうか、もしこうなっていたら等)、若返り急成長掲示板の未完の作品の続きやifを募集しています。
2014/11/08 (Sat) 00:48:30
スレ立て人様、ありがとうございます。こちらに作品を載せたいと思います。
あと私の名前ですがこのままだと微妙に不便なので「普段はROMの人」を縮めて
「フロム」と名乗らせていただきます。
では稚拙な文ではありますが、よろしければどうぞ。
『中二病、各所で流行の兆し』
「はあっ!?」
ある日曜日の朝のこと。なんの気なしにテレビをつけ、画面に見えたその一文に
OL、橋本里美(25)は我が目を疑った。
思わず新聞のテレビ欄を見直す。普通のニュース番組だ。決してバラエティではない。
「………中二病って、あれよね。中学二年生ぐらいの頃にかかるっていうイタイ…
っていうか私もそうだったわ、うわー嫌なこと思い出しちゃった…」
軽く頭を抱える里美。どうやら彼女も『患者』の一人だったらしい。
『政府ではこの新種の病気に対し、国民に注意するよう呼びかけを―――』
ピッ
番組が大真面目に内容を読み上げているのが段々バカらしく感じ、ついに里美はテレビを消してしまう。
もう一度番組欄を確認する。やっぱり何の変哲もないニュース番組だ。
新しくジョークのコーナーでも始めたのかと思ったが、そのような気配もない。
「はぁ、考えるだけバカらしいわね…シャワーでも浴びてこよっと…」
ぼやきながら、脱衣所に向かおうとする里美。
その時である。
ドクンッ!
「っ!?」
突然体に違和感を覚え、その場に立ち止まる。
その間にも違和感はどんどんと強くなっていく。
「な、何…?体が、熱い……」
発した言葉の通り、体が火照って熱を帯び、心臓の鼓動も早まる。
思わず両手で肘を抱くようにして腕を組みうつむくが、治まる様子はなかった。
そのまましばらく耐えていた里美だが、次第に別の違和感を覚えはじめた。
「…あ、れ?何、これ…服が…?」
着ている服のサイズが、少しではあるが大きくなっている。
しかし、サイズの合わない服など着ていた覚えはない。ましてや服が急に大きくなることなど…
「…もしかして、私が、小さくなってる、の…?」
その考えに至り、体の違和感に苛まれながら壁に立てかけられていた姿見を見る。
そこに映っていたのはいつもの里美ではなく、まだ20代になったばかりの彼女であった。
「…嘘…!」
里美の予感は的中した。彼女の体は少しずつ小さく…若返っていたのである。
驚愕し目を見開くが、いつまでも驚いている余裕はなかった。
体中の違和感は治まらない…つまり、この若返りはまだ進行しているのである。
19,18…20代を通り過ぎ、里美の体はどんどん細く、小さくなっていく。
目線が少しずつ低くなっていき、服のサイズはますます合わなくなる。
服の上からではわからないが、腕や足の肉付きの女性らしさも徐々に失われていた。
「あっ、や、やだっ、胸…!」
そして何より顕著なのは胸であった。
17、16…と若返っていくと共にその膨らみも少しずつ縮み、ブラとの間に隙間を広げていく。
小さく華奢になっていく手で慌てて押さえる里美だが、それで止まることなどあるわけがなく
ただ単に自分の胸が縮んでいくさまをその感触で実感することになるだけだった。
「お願い、止まって、止まってよぉ………!」
じっとうつむき目を閉じていた里美には自分が変化していく様子を最後まで見ることはできなかった。
やがてしばらくして、里美の体から突然すっと熱が引いていった。
あれほど自分の体を苛んでいた違和感も(服のサイズは合わないままだが)鼓動の早まりもない。
「……………止まった、の?」
ふっと目を開き、呟く。その声は自分のものとは思えないほど、以前よりも高く細い。
目の前にはすっかりサイズが合わなくなった服と、小さく細い手。
それが今までの出来事が夢ではないことを物語っていた。
「………………」
すっと顔を上げ、改めて姿見を見る。
そこには、ぶかぶかの服に身を包み、呆然としている少女…今の里美の姿が映っていた。
「これ、私……?」
未だに信じられないまま自分の姿を目で確認し、今度は触れて確かめる。
細く華奢になった手足。女性的な特徴を微かに見せるものの、幼さの大きく残る顔立ち。
Aカップ程度の膨らみだけを残しブラとの間に大きな空間を作ってしまっている胸。
微かに括れただけの腰。女性的な丸みを帯び始めたばかりの未成熟な尻。
それらの特徴は全て、発育途上の『少女』の体のそれであった。
「赤ちゃんにならなかっただけマシ、なのかな……それにしてもなんで…」
幼児ではないにせよすっかり貧相になってしまった自分の体を複雑な気分で眺めながら
軽く考え込む。
「この体、多分13歳か14歳ぐらいだよね……13,4歳……中学生……………まさかっ!?」
突然ハッと何かを思い出し、ぶかぶかな服に四苦八苦しながらリモコンに駆け寄り
テレビの電源を入れる。チャンネルを切り替えると、別のニュース番組であった。
『この新種の奇病は、発病後の患者の肉体年齢がおよそ14歳前後になるということから
世間では「中二病」と呼ばれており――――』
「……は、ははは…」
番組内で淡々と読まれるニュースの内容に思わず乾いた笑いを漏らす里美。
まさか本当にそんな奇病が存在し、それに自分がかかってしまうなんて。
「……仕事、どーしよ」
サイズが合わなくなった服の袖をぶらぶらさせながら、里美はそんなことを呟くしかなかった。
2014/11/16 (Sun) 01:54:00
どうも、フロムです。まだいくつか書いたものがありますので張っていきます。
前回のもそうですが基本的に私の趣味に合う内容になってますのでご容赦ください。
『海の月にご用心』
「痛っ!」
「どうしたー、美香ー?」
「うん、クラゲに刺されたみたい…」
夏休みに彼氏と旅行に出かけ、海水浴を楽しんでいた須藤美香(18)。
泳いでいる最中腕に一瞬腕にチクリと痛みを感じ、水からあげてみれば
予想通り腕はクラゲに刺されており、患部が軽く腫れ上がっていた。
「いったぁー…ついてないなあ、もう…」
「一回上がって治してもらったら?そのままにしてたら危ないよ」
「うん、そうする…」
ヒリヒリする患部を押さえつつ、彼氏に促されるまま海からあがる美香。
処置をしてもらおうと救護室を探して歩く。
「んー…なんかおかしいなあ…」
歩きながら、美香は身体に違和感を覚える。全身がムズムズするような、妙な感覚がするのだ。
刺されたことを気にしすぎているのだろうかと思いつつ、原因を探る。
「…あれ?」
違和感の原因がわかった。水着が少し緩んでいるのだ。
ほんの僅かではあるがトップと胸の間に隙間ができており、その感覚がなんとも心許ない。
「(泳いでる時に紐がほどけちゃったのかな…危ない危ない)」
そのまま向かっていたら危うく恥をかくところだった。もう一度結びなおす。
いつの間にかムズムズする感覚も治まっており、改めて救護室へ向かった。
「これでとりあえずは大丈夫ですよ。気をつけてくださいね」
「はい、ありがとうございました」
しかるべき処置をしてもらってから救護室を出る。
途中また少し水着が緩んだので再び結びなおす…のだが、どうも違和感が拭いきれない。
身体がムズムズする感覚も時折戻ってくるため、しきりに首をかしげていた。
「おっかしいなあ、合わない水着を買った覚えはないんだけど…」
ぶつぶつ、ぼやきながら彼氏の元へと戻る。違和感を覚えるのはトップスだけではなく
パンツも度々サイズを合わせていた。
「ただいまあ」
「あ、おかえり……って、えっと…美香…?」
戻ってきた美香を見るなり、首を傾げる彼氏。
「うん?私は美香だけど…どうしたの、急に?」
「いや…なんかさっきとぜんぜん違わないか?なんていうかこう、子供っぽくなったっていうか…」
「えー?何よそれ、失礼ね」
「だって、ほら…」
言いながら、くすくす笑っている美香の隣に並ぶ彼氏。
すると、さっきまでは美香が軽く彼氏を見上げる形だったのだが、今はその差が更に開き
身長差が頭一つ程度にまでなっていた。
「…あれ?」
「やっぱり…美香、子供っぽいっていうか、子供になってるぞ!」
「ええっ!?」
「だって、背も小さいし、顔も丸いし、その…体だって…!」
「そんな…ちょ、ちょっと見てくる!」
「あ、おい、美香!」
彼氏の指摘に、鏡を見ようと慌ててトイレに駆けていく。
女子トイレに入るのはどうかと思ったがそうも言っていられない状況なので彼氏も続いた。
途中、美香はまた身体がムズムズし始める。また水着が緩くなったような気がした。
「…嘘ぉ」
「…だろ?」
鏡に映る姿を確認する。そこに映っていたのは、美香であって美香ではなかった。
高校生と言うには幼い、美香の妹と言っても通用してしまいそうな少女であった。
顔を両手で触る。海に来た時よりも子供っぽい、丸みを帯びた輪郭。
「も、もしかして、水着のサイズが合わなかったのって…!」
ぺた、と今度は胸を触る。水着の布を触る感覚から、少し遅れて胸を触る感覚。
明らかに布が余っている。それだけ水着と胸の間に隙間が広がっているということだ。
そしてそれは水着ではなく美香の体が変わっていたからであった。
元々Dカップほどあった胸はこの短時間で大幅にサイズを減らし、今やBにギリギリ
届くかどうか、といったぐらいまで小さくなっていた。ヒップも同様に肉付きが
薄くなっており、パンツに皺を作っていた。
先ほどの顔と合わせて考えて、年齢は14,15歳といったところだろうか。
とにかく、美香の身体は確実に若返っていたのである。
「や、やっぱりぃ…なんでぇ…?」
「…お前、なんでそんなに小さくなるまで気づかなかったんだよ…?」
すっかり幼くなってしまった自分の体にがっくりとうな垂れる美香。
その様子を半ば呆れた様子で見ている彼氏。
…と。
「だ、だって普通体が若返るなんて…っ!?」
「ど、どうした、美香?」
うな垂れていた美香が不意に、ビクン、と跳ねるように身を起こした。
それから確かめるように胸や体を触り、鏡で顔を確かめ、両手で肩を抱く。
「み、美香…?」
「………私、まだ小さくなってるみたい…」
「なんだって!?」
ぽつりと呟いた美香の言葉に目を見開く彼氏。確かによく見れば、美香の顔は先ほどより幼くなっていた。
幼くなったのは顔だけではなく、サイズの合っていなかった水着は
トップスもパンツもより小さくAカップ程度になった胸とくびれを失いつつ細くなった腰
それと薄くなったヒップでギリギリずり落ちずに支えられているようだった。
外見年齢は13歳か14歳程度といったところだろうか。
そしてその変化を一番強く感じていたのは、勿論美香本人であった。
「(治まって、くれない…!)」
全身がムズムズする。この感覚が若返りのサインなのだと、美香もさすがに感付いていた。
そして、この感覚が続いているということは、若返りも止まっていないということ。
その証拠は、肩を抱いている両腕から伝わる感覚。
肩も、それを抱いている手や腕も、ムズムズと共に少しずつ細く小さく華奢になっていくのを感じる。
そして腕に感じる胸の、触る感覚も触られる感覚も小さくなり続けていた。
見れば、腕を組めば胸が小さくてもできるであろう谷間もほとんど確認できない。
鏡を見る余裕もなかったが、恐らくその顔もより丸く幼い「子供」の顔になっていることだろう。
しかしそれでも、美香を襲う身体のムズムズは治まらなかった。
「どうしよう、私このまま赤ちゃんになっちゃうのかな…?」
「お、落ち着け美香、きっと大丈夫だから…っていうか、どうしてこんなことに…」
何をすればいいかはわからないが、とりあえず不安を和らげてやるため美香に寄り添う彼氏。
…ふと、美香の腕に薄いながらもいまだ残るクラゲの刺し痕に気づいた。
「…なあ、変じゃないか?体は子供になってるのに、その痕は消えないのか?」
「え、あ、これ…?でももうあんまり痛くないっていうか、気にしてる余裕ないっていうか…」
言いながら、美香は刺し痕をさする…と、薄くなっていたそれはあっさりと消えてしまった。
同時に美香の中から違和感が消えていくのが感じられる。身体のムズムズも、スッと治まった。
「………あ、止まった……かも?」
「本当か?…じゃあもしかして、あの時のクラゲのせいで美香は小さくった、ってことなのか…?」
「それはわかんない、けど……とりあえず、止まっても元には戻ってくれない、みたい…」
痕が消えたのを確認しながら、美香は自分の体を見下ろす。
目に映るのは、成人を近くに控えそれなりに成熟していた身体ではなく、細く小さい子供の身体。
折れそうなほど細く華奢になった腕、括れを兆し程度にだけ残した腰。
丸みを失って小さくなり、少し動けば水着のヒップを落としてしまいそうな尻。
そして何より、AAカップ程度になりほとんど目立たなくなってしまったが
まだ辛うじて「女性」いや「女の子」と呼べる程度にまで膨らみを縮めた胸。
肉体年齢は11歳か12歳、第二次性徴が始まったばかりといったところだろうか。
鏡に映る顔もすっかり幼く丸い子供のそれである。
「うぅ、すっかりぺったんこだよぅ…」
「でも赤ん坊にならなかっただけでも良かったかもしれない…それにしても、困ったな」
「そうだよね…これじゃ学校にも行けないし、帰ろうにも服がぶかぶかで…」
「いや、それもそうなんだが」
「…?」
「このままだと付き合ってる俺がロリコンってことになってしまう」
「………あんたも刺されれば丁度良くなるんじゃない」
生物図鑑
モドリクラゲ
日本某所の海に生息するクラゲの仲間。
刺胞毒の中に含まれる成分により獲物や外敵の成長を遡らせ、捕食や逃走を容易にする。
この成分は人間にも作用し、刺された人間の肉体年齢を低下させてしまう。
近年ではこのクラゲが持つ成分を利用したアンチエイジングの研究も進められているらしい。
2014/11/16 (Sun) 14:47:30
お疲れ様です。
とても面白かったです。
おかげで更にフロムさんの作品が楽しみになりました。
楽しみに待ってますね。
2014/11/22 (Sat) 00:57:49
青年Aさん、感想ありがとうございます。
個人的には幼児化や赤子化よりも今回書いたぐらいの年齢の
子供に戻ってしまうのが好きなのですが、なかなかそういう作品には
めぐり合えないため、自分で書き上げてしまいました。
今後もこんな感じの作品を書くかと思いますので、よろしくお願いします。
2014/11/23 (Sun) 12:34:48
自分が求める作品を自分でつくろうとする姿勢には大いに共感します。これからも頑張ってください。
2014/11/29 (Sat) 00:55:58
『用法用量をお守りください』
一日の仕事を終え、自宅に帰りついたOL、後藤夏樹(27)。
着替えながら、先ほどから覚える違和感を確かめる。どうにも熱っぽいのだ。
仕事中にも咳をすることがあったし、どことなく体がだるいような気がする。
「やっぱり風邪ひいたのかな…ええっと、風邪薬、風邪薬…」
食事を済ませた後、救急箱の中を探る。ほどなくして、備え付けの風邪薬が見つかった。
『AR製薬 カゼゴールド 錠剤
用量 15才~:3錠 14~11才:2錠 10~5才:1錠 5才未満:服用しないこと』
用量を確認した後、錠剤の入っている瓶を見る。中には2錠しか入っていなかった。
振ってみても増えたりすることはなく、カラカラとむなしい音が鳴るだけである。
「あっちゃー、買うの忘れてた……まあでも、ないよりはマシよね?」
自分に言い聞かせつつ瓶の蓋を開け、2錠だけ入っている薬を取り出す。
それを口に含んだ後、コップに入れた水と一緒にゴクリと飲みこむ。
「これでよし、っと……んー、今日は疲れたし、もう寝ちゃおうっと…」
軽く伸びをしながらベッドに向かう。次の日が休日だったのでもう少し起きていたかったが
風邪気味ならば仕方がない。そんなことを思っていた。
――――――そして、その夜。
「んん……んぅ…」
布団の中、仄暗い部屋の中で寝苦しそうに身を捩る夏樹。
先ほどよりも体は熱を帯び、汗もかいている。風邪が悪化しているのだろうか?
「ん………はぁ…」
再び寝返りをうつ夏樹……その様子に、僅かながら変化が見られ始める。
彼女の姿が心なしか、若返っているのである。
勿論眠っている本人にはわからないが、今の夏樹の姿は20代の初めごろ。
入社したてのフレッシュな頃に戻っているのだ。
「……ぅ…」
夏樹の変化は止まらない。彼女の姿は20代を通り過ぎ、10代に突入した。
19,18.17…大学生から高校生へと遡っていくにつれ、その体は少しずつ小さくなっていく。
布団の上からではわからないが、彼女は確実に「成長」を失いつつあった。
胸は膨らみを小さくし、腰はくびれを失い、体そのものも全体的に細く…
顔にも少しずつ若さではなく、幼さが混じり始める。
「……ふ…」
自身の変化に気づいていない夏樹。未だに体が熱いのか、無意識に軽く掛け布団を捲り上げる。
その体は眠りに入る前のOLのそれではなかった。会社ではなく、高校に入学したての
女子高生のような、大人と子供の中間地点とも言える体が、サイズの合わないパジャマに包まれていた。
そしてその中間地点を過ぎ、夏樹の体は更に成長を遡る。大人から、子供へと。
16,15,14…どんどん若返る夏樹の体は、高校生から中学生に差し掛かった。
パジャマはますますぶかぶかになり、手が袖の中に埋もれていく。
布団がめくれあがったことで、手以外の変化もわかりやすくなる。
それなりに大きかった胸は仰向けになるとほとんど確認できない程度にまで小さくなっていた。
横向きになれば未だ膨らみは確認できたが、それも徐々に小さくなり、パジャマの皺と
区別がつかなくなりつつあった。
その顔は既に若さより幼さが勝っており、輪郭も丸っこい「子供の顔」になっている。
しかしそこまで戻っても、未だ夏樹の変化は止まっていないようだ。
「……ん、ぁ…」
ぶかぶかのパジャマに苦戦しながらなおも寝返りをうつ。その声も既に高い子供の声になっていた。
13,12…夏樹の体は中学生すら通り越し、小学生のものになっていく。
すっかり大きくなったパジャマに包まれた彼女の体は、第二次性徴の最中から始まりのそれへ。
先ほどまではまだ辛うじて確認できた胸の膨らみは更にそのサイズを縮めていき、後には
なだらかな丘と呼べるか呼べないか、というぐらいにまでなった。
変化は上半身だけではない。腰も括れをほとんど失いただ細いだけの子供のそれに。
ヒップも、太腿も、その大人特有の肉付きは既にない。足はすでにパジャマの裾に隠れて見えないが
手同様、細く短く華奢に変化しているはずである。
「……………すぅ…」
小学校高学年…11歳程度まで若返ったあたりで不意に、夏樹の表情が和らいだ。熱もすっかり引いたらしく
先ほどまでの寝苦しさが嘘のように安らかな寝息を立てるその顔は、輪郭から
顔を構成するパーツまで、体同様すっかり子供のそれになってしまっていたが、それに
本人は気づくことなく眠りこけている。今の彼女を傍から見れば母親のパジャマを無理して着ている
小学生の女の子にしか見えないことだろう。
かくして夏樹は、眠っている間に27歳のOLから11歳の少女へと変貌を遂げてしまったのである。
――――次の日の朝、夏樹の部屋から甲高い子供の悲鳴が響いたのは言うまでもない。
『AR製薬 カゼゴールド 錠剤
用量 15才~:3錠 14~11才:2錠 5~10才:1錠 5才未満:服用しないこと
※当製品は、服用者の方に対し薬の効果を正しく発揮できるように製作されております。
指定された用量を上下して服用されました場合、用量に記載された数字へと服用者様の
肉体年齢を増加及び減少させていただきますので、それらを望まない場合は必ず用法・用量を守った上で正しくお使いください』
2014/11/29 (Sat) 00:58:46
とらさん、感想ありがとうございます。
とらさんの作品も毎回楽しく読ませていただいております。
需要と供給のバランスって難しいですよね…
2014/11/29 (Sat) 20:41:22
返信ありがとです。
自分の作品についてコメしてもらうのは、やはり嬉しいですね。
2015/01/19 (Mon) 01:05:36
おひさしぶりです&あけましておめでとうございます、フロムです。
かなり間が開いてしまいましたが新作を投下させていただきます。
『おとしだま』
元旦。新たな一年の始まりを祝う目出度い日。
親戚一同が一つ所に集まって賑やかに語らい、振舞われた食事を楽しんでいる。
だがその中で、新人OL佐藤明里(22)は微妙に浮かない様子であった。
やがて会話を一区切りつけ、一人離れて玄関の近くで休憩していた頃に、おかしな様子の原因がやってきた。
「明里おね~えさんっ」
「…う」
背後から機嫌の良さそうな、それでいてこちらを伺うような子供の声が聞こえる。
振り返れば、そこにいたのは従兄弟の裕樹(10)であった。
声の通り、満面の笑顔のまま明里のところへ寄って来る。
「あけましておめでとう、明里お姉さん!」
「あ、うん、おめでとう、裕樹くん…えっと、いくつになったんだっけ?」
「10歳!今年、5年生になるんだよ!上級生!」
他愛ない会話。元気よく話す裕樹の顔も上機嫌そのものだ。
しかしその表情と会話の中に含まれるものの正体を明里は理解していた。
「そっかあ、もう5年生かあ…うん、大きくなったね」
「あはは!お姉さん、僕のお婆ちゃんみたいな言い方!」
「こら、失礼なこと言うんじゃありません」
「はーい、ごめんなさーい…ところで明里お姉さん」
「(来たか…)…何、裕樹君?」
「えへへ…お年玉、ちょうだい!」
ここでストレートに来たか、と明里は身構えた。正月の恒例行事、お年玉。
ずっと貰う側だった明里はいつの間にかあげる側になっていた。
嬉しいことが一転、憂鬱なことに早代わりである。
「(そんな余裕あるわけないじゃないの…!新人OLに期待すんなっつーの!)」
心の中で悪態をつきつつ、笑顔を取り繕って裕樹に話しかける。
「あ、ああ、うん、そうね、お年玉ね…えっと、裕樹くん、あげたいのはやまやまなんだけど…」
「あ、大丈夫だよ!お姉さんお仕事始めたばっかりでお金あんまりないってわかってるから!」
「へっ?(こ、この子供、なんて賢い…男の子ってこんなに成長早かったかしら?)」
「だからね、ちょっと別の物を貰いたいんだけど、いい?」
「別の物?いいけど、何かしら…(何か買ってくれ、って言うのかしら…高いのはダメよ?)」
「やった、ありがとう!」
承諾の言葉を聞いて、ぱっと顔を輝かせる裕樹。
それからおもむろに明里の元へ近づいていき…彼女の胸へと手を伸ばした。
「え、ちょっ、裕樹くん…!?別のってまさか…」
「大丈夫、エッチなことじゃないから。ほら、じっとしてて」
言いながら手を止めない裕樹。伸ばされた手は彼の言う通り、明里の乳房ではなく
胸元に当てられて止まった。そのまま何かを念じるように静かに目を閉じる。
少しして、明里は違和感を覚え始めた。
少しずつ、裕樹が手を当てているところを中心に体が熱くなってきたのである。
「ね、ねえ裕樹くん、なんだか変じゃない…?それに貰いたいものって…」
「しっ、もうちょっとだから静かにしてて」
裕樹の声は真剣そのもので、無理矢理手をどけるのも憚られるようであった。
仕方なくされるがままになり、それからもうしばらくして熱が体全体に行き渡った頃。
「よし、こんなもんかな…」
と裕樹が言うや否や、明里の胸元に置かれていた手を引っ張った。
すぽんっ
「あうっ!?」
何かを抜き取られたかのような感覚に、思わず声を漏らす明里。
なんて声を、と思わずはっとなって口を押さえるが、未だに体は熱いままであった。
「へへー、もーらいっ」
一方で裕樹は再び上機嫌な様子でニコニコと微笑んでいる。
その手の上にはいつの間にか、何やら光る球体が乗せられていた。
表面にはうっすら数字の「10」が書かれているように見える。
「ひ、裕樹くん?何それ、いつの間にそんなの…」
「これ?これはね、お姉さんの『お歳玉』だよ」
「へ…?『お年玉』?(私そんなの持ってた覚えないけど…?)」
「そ、『お歳玉』!これをこうして…!」
言うなり、裕樹は持っていた『お歳玉』なる球体を自分の胸元に当てる。
すると、それは彼の中に溶けるように入り込んでいった。その光景に明里は目を見開く。
「なっ…!?」
「これでよし、と…さてと、そろそろ始まるよ、お姉さん」
「え?始まるって、何が……?」
戸惑うばかりの明里だったが、そのうち新たな違和感を覚えるようになった。
目の前で楽しそうにしている裕樹の背が、少しずつ大きくなっているように見える。
「裕樹くん、なんだかさっきより大きくなってない…?」
「うん、そうだよ。僕、これから大人になるんだ」
「大人になる、って…さっきの、あれで?」
さっきのあれ、とは裕樹が自分の胸に埋め込んだ(?)お歳玉なる球体のことである。
会話しているうちに、裕樹の成長は続いていく。
背がぐんぐんと伸びていき、肉体年齢だけなら既に小学6年生程度になっていた。
「ほ、本当に、大きくなってる…」
「だから言ったでしょ、大人になるって。あ、お姉さんもそろそろじゃない?」
「そろそろって、なんのこと?」
「えっとね…僕が大人になるかわりに、お姉さんは子供になるはずなんだよ」
「は…?」
「だって、お姉さんから『お歳玉』貰っちゃったし…けほっ、けほん」
「だから『お年玉』ってなんのこ…と…?」
会話しながら成長していく裕樹。その体は小学生を通り越し中学生のそれになっている。
急に咳き込んだのは成長の中で変声期が始まったからだ。
そして裕樹の体が14歳程度まで成長したところで、明里は彼の言葉の意味を知ることになる。
ほんの少しではあるが、今度は自分の背が低くなり始めたような気がしたのだ。
服のサイズもなんとなく合っていないような、そんな違和感を覚える。
「あれ、何これ…?」
「ほら、やっぱり…あいててて!ごめんお姉さん、僕ちょっと服脱ぐね!」
「へ?きゃっ!ちょ、ちょっと裕樹くん!?」
おもむろに着ている服を脱ぎ始める裕樹。それもそのはず、14歳まで大きくなり
尚も成長を続ける彼の体に10歳の時着ていた服はサイズが小さすぎるのだ。
あっという間にブリーフ一枚になってしまった(流石にこれは恥ずかしいらしい)
その体は既に小学生の男の子ではなく、中学生の少年といった佇まいであった。
体つきは大人らしくなり、腕や足にも毛が生え始めている。
元の子供の体ならまだしも、成長してしまった目の前の従兄弟の半裸姿を見てしまい
明里の顔が少し赤くなる。
「い、いくら私が従姉妹だからって人前でそんな格好になるなんて…!」
「しょうがないでしょ、体が大きくなってるからきつくて着てられないの。それに、お姉さんだってそのうち、その服着られなくなると思うよ?」
「それってどういう…」
そこまで言って、明里は自分の体の違和感がさらに強くなっているのを自覚した。
先ほどまでは自分が裕樹を見下ろす形だった背丈が、徐々に並んでいく。
服のサイズはなんとなくどころか明らかに合わなくなり、全体的に皺ができていく。
極めつけは、つけているブラが少し緩んできたこと。
明里はここにきてようやく、裕樹が成長しているだけではなく、自分が若返っているのだと理解した。
慌てて近くにあった姿見を確認すれば、そこにはサイズの合わない服を無理して着ているように見える
18歳…女子高生時代の明里の姿が映っていた。傍らでは14歳になった裕樹がニコニコしている。
「う、嘘…!」
「嘘じゃないよ。さっきも言ったでしょ?僕が大人になるかわりにお姉さんが子供になる、って。ちょっと聞くけど、明里お姉さん何歳だっけ?」
「えっ?ええっと、22歳だけど…」
「そっか、それじゃあもうちょっとで同じになるね♪」
「同じって…まさか!?」
驚く明里を他所に、変化は尚も続く。裕樹は大きく、明里は小さく。
中学生から高校生へと成長していく裕樹の体はますます男性らしく力強くなる。
自分の体が珍しいのか、眺めてみたりぐるぐる動かしてみたり、楽しそうである。
一方で明里の体は高校時代を逆行していくにつれ、どんどん小さくなっていく。
背が縮んで服のサイズはますます大きく、だぶだぶになる。
バストが更にその膨らみを減らし、ブラとの間に隙間を広げていく。
やがて成長と逆成長が続いた結果、二人の肉体年齢は同じ16歳になった。
身長は既に裕樹が勝っており、今度は逆に明里が彼をほんの少し見上げる形になる。
「ほら、僕と明里お姉さん、同じ♪」
「そんな…」
「あ、でもね、まだ終わらないんだよ?」
「えっ?」
「これ、もうちょっと続くんだ。だから僕はもっと大きくなって、お姉さん…あ、今はお姉さんじゃないか。えっと『明里ちゃん』はもっと小さくなるの」
「はあっ!?」
「えへへ、楽しみだなあ…僕どんな大人になるんだろ」
「ちょっと裕樹くん、そんな呑気なこと言ってないで元に…!?」
裕樹は自分の成長をウキウキしながら待ち望んでいるが、明里は気が気ではなかった。
何しろ自分はもっと小さく、若返ってしまうのだ…つまり、子供に。
ほどなくして、二人の年齢差は逆方向に少しずつ開き始めた。
裕樹の体は17歳、18歳と成長を続け、次第に大人の体へと近づく。
更に背が伸び、全体的に筋肉がついて体つきが男性らしくがっしりしていく。
反対に、明里の体はどんどん成長を遡る。
16歳から15歳…高校時代を終え中学時代を逆行することで、裕樹とは逆に
その肉体は女性らしさを失い、子供の体へと近づく。
身長が縮み、裕樹を見上げる目線が少しずつ上へと上っていく。
全体の脂肪が若返ることで薄くなり、女性特有の丸みが失われる。
胸に手を当てれば、くしゃっとなるブラの感触と、すっかり小さくなったバストの感触が伝わる。
そしてバストの感触は未だに少しずつ小さくなり続けていた。
「うわぁ…」
「あ、ああ…」
成長する自分の体に感動する裕樹を他所に、若返る自分の体に呆然とする明里。
変化は尚も続いた。
14歳、13歳…明里の肉体年齢はいよいよ中学時代すら通り過ぎようとしていた。
身長はますます縮み、体はどんどん細く華奢になっていく。服はぶかぶかで今にもずり落ちてしまいそうだ。
ただでさえ小さくなっていた胸が、若返るにつれ更に縮んでいく。
胸に手を当てていた明里は、そこから膨らみが失われていくのを感じていた。
やがてそこはAカップやAAカップを通り越し、膨らみ始めのなだらかな盛り上がりを残すのみとなった。
二人の変化はようやく止まった。
そこにはブリーフ一枚で満面の笑みを浮かべる20歳の男性と、ぶかぶかになった衣服に包まれた
12歳の少女という、なんとも奇妙な光景があった。
「へえ、大人になった僕、なかなかかっこいいじゃん!」
「何これ…私、子供に…?」
「そうだよ。さっき言ったでしょ?明里ちゃんから『お歳玉』を貰った、って」
「お年玉…って、もしかして、さっきの…?」
「そ。明里ちゃんから10歳分の『お歳玉』を貰ったから、今は僕が20歳の大人になって明里ちゃんが12歳の子供になった、ってわけ」
言われて、思い出す。さっき自分から抜き取られたように見えた光る球体。
あれには確か数字の「10」が書かれていた。信じられないことだが、あれが
裕樹の言う「お歳玉」であるらしい。
「さっきも言ったけど、明里ちゃんがお金持ってないのはわかってたからね。それに、僕一度でいいから大人になってみたかったんだ♪」
「なるほどねぇ…って!それだけで納得できるわけないじゃない!なんでこんなこと出来るの!」
「もう、細かいなあ明里ちゃんは。そんなんじゃいい大人になれないぞ?」
「元々私は大人だっつーのっ!」
「あはは、ムキになっちゃって可愛い!」
「だ、誰のせいだと…」
傍から見れば完全に大人の男性にからかわれてムキになる女の子の図である。
ただし服装だけは異常そのものだったが。
「…それで?元に戻れるの、これ?私、また子供からやり直しなんて嫌よ?」
「大丈夫、僕だってこのまんまがいいわけじゃないし、ちょっと大人を楽しんだらすぐ元に戻してあげる」
「本当?よかった……ちょっと、って、どれくらい?」
「んー…明里ちゃん、いつ頃お家に帰るつもり?」
「え?えっと…5日から仕事始めだから、少なくとも4日の夜には出る予定だけど…」
「んじゃ、それまでずーっと♪」
「はあっ!?じゃあ私、こっちにいる間はずっと子供のまま!?そんな…
第一、服はどうするの?このまんまじゃお互い何もできないし…」
「あ、それなら大丈夫だよ。ほら、僕達の体と服をよく見てて」
言われて、自分の体を見下ろす。
ぶかぶかの服に包まれた子供の体が目に入る。しかしそれが今の明里自身の体なのだ。
服の中で支えるべき膨らみを失ったブラが所在無さげに下がっている感触に、少し悲しくなる。
が、それも束の間、明里は再び自分の目を疑うことになった。
ぶかぶかになっていた服と下着がデザインを変えながら少しずつ小さくなってきているのだ。
裕樹を見れば、いつの間にか穿いていたブリーフが大人用のトランクスに変わっていた。
「ひ、裕樹くん、まさかこれって…」
「そ。年齢を入れ替えるとね、その間ちゃんと周りもそれに合わせてくれるようになるんだ。ほら見てよ、さっき脱いだ僕の服」
言いながら、ひょいっと足元に落ちていた服を拾い上げ着ていく裕樹。
それは先ほどまで彼が着ていた子供服とズボンではなく、大人用のセーターとジーンズであった。
「へへー、どう、似合う?かっこいい?」
「う、うん、もうすっかり大人だね裕樹くん…ってことは、私のも…」
再び自分の体を見下ろせば、服のサイズはますます小さくなっていく最中であった。
やがてぴったり合う頃にはデザインも変わり、子供用のセーターとスカートになっていた。
変化は服の中にも及んだ。
全く役割を果たしていなかった大人用のブラはジュニアブラへと形を変え
発育し始めたばかりの頃まで小さくなったバストを再び優しく包む。
下半身でも、ゆるゆるになっていた下着が小さくなり形を変えてジュニア用ショーツになり
女性らしい丸みを殆ど失ったヒップをぴったりと包み込んだ。
「わあ、本当に変わっちゃった…私もすっかり子供だわ」
すっかり変わってしまった自分の服装をくるくる回ったり、襟元を伸ばして
胸元を包む下着を眺めたりしている明里。その姿はまるで新しい服を買って貰い
嬉しくてはしゃいでいる少女のようであった。
「うん、明里お姉さん…じゃなかった、明里ちゃん、子供の頃も可愛かったんだね。惜しいなあ、僕かお姉さんが今の歳のまんまだったらほっとかなかったのに」
「そ、そう?…って、こら。大人をからかうんじゃありません」
「えー?今は俺の方が大人じゃん。子供なら素直に喜びなよ、あ・か・り・ちゃん♪」
「もう!それがからかってるっていうの!」
からかわれて怒る明里と、それを見て笑う裕樹。さながら本当に元から二人の年齢が
12歳と20歳だったかのようである。
「まあ、そういうわけだからさ。この数日間だけ大人を体験させてよ明里ちゃん。ほら、あれだよ。ちょっとリアルなおままごとだと思えばさ」
「リアルすぎるわよ、もう…」
「………本当に嫌だったら、すぐにでも戻すけど」
いつまでも不機嫌な明里の様子に、しゅんとなる裕樹。
肉体年齢が大人になっても、こういうところは小学生の男の子のままなのだ。
「…わかったわ、どうせお金は払えないし、これぐらいはね」
「本当!?本当にいいの!?」
「ええ。そのかわり、ちゃんと元に戻してよね」
「勿論!ありがとう明里お姉さん、最高のお年玉だよ!」
「ほらほら、大人はそんな風にはしゃいだりしないものよ」
「あ、そっか、そうだよね、えへへ…」
照れ笑いをする裕樹。大人の体になっても子供らしいままである。
そんなところが妙に可愛らしく見えて、明里は思わず苦笑してしまう。
「それじゃ、早速初詣にでも行きましょう、裕樹お兄ちゃん」
「うん、そうだね…って、お兄ちゃん?」
「そうよ、今はそっちの方が年上でしょ?だから、裕樹お兄ちゃん。どう?」
「お兄ちゃん…お兄ちゃんかあ…えへへ、なんかいいな」
「気に入ってくれたようで何よりよ。さ、行きましょう!早く行かないと
置いてっちゃうわよ、お兄ちゃん!」
「あ、待ってよ明里お姉さ………明里ちゃん!」
それからしばしの間、二人は大人と子供の生活を楽しんだ。
結局他のプレゼントはあげられなかったけれど、明里は「こういうお年玉もいいかな」
なんてことを考えていた。
2015/01/19 (Mon) 01:06:53
といことで、かなり遅めではありますが正月ネタの作品でした。
こういう「お年玉」→「お歳玉」みたいな言葉遊び系を作るのが結構好きです。
ネタはあまりありませんが…
2015/01/22 (Thu) 15:43:24
2015/01/27 (Tue) 01:31:45
いりごま塩さん、コメントありがとうございます。
シリーズ化ですか…私のネタがどれだけ出るかはわかりませんが
思いついたことは色々書いていこうかと思っております。
2015/01/31 (Sat) 22:24:54
久しぶりに来たらすごく素敵な作品が投稿されていて嬉しいです!
私は男の子のap好きですが明里の幼児化も楽しめました!
2015/02/07 (Sat) 03:07:18
『少子化問題』
岩田義明(28)晴美(26)夫妻。結婚一年目のアツアツカップルである。
結婚してはや一年、少子化問題も騒がれる中二人とも早く第一子を授かりたいと考えていた。
これはそんな夫婦のある夜のこと…
「ん…?」
「どうしたの、あなた?」
「ああ…なんだか今日の晴美はいつもより綺麗に見えるなと思って」
「まあ、それじゃいつもの私は綺麗じゃないってこと?」
「いやいや、普段も素敵だけど今夜は一段と、ってことさ」
「まあ、あなたったら…うふふ」
…などという会話が交わされる布団の上。豆電球だけが灯る仄暗い部屋の中
お互いがお互いのパジャマに手をかけながら気分を昂ぶらせ、口付けをかわす。
「ん…やっぱり今日の晴美、いつもより綺麗だ」
「あなたったら、またそのお世辞?ふふ、嬉しいけれど」
「お世辞なんかじゃないよ。なんていうかこう、ハリが違う。肌も、唇も」
「そう?でもそれを言うならあなただってそうよ?」
「おや、そうかい?」
「ええ、いつも頼りになるけれど、今日は一層力強い感じ」
「はは、それじゃあ今夜は一層頑張らないといけないな」
お互いの肌に触れ合いながら、パジャマを脱がせていく二人。
前をはだけると、義明の逞しい肉体と、晴美のブラに包まれたEカップの
豊満な乳房が顕になり、気分はますます昂ぶっていく。
…しかし、交わされた言葉がお世辞でないことを、間もなく知ることになるのだった。
「…?」
「どうしたんだい、晴美?」
「なんだか変なの…急にブラがずれたみたいで…」
「僕はまだ何もしていないけど…って、あれ…?」
「えっ、あなたも?」
お世辞の正体が表れ始める。パジャマのサイズが合わない違和感。
触れ合う肌もハリが良く滑らかに…「若々しく」なっているかのようである。
部屋の明度の関係でくっきりとは見えないが、お互いの顔もどことなく違っていた。
そう、それはまるで…
「ねえ、あなた…もしかして私達、若返っているんじゃない?」
「そんなバカな!急に人が若返るなんてこと…」
「だっておかしいわ、パジャマや下着のサイズがだんだん合わなくなっているなんて…あなただってそうなんでしょう」
「そ、それは…そうだ、電気をつけよう!」
会話をする間にも、二人の違和感は強くなりつづけていた。
義明も晴美もパジャマがぶかぶかになっていき、晴美にいたってはブラと胸の間に
隙間が生まれていく…まるで自慢のバストが少しづつ縮んでいるかの如く。
そして、義明が大きくなったパジャマに戸惑いながらも部屋の明りをつけた時。
「……は、晴美?」
「あなた…なの?」
そこにいたお互いの姿に、ただ呆然とする。
義明の目には布団の上でサイズの合わないパジャマを着て、Dカップ程度の胸を明らかに
サイズの合っていないブラで包み座り込んでいる18歳ほどの少女の姿が。
晴美の目には電灯の紐を握ったまま呆然としている、大きなパジャマに身を包んだ20歳ほどの青年の姿がそれぞれ映っていた。
「は、晴美の言う通りだった…僕達、若返っているんだ…」
「やっぱり!でもどうしてこんなことに?」
「わからない……それに、まだ続いているみたいだ…僕も、晴美も」
「そんな!」
義明の言葉は本当だった。お互いの目に映る二人の姿は少しずつ、だが確実に若返り続けていた。
10代に入った二人の体は、若さを得るにつれだんだんと小さくなっていった。
大学生程度に見えていた義明の肉体は、次第に高校生のそれへと近づいていく。
体が若返るにつれ、、義明は視点が少しずつ低くなっていくのを感じ始めた。
座り込んでいる妻であった少女の顔が、少しずつ近づいてくる。パジャマが益々大きく感じる。
しかしそれは周囲が大きくなっているのではなく、義明自身が小さくなっているからだった。
「うっ……!」
19歳を過ぎ、18歳を過ぎようとする義明の体に、新たな変化が起きた。
身長の低下とは別に、体全体が少しずつ細く…筋肉が失われていく。
彼の筋肉は高校時代に部活に勤しむことで培われたものだったのだ。
「ち、力が、抜ける…!」
第二次性徴における一年の変化は大きい。義明の肉体は高校三年生を過ぎ
二年生、一年生、入学直前…と遡っていくにつれ、目に見えて細く
小さくなっていき、日に焼けて浅黒かった肌も徐々に白くなっていった。
やがて肉体年齢は15歳…高校時代を完全に通り過ぎ、中学時代に突入する。
サイズの全く合わなくなったパジャマに包まれている、すっかり細く華奢になった身体。
義明自身も、培われた筋肉が全て失われたことによる体の頼りなさを感じていた。
そして、未だ体を苛む違和感も。
「ま、まだ小さくなるのか…!?」
言葉通り、義明の体はまだ若返り続けていた。
15歳、14歳…中学時代を遡り、身長も体格もどんどん小さくなっていく。
輪郭や表情からも精悍さが取れ少しずつ子供特有の丸みと幼さが混じりはじめる。
その過程で微かに生えていた髭が全て失われ、つるっとした子供の肌になる。
遂には14歳も過ぎ…彼の体は13歳、中学一年生にまで若返っていた。
その華奢な少年の体には、28歳の男性だった頃の面影はほとんど残っていなかった。
それでもまだ若返りの止まらない義明の体に、再び劇的な変化が訪れる。
「うわっ!?」
13歳から12歳。中学生から小学生へと戻っていくところで、義明の背がぐぐっと小さくなり始めた。
身長が大きく伸びる、第二次性徴期の始まり。彼の体は遂にその時期に突入したのだ。
手が袖の中へと消えていく。その腕もパジャマに隠れてわからないが、既に女の子のそれと
見間違えてしまいそうになるほど細く、毛も一切生えていない子供の腕になっていた。
そして勿論、小さくなったのは上半身だけではなかった。
すとん。
「えっ?……わあぁっ!?」
すっかり大人の筋肉を失い細くなった腰では到底支えきれず、パジャマのズボンが床へとずり落ちた。
同時に下着も落ちてしまったため、義明は慌てて股間を隠す。
小さくなった手で袖越しに感じる、これまた小さく幼くなってしまった陰部の感触。
下を見れば、そこには元の義明の面影をカケラも残していない下半身。
腕同様筋肉も、脛毛も失い、細く華奢になった子供の脚が見える。当然陰毛も全く生えていない。
彼の体は本格的に第二次性徴期を逆方向に終え「子供」の体になろうとしていたのだ。
「そ、そんな…っ、けほっ、けほっ…!」
どうしていいかわからず戸惑う義明が、突然咳き込んだ。その音や声が、高くなっていく。
思わず股間から手を離し、喉を押さえる。そこから喉仏が少しずつ小さくなる感覚が伝わってきた。
やがて出っ張りは完全になくなり、首の表面はどれだけ触っても平らで滑らかな肌があるだけだった。
「やっと落ち着い……っ!?こ、これ、ぼくの声なのか!?」
咳が治まった後に発した自分の声に驚く義明。それは細く高い「男の子」の声であった。
変声期を遡り、義明の声は高く変化したのだ。
発育が後退したことで発音もどこか舌足らずになっており、益々子供らしさを強調してしまう。
晴美の変化も同じく進行していた。
「ああっ、か、体が…!」
義明より年下だった彼女は、その分大きな変化を感じるのも早かった。
座り込んでいるため身長の変化はわかりづらいが、その体は確実に小さくなっていく。
先ほどまで18歳だった彼女の体は17歳になり、更に若返り続ける。
高校時代を逆行していくにつれ、晴美の肉体はどんどん女性らしさを失う。
先ほどまで帯びていた女性特有の体の丸みや腰のくびれが少しずつなくなっていく。
胸もそのサイズを減らしていき、16歳…高校一年生の体になる頃にはCカップまで達していた。
既にブラとの間には先ほどよりも大きな隙間ができており、それは未だ広がり続ける。
布団に触れる感覚が頼りなくなっていくことから、晴美はヒップからも肉付きが失われていくのを感じる。
彼女の体は今、高校に入学したばかりの少女のそれであった。
何も知らない人間が今の晴美を見ても感じるのは大人の色気ではなく、少女の初々しさであろう。
「いやっ…何、これ…!」
恐怖から思わずぐっと両手で肩を抱くが、それでも若返りは止まらない。
それどころか体に触れることで、益々自分の若返りを強く自覚することになってしまった。
抱きしめた肩が細くなっていく。腕の中で胸が更に小さくなっていく。
やがて晴美の体は15歳から14歳…高校生すら通り過ぎ、中学生へと戻っていた。
そしてまだ若返りが続いていることを、何より晴美自身が感じていた。
「私、小さくなってく…!」
第二次性徴。その過程でつくはずの女性らしい身体つきを構成する脂肪が
時を遡ることで少しずつ失われていく。細く華奢な、子供の体に。
全体的に小さく縮むことでパジャマも下着も、子供が大人のものを無理して着ているようにしか見えなかった。
その顔も義明に続き、輪郭や目が丸く、全体的に幼くあどけない少女のそれになりつつあった。
「むっ、胸、私の胸が…!」
突然、慌てて胸に手を当てる。すっかり小さくなってしまったバストの感触。しかしそれが
まだ少しずつ縮んでいた。手の中に感じる膨らみが未だ小さくなり続けているのが証拠である。
若返りが進んでいくことで、カップ数もBを割ろうとしていた。
そして中学生から小学生へと差し掛かろうという時、晴美はサッと青ざめた。
「や、やだっ!」
いつの間にか変声期を過ぎ、男の子とはまた違う女の子特有の甲高い声を出しながら両腕で胸を抱く。
しかしその抵抗もむなしく、腕に感じるバストの感触はある時を境にそのカップ数を
B,A,AA…と急激に減らしていき、やがて性徴の兆しであるしこりすらない、平坦な
「子供の胸」が残った。
「ああ…私の、おっぱい…」
ぺた、ぺた。既に役割を失っていたブラを避け、細く小さくなった両手で胸を触る。
そこには快感も痛みもなく、ただ「触られている」という感覚だけが残っていた。
晴美は大人になった今でこそ豊満なバストの持ち主であったが、子供の頃は成長が遅く
小学校高学年になってようやく少しづつ大きくなりはじめたのだ。
それが今若返ったことで完全に失われ、男の子のそれと変わらぬ胸と乳首がそこにあった。
全ての変化が終わった時、そこには呆然と佇む11歳の少年と、平らな胸を押さえてへたりこむ
9歳の少女の姿があった。この二人が先ほどまで愛を語らっていた新婚夫婦であると言っても
誰も信じはしないだろう。
「あなた…私達、子供に…」
「どうして、こんなことに…」
夫婦というより兄妹のようになってしまい、言葉を失う二人。
その枕元。布団に入る直前まで読んでいた新聞の記事にはこう書かれていた。
『小子化問題、深刻化―――小さな子供になってしまう大人達―――』
2015/02/07 (Sat) 03:08:43
名前なし様、おとしだまへのコメントありがとうございます。
実際のところAPは得意分野ではないのですが頑張りました。
2015/02/22 (Sun) 23:54:27
2015/03/07 (Sat) 03:35:37
『お子様ランチ』
日曜日の午後、ショッピングにやってきた大学生、吉田加奈子(22)。
一通り買い物を終えた後、食事の為にレストランに立ち寄った。
洋風レストラン『AR』。新しく出来たのだろうか、見慣れない名前である。
なんとなく興味を引かれたので、今日はここで食事をすることに決めた。
店内はいたって普通のレストランのようである。心なしか子供の客が多いようだが
今日は休日、それだけ親子連れが多いのだろうと加奈子は気にしなかった。
席につき、何を食べようかとしばらくメニューを眺めていると…
「…あれ、なんだろう、これ?」
ふと、気になるメニューを見つけた。
メニュー名は『お子様ランチ』。一見なんの変哲もないように見えるが
何故かお子様ランチだけで三種類存在しており、その後ろにはそれぞれ
(低)(中)(高)と書かれていた。
サンプルを見る限りではどれも大差ないように見える。値段も同じだ。
「同じものが三つ…?何が違うんだろう?」
首を傾げながら、メニューを眺める…が、やはりお子様ランチが気になる。
改めて見てみれば、下の方に「大人の方でもご注文いただけます」とあった。
「……頼んで、みようかな」
ふと、興味を引かれた。どうせ元から多く食べる方ではないし、今更
別の物を頼むわけにも…と考えたのである。
そのまま、近くにいた店員を呼び止める。
「お子様ランチですね。ランクとドリンクをお選びください」
「(ランク?ああ、やっぱり料理の質とか違うのかな?)えっと…じゃあ、高で。
ドリンクはアップルジュースでお願いします」
「ドリンクは食前にお持ちする形になってしまいますがよろしいでしょうか?」
「(うん、まあ喉も渇いてるしいいかな)はい、大丈夫です」
「かしこまりました。少々お待ちくださいませ」
店員がお辞儀をして去っていく。それから少しの後、ドリンクが運ばれてきた。
グラスにストローつきのアップルジュースだ。透き通った色がなんとも綺麗である。
「間もなく御持ちいたしますので、お飲みになってお待ち下さい」
再び店員がお辞儀をして去っていった。ただ待っていても仕方ないので
言われた通りジュースを飲んで待つことにする。ストローをくわえ、一口。
「(あ、美味しい)」
ぱっと加奈子の表情が明るくなる。どうやら果汁100%のようだ。
あまり飲むと料理と一緒に楽しむ分がなくなってしまうかも…と思いつつも
ついつい飲み進めてしまう。ドリンクが体に染み渡るような、疲れが
取れていくような感覚が心地良い。
「(私、そんなに疲れてたのかな…?)」
知らず知らずのうちに疲労が溜まっていたのだろうか。そんなことを考えながらも
ドリンクを少しずつ飲んでいくうちに…
「…あ」
どうやら夢中になっているうちにドリンクを飲み干してしまったらしい。
カラン、とグラスの中で氷が小さく音を立てた。
「あちゃー、あんまり美味しいからつい……しょうがない、ちょっと惜しいけど
料理の時は水で………あれ?」
残念そうな顔のままグラスを揺らす…と、不意に加奈子は違和感を覚えた。
グラスを持つ自分の手が、心なしか小さくなったような気がするのだ。
「………?」
グラスをテーブルに置き、軽く目をこすってから、改めて自分の手を見る。
やはり、少し小さくなったように見える。しばらく首を傾げていたが
程なくして、それが気のせいでないことを知ることになる。
「んっ…な、何…?」
加奈子を襲う違和感が、手だけでなく全身に広がる。着ているもの…ブラウスや
スカートどころか下着すらなんとなくサイズが合わないような、奇妙な感覚。
視界がほんの少し低くなる…それはまるで、彼女の体そのものが小さくなっているかのようであった。
「えっ、ええっ!?」
ば、ば、と慌てて自分の体を確かめる加奈子。直に体に触れ、そして
そこから覚える違和感で、疑問は確信に変わっていく。
慌ててバッグからコンパクトを取り出し、自分の顔を見ると…
「………嘘」
ぽつりと呟く、鏡に映るその顔は間違いなく加奈子自身のもの。
ただし22歳の大学生の彼女のものではなく、18歳の女子高生時代のものだった。
手や体が小さく感じるのも周囲が大きくなったのではなく、間違いなく
彼女自身が小さく…若返っているからに他ならなかった。
「ど、どうなってるの!?」
ぺた、と頬に右手を当てる。感じる肌の質感は間違いなく女子高生そのものである。
しかし肌年齢が18歳ならまだしも、肉体年齢そのものが18歳になっていては嬉しくもなんともない。
顔、体…と手を下ろしていき、そこは胸で止まる。
4歳若返ったそこはほんの少し縮んでおり、ブラとの間にかすかな隙間を作っていた。
そして、その隙間は徐々に大きくなっていく…即ち、彼女の胸は未だ小さくなっているのだ。
若返る前Dカップだった胸はCカップになり、尚も縮み続けていた。
胸だけでなく体全体も小さくなっていき、服のサイズは益々合わなくなる。
肉体年齢は既に18歳から更に若返り16歳にまで戻っていた。
「や、やだぁ!なんでぇ!?」
慌てふためく加奈子の意思とは無関係に、若返りは更に続いていた。
先ほどまで16歳だった肉体年齢が15歳、14歳と下がっていく。
椅子に座った姿勢のまま、テーブルが近づいてくる。体勢を変えたのではなく
加奈子自身の身長が縮んでいるのだ。
若返っていくにつれ、第二次性徴で得たものがどんどん失われていく。
体全体が小さくなったことで、ブラウスやスカートが緩くなる。
Cカップの胸は既にBカップまで落ちていたが、サイズの減少が止まる様子はない。
胸を押さえたままの右手から、風船から空気が抜けるようにバストが縮んでいく感覚が伝わる。
鏡に映る彼女の顔も徐々に幼く、子供っぽくなっていく。
辛うじて女子高生のそれだった彼女の体は、あっという間に中学生のそれへと変わっていた。
「何これぇ…」
小さくなっていく自分の体にただ困惑するだけの加奈子を他所に若返りは進行していく。
14歳から13歳、彼女の肉体年齢は中学一年生程度にまで遡る。
体は益々小さくなっていき、ブラウスもだぶだぶ、スカートに至っては座っているおかげで
辛うじて腰に留まっている状態。椅子から立ち上がればそのままずり落ちてしまいそうだった。
鏡に映る顔は子供っぽく…というよりも既に「子供」のそれになっていた。
「あ、ああっ…」
加奈子の体は13歳になっても尚若返り、子供のものに近づいていく。
すっかり小さくなってしまった加奈子の右手が、バストの更なる減少を感じ取る。
Bカップ程度に残っていた胸の膨らみが手の中から消え、なだらかになっていく。
やがてそこはAカップ…小高い丘ほどの微かな膨らみを残すのみとなった。
「やだ、私、このままじゃ………あれ?」
まだ若返っていくのかという不安から涙目になっていた加奈子だが、ふと気づいた。
胸を確かめる。ブラがくしゃっとなる感触の物悲しさを感じつつ、改めて触れた。
そこは確かにギリギリA、もしくはAAカップか、というぐらいにまで小さくなってしまっていたが
そこから更に小さくなる様子はない。しばらく手を当てても、そこからなけなしの膨らみが
失われていくようなことはなかった…どうやら、若返りは止まったようだ。
とはいえ、鏡に映る顔を見ても、体の他の部分を確かめても、彼女は今間違いなく「子供」である。
肉体年齢にして12歳。彼女はこの短時間で大学生から一気に小学生にまで若返ってしまったのだ。
「中学生……ううん、小学生ぐらい…?私、こんなに子供っぽかったっけ…でも、なんで…」
戸惑いながら、改めて自分の顔を眺めたり、ぺたぺた体を触ってみたりしている加奈子。
と、そこに店員が通りかかる。
「ちょ、ちょっと店員さん、店員さんっ!」
「はい、いかがなされましたか……あらお客様、変化を終えられたようですね」
しかし加奈子の今の姿見てもひとかけらも動揺する様子を見せない。
「て、店員さん!?変化って何!?」
「?……お客様、当店のご利用は初めてでいらっしゃいますか?」
「えっ…あ、はい、そうですけど…」
「左様でございましたか、申し訳ございません…では、改めてご説明させていただきますね」
店員の説明によると、こうだ。
この店で出している「お子様ランチ」を大人が注文した場合、その味や雰囲気を
十二分に堪能してもらうため、食前に渡したドリンクに含まれた薬の効果によって
客の体を文字通り「お子様」と呼べる年齢にまで戻してしまうのだという。
とはいえ幼児になってしまっては食べ辛いということで限度は小学校低学年まで。
品名の後ろに表記されていた(低)(中)(高)というのは食べ物の品質等ではなく
低学年(7歳から8歳)、中学年(9歳から10歳)、高学年(11歳から12歳)という意味だった。
なので(高)を注文した加奈子の肉体は小学校高学年程度になっているのだ、という。
「当店のこのメニュー、開店当初からお客様にはご好評でして、本日も多くのお客様にご利用いただいているんですよ」
「本日、も?………まさかっ!?」
ニコニコしている店員の言葉に、ばっと辺りを見回す。
確かに客席には子供が多い、どころか殆どが小学生程度の子供である。
先ほどまでの加奈子の様子を眺めていたにも関わらず動揺している様子も全くない。
つまり…と考えながら店内に視線をめぐらせている時、それを見つけた。
「うん…?」
加奈子の視線の先で、一組の男女が向かい合って席についていた。
歳は二人とも30代前半頃に見える…夫婦だろうか、仲睦まじそうである。
そんな二人の元に、何かが運ばれてくる…先ほど加奈子が飲んだ、あのアップルジュースだ。
「あ、あれは…!」
慌てる加奈子。だが夫婦は二人とも驚くどころか待ってましたと言わんばかりの表情である。
そしてそのままお互いコップを持ち乾杯すると…一気にそれを飲んでしまった。
その様子を見て血の気が引く加奈子…そして、程なくしてドリンクに含まれた薬の効果が現れたのか
二人の男女がみるみるうちに若返っていく。先ほどまで30代だった肉体年齢は
20代後半、前半と戻り、その姿はどんどん若々しくなっていった。
若返りは止まらない。夫婦の体は10代になり、少しずつ小さくなり始めた。
高校生になった二人は夫婦というより学生カップルのようになっていた。
青春時代の姿に戻ったことがよほど嬉しいのか、お互い笑顔で相手の顔や体を見ている。
しかしそうしている間にも、二人の体は若返り続けていた。
高校生を過ぎ中学生になり、その顔には子供っぽさが混じり始める。
若返るにつれて、女性の服の胸元を押し上げていた膨らみが薄くなっていく。
男性の体も次第に細くなっているのが、加奈子の目から見ても明らかであった。
やがて二人は中学時代も過ぎ、あっという間に小学生にまで若返ってしまった。
ここで男性の若返りが止まる。加奈子と同じく(高)を選択した彼は今や12歳の少年であった。
一方で女性の若返りは続いていた。男性よりもう少し小さく子供っぽくなった彼女は
10歳になったところで止まった。注文したのは中学年になる(中)のようだ。
最早カップルではなく仲の良い兄妹が大人の服を無理に着ているかのようである。
お互い子供の顔で笑いながら自分の顔を見下ろしたり、平らになった胸をぺたぺたと
服の上から触ったりしている…それも楽しそうに。
「いやあ、すっかり子供になっちゃったな。服がぶかぶかだ」
「うふふ、そうね。私なんて胸もぺたんこになっちゃった」
「でも若い頃に戻れるし、料理は美味しいし、また来たくなっちゃうんだよな」
「ええ。それじゃあしばらく待ってましょう、あなた…ううん、お兄ちゃん」
「えっ、お兄ちゃん?……あはは、そうだな、そういうのもいいかもしれない」
などという二人の会話が聞こえてくる。内容は決して幼い兄妹がするようなものではなかったが。
そしてそれら一部始終を、加奈子は唖然としながら眺めていた。
「………………」
「それでは間もなくお料理を御持ち致します。あ、そのままでは食べ辛いというお客様のために
子供服のレンタルも行っておりますが、いかがいたしましょう?」
「………あ、はい、お願いします」
咄嗟にそう答えるしかなかった。だぶだぶの服を引きずりながら更衣室へと向かう。
着替えを終えて席に戻った加奈子は、複雑な表情をしていた。
「ぴったりだけど…ねぇ…」
呟きながら、見下ろす。子供用のセーターとプリーツスカートに包まれた自分の体が目に入る。
若返ったことで大人としての成長をほとんど失った体は、すっかり「子供」になっていた。
小さくなった両の手を、ぺた、と胸に当てる。
ジュニアブラに包まれた(なんと下着のレンタルまでしていた)ささやかなバストの感触。
何度触ってもそこは大人の女性の胸ではなく、膨らみ始めた少女の胸であった。
「…………はぁ」
ため息を一つ。確かめれば確かめるほど、自分が今22歳の大学生の女性ではなく
12歳の小学校六年生の女の子になってしまっていることを実感してしまうのである。
グラスにうっすらと映る顔も子供っぽくなり、幼くあどけない。今の加奈子を
元々22歳だったと言っても誰も信じはしないだろう。
「……戻れるのよね、これ?」
「ええ、勿論でございます」
「わっ!?」
突然横から話しかけられ、飛び上がりそうになる。振り向けばそこには店員がにこやかに立っていた。
持っているトレイに乗せられた料理から漂う香りがなんとも食欲を誘ったが。
「あ、ええっと…それ、本当ですか?」
「ええ。ご退店の際に解除薬をお渡しいたします。それをお飲みいただければ元の年齢に戻ることができますので、それまでは『お子様』をご満喫下さい」
言いながら、店員がテーブルに料理を乗せ、お辞儀をすると仕事に戻っていった。
ハンバーグ、チキンライス、エビフライにミニサイズのオムレツ…それと、デザートのプリン。
小さな山のような形に盛られたチキンライスのてっぺんにはご丁寧に旗まで立っている。
内容はなんてことないスタンダードな「お子様ランチ」のそれであった…しかし。
「(あれ…なんだろう…なんだか、すごく…おいしそう…!)」
皿の上に乗せられた数々の食べ物が、どれもこれもとても魅力的に見える。
勿論ハンバーグもチキンライスも普段から食べているものには違いない。しかし何故か今はそれらがとても輝いて見え、だんだんと顔が綻んでくる。
「いただきまーすっ!」
やがて我慢ができなくなり、料理を食べ始める加奈子。
その声は知らず知らずのうちに、本当の子供になったかのように明るくなっていた。
「ふぅー、お腹一杯…ごちそうさまでした!…………あ」
一通り料理を食べ終え、元気に挨拶をする加奈子…そこでようやく我に返ったようだ。
今までの自分の行動を思い出し、途端に顔が真っ赤に染まった。
思わず両手を頬に当てる。恥ずかしさに染まった顔は熱を持ち熱くなっていた。
「わ、私今、本当に子供になっちゃったみたいに…やだ、恥ずかしい…!」
余程恥ずかしかったのか、今の肉体年齢に相応しくない仕草で身もだえする加奈子。
「………でも、本当に美味しかったなあ…」
そんな中でぽつりと呟く。それは料理そのものの出来がよかったのもあるが、加奈子自身が
若返ったことで味覚も子供のものになり、同時に心まで一時的に子供になった影響もあるのかもしれない。
食べていた時の自分を思い返すとやっぱり恥ずかしいのだが、その瞬間加奈子が本当に楽しい一時を過ごすことができたのも確かである。
「…また、来ようかな」
たまにはこんな風に童心に返ってみるのも悪くないかもしれないと、加奈子は思い始める。
更に、本当に子供になっちゃうけれど、と付け足し、クスッと笑った。
2015/03/07 (Sat) 03:37:02
柚子胡椒様、コメントありがとうございます。
描写に凝るあまり他が疎かになってしまわぬよう、いつも頭を捻っております。
2015/03/13 (Fri) 00:06:36
フロムさんはじめまして。
お子様ランチの話おもしろかったです。
私も女子会でお通しを食べたらみんな若返ってしまって本当の「女子会」になってしまったという妄想をしていたのですごくツボでした。
2015/04/15 (Wed) 02:19:07
『少女趣味』
とある会社の給湯室。そこで二人の若いOLが休憩しつつ、他愛のない会話をしていた。
そんな中、ふと会話の内容は厳しいことで知られる上司、坂本陽子(32)の話になった。
「ねえ、そういえば坂本部長のあの噂、知ってる?」
「噂って?」
「部長、普段はそう見えないけど実は可愛いものが大好きで、家にもそういう私物が
沢山あったりするらしいよ」
スーツを着こなし、常に眼鏡のレンズ越しに部下に対し厳しい視線を向ける陽子。
そんな彼女が、実は可愛いもの好きだという。
「うっそ、あのナリとあの歳で少女趣味だったりするわけ?」
「そうそう。私服見たことないけど、もしかしたらリボンとかフリルとか
沢山ついてたりして…」
「いやいやないわー、三十路にもなってそれはないわー…プッ、想像したらなんか笑えてきちゃった」
「坂本部長が、少女趣味で………くくっ、あたしもおかしくなってきちゃった。どうしよ、仕事に支障が出ちゃうかも」
「あらあら、ずいぶんと楽しそうね、二人とも?」
「「えっ」」
不意に、背後から声が聞こえた。二人がゆっくりと振り返ると、そこには先ほどまでの話題の中心人物、坂本陽子その人が立っていた。
眼鏡のフレームをくいっと上げながら、にこやかな笑顔を向けている。
「何の話をしていたのかしら。私も混ぜてもらえる?」
「え、ええっと…」
「それは、ですね…」
「あら、私には話せないことだったの?例えば…私の趣味が、どうとかって」
「「ぎくっ!?」」
どうやらバッチリ聞かれていたらしい。
よく見れば陽子の顔は表面上にこやかにしているようだが、その細められた目が全く笑っていなかった。
「人の事をとやかく言ってる暇があるのなら、まず自分達の事をきちんとなさい!ほら、休憩は終わりよ!仕事に戻るっ!」
「「す、すみませんでしたーーーーっ!」」
陽子の一喝で一目散に逃げ出していく部下二人。
その様子を見送りながら、陽子は憮然とした表情で腕を組んだ。
「全く…………いいじゃない、人がどんな趣味だったって」
日曜日の朝、陽子が暮らすマンションにて。
室内はやや簡素でありながら機能的にまとまっており、OL達が話していたようないわゆる「少女趣味」的な私物は見当たらないように見える。
私服もセーターにジーンズと、少女趣味とは程遠い装いであった。
「今日はどうしよっかな…?」
そんな中、陽子は少し機嫌が良さそうな様子でテーブルの上に置かれた瓶を眺めていた。
中には小さなカプセル状のものが詰まっていた。どうやら何かの薬品らしい。
蓋を開け、一粒掌の上に乗せる。
「さて、と。今日はいくつぐらいになるのかな?」
などと言いながら、うきうきした様子でカプセルを口に放り込み、飲み込む。
「んっ…」
程なくして、薬の効果が表れ始めたようだ。
陽子の体全体に、くすぐったいような奇妙な感覚が起こり始める。
「この感じが…なんとも、言えないのよね…」
嬉しそうに言いながら、陽子は軽く身を震わせる。その顔に徐々に変化が見え始めた。
30代になり微かに衰えの見えていた肌にハリが戻ってくる。
変化は顔だけではない。服の上からではわからないが、体全体から衰えが消え、キュッと引き締まる。
そう、薬の効果か、陽子の体は今若返っているのだ。
32歳だった彼女の姿は今や25,6歳というところになっており、尚も変化は続いているようであった。
「うふふ、何度やってもいいわ…」
姿見で自分の手や顔を眺め、体のあちこちを触りながら若さを実感してご満悦の陽子。
その姿は先ほどより若返り、22,3歳…大学を出て、入社したての頃の若々しい体を取り戻していた。
「懐かしい感じ…でも、これが今の私…そして、またすぐに…」
懐かしく思うのもつかの間、陽子の体はさらに若返り始めた。薬の効果は未だ続いているのだ。
既に陽子の体は20歳ちょうど頃にまで若返っていた。肉体そのものに大きな変化はないが
顔からはほんの少し大人っぽさが抜けたように見える。着ていた服も歳相応とは言えない状態だ。
そして尚も若返りは続くようだが、陽子自身はそれを気に留めてはいないようだ。
むしろそのことは覚悟の上という感じである。
「さて、ここからね…」
その言葉と共に、陽子の体に更なる変化が訪れた。
19,18…陽子の体は20代を過ぎ、大学生から高校生へと遡り始める。
肌のハリを保ったまま、その体が全体的に少しずつ小さくなっていく。
彼女は若返ることで「大人の女性」から「年頃の少女」へと逆戻りしつつあった。
「んんっ…くぅ…」
軽く身を捩る陽子。体が縮む感覚と、徐々に服のサイズが合わなくなっていくのとで
落ち着かないのだ。しかしそれで体の変化が終わるわけではない。
変化は顔にも及んだ。微かに残っていた大人っぽさは完全に失われ、逆に子供っぽさが混じる。
姿見に映る陽子の姿には既に大人の面影はほとんどなく、女子高生にしか見えなかった。
そしてその姿は尚も若返り続け、小さく子供っぽくなっていく。
「うっ…!」
17歳を過ぎたあたりで、不意に陽子は自分の胸を手で押さえた。肉体が若返り
10代、二次性徴期を遡ること胸が小さくなり、ブラとの間に隙間ができたのだ。
押さえた手から、ほんの少しブラがへこむ感覚と、小さくなったバストの感触が伝わってくる。
そして陽子は、そこが未だに縮み続けているのを、同じく小さくなっていく手で感じた。
肉体年齢は先ほどよりも若返り、16歳…高校時代を逆方向に終えつつあった。
「これだけは、何回やっても、ちょっと嫌かな…」
そう呟く声も、32歳だった時の落ち着いた大人のそれではなく、やや高い少女のものに
なりつつあった。姿見に映る陽子の姿は更に小さくなり、ぶかぶかな大人の服を無理して着ている
15歳、中学三年生の少女にしか見えなくなっていた。服の上からでは判らないが、既にブラも
ショーツもサイズが合わなくなっており、陽子はなんとも言えない頼りなさを感じていた。
「ど、どこまで、小さくなるのかしら…?」
陽子の変化は続いていた。今度は中学時代を逆行していく。
14歳、13歳と若返る陽子の身体は「年頃の少女」から「女の子」へと変わる。
顔のパーツが子供っぽくなっていき、輪郭が丸く小さくなったことでかけていた眼鏡がずり落ちる。
背が小さく、身体全体が細く華奢になることで服の中に埋もれていく。
胸元を押さえていた手も細く小さくなっていき、降ろせばセーターの袖に隠れてしまいそうだ。
その手の中では、未だにバストがサイズを減らしていく感触が伝わってきていた。
下半身でも、ヒップが女性らしい丸みを失いつつあり、ショーツがぶかぶかで頼りない。
背が縮んだことでジーンズの裾が既に床についている。無論サイズが合うはずもない。
「ううっ、そろそろとまってほしいんだけどな…」
自分の姿がどんどん子供っぽくなっていくのを見て、少し渋い顔をする陽子。
その声は若返ったことで変声期もとうに終わり、甲高くやや舌足らずな子供のそれになっていた。
陽子の願いもむなしく、若返りは未だ続いているようである。
13歳から12歳へ。陽子の身体は中学生を通り越し、ついに小学生に差し掛かった。
「あっ!」
辛うじてかかっていた眼鏡が外れ、かちゃんと音を立てて床に落ちた。顔全体が小さくなってしまったことで
耳や鼻にひっかからなくなり、自然と滑り落ちてしまったのだ。
姿見に映る陽子の顔はすっかり小学生の女の子のそれになっていた。小さい頃はまだ視力がよかったため
眼鏡が外れても幼くなった自分の顔がよく見えていた。そしてその顔が益々幼く
「女の子」から「子供」の顔に近づいていくのもはっきりと見えてしまった。
複雑な心境のまま自分の身体を見下ろす陽子。その手は未だ胸を押さえているにも関わらず少し袖の中に埋もれ
そこから覗く指もやや丸い、子供の指になっていた。
そして小さくなっていくのは当然、顔や手足だけではない。
「む、むねが…」
服の上からではほとんど目立たなくなっていた胸を押さえていた手の中から
更に膨らみが失われていくのが感じられる。段々と平坦になっていく感覚に陽子は焦る。
第二次性徴が逆方向に終わってしまえば自分は本当に「子供」になってしまうのだ。
「女の子」ですらなくなってしまうほど幼くなるのは勘弁願いたかった。
「うぅ………う?」
縮んでいく胸を押さえていると、不意に全身を襲う奇妙な感覚が治まった。どうやら薬の効果が終わったらしい。
逆成長が止まったことで、辛うじてバストが完全になくなることはなかった。
それでも相当小さくなってしまったことに変わりはないが、それでも自分の体に僅かでも
女性らしさが残ったことに陽子は安堵する。
「はあ、やっと止まった…ええっと、メガネメガネ」
安堵するのも束の間、床に落ちた眼鏡を拾い上げてかけようとして、サイズが合わずに
落ちてしまったことを思い出し、テーブルに置いた。どうせ今はかけなくても見えるからだ。
それから、改めて体を見下ろす。だぶだぶになった服に包まれた、小さな女の子の体。しかしそれが今の陽子の体なのだ。
結局陽子の肉体年齢は20歳以上若返り、11歳、小学五年生程度に留まった。
「うーん、今回は小学生かあ…ずいぶんちっちゃくなっちゃったな」
姿見に映してじっくりと眺める。
幼く、あどけなくなった顔は「女性」とは言いがたいが「女の子」と言える程度にはまだ女性的であった。
短くなった腕や脚はすっかり袖や裾の中に隠れてしまい、ぷらぷらさせても出てくる様子はない。しかし
感覚からいって手足も小さく華奢な子供のそれになっていることは理解できた。
そして何より、陽子が気にしている部分。
「………よし、まだ辛うじてあるわね」
袖が邪魔なのでそのまま腕をセーターの胴体部分に引っ込め、意味を成さなくなったブラのカップをどけて
小さくなった胸を手で直に触る。
ほんの少し、それこそAAAカップ程度ではあるが、ぷにっとした脂肪の感触が伝わってくる。
服越しでは「なくなってない」程度にしか認識できなかったバストが、そこには確かにあった。
少しの間ぷにぷにと軽く触ってみても特に何も感じないのは仕方のないことと割り切ることにした。
そのまま手をするすると体に沿うように下ろしていき、ほんの僅かだけ括れらしきものが残る
ウエストを過ぎ、女性らしい丸みを失ったヒップを確認する。
「…はあ、でも子供なことに変わりはないわね」
確認すればするほど自分が第二次性徴を始めたばかりの年齢にまで戻っていることを実感し
今の外見に似合わぬ深々とした溜め息をついた。
それからテーブルの上に置かれた瓶をやや忌々しげに見つめる。
「全く、若返れるのはいいけどいくつになるのかわからないっていうのは困りものよね…
まあ、幼稚園児とか赤ちゃんにはならないらしいけど」
誰にともなく呟く。
その錠剤はある日ふと立ち寄った不思議な店で発見したものであった。
店主曰く「青春をもう一度味わいたい方にオススメ」とのことであり、陽子はそれを
若干怪しみつつも栄養剤のようなものだろうと考え購入に至ったのである。
帰宅してから早速飲んでみたところ、体が元気になるどころかみるみるうちに若返っていき
17歳程度の肉体になってしまい、嬉しさ半分混乱半分だったことは記憶に新しい。
効き目は一日程度で切れ元の姿に戻り、改めて店に赴きこれはどういうことかと問い詰めてみたところ
涼しい顔で「ご説明した通りです」と返されるだけであった。
使用してしまったため返品もきかず、やむなくしまっておいたのだが、やはり若返る魅力には
逆らえず、そのまま使い続けてしまっている次第である。
「でもやっぱり、もうちょっと上の歳になりたかったな…若すぎると行動も制限されちゃうし」
などと、袖をぷらぷらと振りつつ呟く。
「青春をもう一度」という店主の言葉に偽りはなく、この薬は服用者の肉体年齢を大体
小学校高学年辺りから高校生まで…青春時代の範疇にまで若返らせるようである。陽子的には
小学校時代を青春と言っていいのか疑問ではあるが、実際そこまで若返るのだから仕方ない。
なんにしても今回は11歳、つまり薬の効果で戻る最低年齢になってしまったということである。
「…ま、落ち込んでても仕方ない、か。これはこれでいつも通り楽しむとしましょう」
言いながら、既にほとんど役目を成していない服や下着をするすると脱いでいき、あっという間に
生まれたままの姿になる陽子(ちょっと悲しくなるので極力姿見は見ないようにした)
そのままクローゼットへと歩いていき【小】というラベルが貼られた引き出しを開ける。
中には子供用下着一色や、フリルやリボンが多く装飾された服など、普段の
陽子からは想像もつかないような可愛い衣類が所狭しと並べられていた。
「さてと、今日は…」
ややウキウキした様子で中からジュニアブラとショーツを取り出してさっと身に着け、それから
少しの間逡巡した後、リボンのついたセーターとフリル付きのフレアスカートを取り出し
身に着け、改めて姿見の前に立つ。それからくるっと回ってみたり、ポーズをつけてみたり
子供らしくにこっと笑ってみたりと、実に楽しそうである。
「う~ん、やっぱりこういう服って可愛くていいわよねえ…普段の私じゃいくら趣味でも
絶対着られないもの。そういう意味では薬を買って正解だったわ」
と、にこにこしながら呟く。
そう、彼女は休日になると薬を服用し、時に女子高生、時に中学生、時に小学生と様々な
年齢に若返ってはこうした可愛らしい衣服に身を包むのが趣味になっていたのである。
中学一年生以下になってしまうと流石においそれと外出はできないが、こうして室内で
楽しむだけでも陽子にとっては十分な潤いになっていた。
「…あ、そうだ、ご飯どうしよう。この体だと作るのも一苦労だし………そうだ!今日は
ファミリーレストランに行ってお子様ランチにしよう!今は子供なんだし、いいわよね♪
それとショッピングね、新しい小物も見たいし、服だって新調しなきゃ…♪」
姿見の前で嬉しそうにはしゃぐ陽子。彼女の休日は始まったばかりである。
少女趣味【しょうじょしゅみ】
1.少女に共通した好みや傾向。甘美で感傷的・夢想的な情緒を好む傾向。少女が好むとされる形態を指す。
転じて少女が好みそうな華やかでかつ、かわいい・フリルやリボンなどの装飾を多用した衣服など。
2.成人女性が何らかの手段を用いて肉体年齢を少女と呼べる程度に退行させ、可愛らしい衣服を
身に着けるなどして楽しむこと。「少女になる趣味」の略語。
2015/04/15 (Wed) 02:22:35
というわけで久方ぶりに新作を投稿させていただきました。
単語やシチュエーションが浮かんでも中々文章化できなくて困ります。
あーるゆー様、返信が遅れてしまいましたがコメントありがとうございます。
女子会、いいですね。女子力を高めすぎて本当に「女子」になっちゃうとかも
アリかもしれません。
2015/04/15 (Wed) 22:59:52
フロムさんのARはいいですね。主人公の女性が若返りを楽しんで(戻り過ぎるのは嫌々ながらも)いるのが伝わってきますぞ。
2015/04/19 (Sun) 23:39:18
フロムさん、今回の小説も面白かったです。
厳しい女性上司が少女時代に戻って楽しんでるというシチュエーションがよかったです。
「僕と契約して魔法少女になってよ」で契約して変身したら若返って少女になってしまった
とかシチュエーションは思いつくんですけど文章化するのは難しいんでフロムさん頑張ってください。
2015/05/01 (Fri) 01:24:52
新作をあげようかと思ったのですが禁止ワードが含まれて投稿できないと出てしまうので
とりあえず返信のみを…そんな危険な単語は使ってないですよ?
とら様、コメントありがとうございます。
基本的に暗い展開があまり好きではない人間なのでなるべくポジティブにしようと努めております。
あーるゆー様、コメントありがとうございます。
今まさにそのネタを投稿しようと思ったのですが…現在頑張って添削中です。
2015/05/01 (Fri) 23:11:42
フロム様お疲れ様です。
ここに上げられないようでしたら、BBSPINKのこちらのスレに上げるのも1つの手ですよ。
ttp://nasu.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1366477786/l50
2015/05/13 (Wed) 01:47:44
『魔法少女』
とある晴れた日の休日。大学生の田中明菜(21)は、買い物から帰る途中の道を
とりとめのないことを考えながら歩いていた。
「(はあ…なんか毎日退屈なのよね…)」
ふと、ため息をつく。別に満足していないわけではないのだが、どうにも物足りない。
生活が安定するのはいいことだが、安定しすぎるのも問題なのである。
悩んでも仕方がない、と半ば割り切りつつも歩いていると…
「こらぁーーーっ!待ちなさぁーーーーいっ!」
不意に、そんな叫び声を聞いた。
聞こえてくる方を向けば、一人の少女が走ってくるのが見える。
歳の頃は12,3歳ぐらいだろうか。何故かはわからないが大人用の服を無理して
着ており、ぶかぶかでなんとも走り辛そうである。
そんな少女であるが、何やら怒った様子で何かを追いかけているようだ。
ふと見ると、少女の前方を小さな猫らしき動物が走っていた。どうやら少女は
この動物を追いかけているらしい。お互い必死な様子である。
「…?」
はて、この少女と猫(?)に何があったのであろうか。明菜は首を傾げながら様子を見る。
少女と猫はそのままこちらに走ってくる。ぶかぶかな服に悪戦苦闘する少女は
なかなか追いつけず、猫も猫で疲弊した様子であり距離を広げられない。
やがて両者は明菜へと近づいていき…猫が彼女の足元に、隠れるようにして回り込んだ。
少女も息を切らせながらこちらへと駆けて来る。
「はあっ、はあっ…やっと追いついた…さあ、観念して出てきなさい!」
キッと、明菜の足元に隠れた猫を睨みつける少女。その視線におびえたように
身を震わせる猫を見て、思わず明菜は声をかけた。
「ちょ、ちょっとお嬢ちゃん、落ち着いて?何があったの?そんな服着て
猫なんか追い掛け回しちゃって…」
「…何よあんた、ジャマしようっていうの?」
「いや、ジャマっていうか…この状況だったら誰だって止めに入るってば」
「あんたには関係ないでしょ?さ、そいつを渡して」
先ほどからこの少女、明菜に対してどうにも態度が偉そうである。
少女の年頃は大人に反発したくなるものではあるが、それにしたって度が過ぎる。
少女の態度に、明菜は会話をしているうち軽くカチンときた。
「お嬢ちゃん、この猫ちゃん、貴女の飼い猫?」
「………そうよ」
「嘘ね。首輪もしてないし、何よりあなたの態度が飼い猫に対するそれじゃないわ」
「……………」
「正直に言いなさい。この猫ちゃんを捕まえて何をするつもりだったの?
それについでだから聞くけど、その服。なんで大人の服を無理して着てるの?」
「それは……さ、さっきも言ったでしょ?あんたには関係ないの」
段々と言葉に詰まってくる少女を見て、明菜は自分なりに推察する。
服に関しては知らないが、少なくとも彼女の態度はこの猫に対して友好的ではない。
とすれば、少女は野良猫を捕まえていじめようとしていたのではないだろうか。
確かに明菜には関係ないことかもしれないが、そんなところをわざわざ見過ごすほど
白状ではない、と考えた。
「この猫ちゃんは私が預かります」
「えっ…そ、そんな、ダメ!そいつは危ないのよ!」
「危ない?どうして?こんなに可愛いのに」
「い、いじめとかじゃ…とにかくダメよ!」
「とにかくじゃわかりません。さ、貴女はおうちに帰りなさい。勝手に服なんて
持ち出したのバレたら、お母さんに叱られるわよ?」
「うう~~~っ…」
何も言えずにこちらを睨むだけになってしまった少女を見ながら猫を抱き上げ
踵を返して帰宅する明菜。
「――――後悔するわよ」
背後から聞こえた少女の呟きは彼女の歳からは想像がつかないほど大人びていたように
思えたが、特に気にもとめずに明菜は帰り道を急いだ。
それから、自宅にて。
改めて猫を見れば特に外傷はない。どうやら実際に何かされていたわけではないようだ。
とりあえず疲労しているようだったので、丁度買って来ていた牛乳を適度に温めて
飲ませてやることにする。
「(子猫じゃないみたいだし、大丈夫よね?)」
明菜の心配をよそに、猫は美味しそうに牛乳を飲み始めた。
ほっと一息つきながら、その様子を静かに眺める。
『……………ぷはぁ。ふぅ…ありがとう、助かったよ』
「……は?」
そして牛乳をひとしきり飲んだ後、喋ったのだ。猫が。
その非現実的な出来事に、思わずぽかんと口を開けてしまう明菜。
『うん?どうかしたのかい?』
「あ、いや……え、何これ、猫が喋って…?何これ、私疲れてるのかしら…」
『ああ、そういうことか。安心しておくれ、これは幻聴の類ではなく、間違いなく
君の目の前にいる僕が言葉を話しているのさ』
「………そ、そうなの…?」
ただただ呆然とするしかない明菜。頬をつねってみるがしっかり痛い。
どうやら本当にこの猫が喋っているらしい…信じられないことだが。
『自己紹介がまだだったね。僕の名前はハチべぇ。よろしく』
「あ、どうもこちらこそ…私、田中明菜です…えっと、貴女、猫、よね…?」
『明菜、だね。えーっと、僕は本当は猫ではないんだけど…まあ、外見上は普通の
猫と相違ないし、似たような生き物だと思ってもらって構わないよ』
「は、はあ…(喋る時点で普通の猫じゃないと思うけど)」
『さて、と…助けてもらったついでで話すことではないかもしれないけれど、実は
君に一つお願いがあるんだけれど、聞いてもらえるかい?』
「えっ?ああ、まあ…私に可能な範囲でよければ。それで、何?」
『僕と契約して、魔法少女になってほしいんだ』
「お断りします」
即答である。
『………随分返事が早かったね』
「いやだって、それ、あれでしょ?願い叶えるかわりにゾンビみたいになって、しかも
戦い続けたら化け物になっちゃう的な。たまたま見たアニメがそんな感じだったし」
『いやいや、僕はそんな酷な事を強いるつもりはないよ。君は恩人でもあるからね。
それに今はさしたる驚異もないし、契約したからといって無理に戦うようなこともないさ』
「そ、そうなの?っていうか、それじゃあ今契約する意味はないんじゃ…?」
『備えあれば憂いなし、ってやつさ。いざ何かが起こった後に急ごしらえで戦力を
整えようとしたって上手くいくはずがない』
「うーん、理にかなっているような、ないような…とにかく、契約したところで
私の身に危険が及ぶことはないってことなのね?」
『ああ、勿論願いも叶えてあげるよ。さあ、レッツ契約』
「レッツって…うーん、そうねえ…」
考えを巡らせる。
ハチべぇと名乗った生物の言うことには、願いを叶えてくれる。そして契約による
リスク等もない、とのことらしい。うまい話には裏がある、とも言うが…
「………わかったわ。あんたと契約してあげる」
『本当かい?それは有難い…でも、後悔はしないかい?自分から話を持ちかけておいて
こういうことを言うのもなんだけれど』
「ええ。丁度退屈してたところだし、ね…これで化け物になっちゃうっていうんなら
ちょっと躊躇ったところだけど、ここはあんたの言葉を信じましょう」
『そこまで信用してもらえるなんて、君に助けられて本当によかったよ。それじゃあ
早速、願い事を言ってくれるかい?』
「んー、そうねえ…………………」
しばらく考える。叶えてくれる願い事は一つだけだ。
いざ何を叶えてもらおうか、という段階になるとやはり悩むものである。
散々考えた末…
「今パッと浮かばないし、後回しにしちゃダメ?」
『願い事を保留にするってことかい?まあ、僕としては契約できればそれでいいし
君もそれでいいというのなら構わないけれど』
「じゃあ、それでお願い。悪いわね、手間取らせちゃって」
『いやいや、大丈夫だよ。それじゃあ早速契約と行こうか。さあ、こちらを向いて…』
「………」
ゴクリと一度固唾を呑んでから、ハチべえと名乗った猫の正面を向く。
その場で彼(?)が立ち上がるのが見えたが今更驚きもしなかった。
やがて契約の儀式が始まった。
ハチべえが明菜に向け、前足を2本とも向ける。その瞬間、彼女の胸元に赤い光が灯った。
そして同時に、その体を保護するかのように球状の光の膜が展開された。
「わっ、何これ?」
『君の体を保護するためのシールドみたいなものさ。契約の最中君に何かあったら
問題だからね』
「へえ…なんか本格的」
『本格的って…本物なんだから当然じゃないか。ひょっとして、疑ってたのかい?』
「ああ、いや、そういうんじゃないのよ、あはは…」
そんな和やかな会話をしている間にも、儀式は着々と進行していた。
明菜の胸元に灯った光が徐々に大きくなり、何かの形を作っていく。
そして同時に、明菜自身にも変化が起きはじめた。
光が集まるにしたがって少しずつ彼女の体が小さく………若返っていくのだ。
先ほどまで21歳の女子大生だった明菜の姿は20,19…と若返り、女子高生のそれになろうとしていた。
20を過ぎたばかりの彼女の顔から大人っぽさが失われていく。
それは体全体も同じであった。背が縮み、服のサイズが少しずつ合わなくなっていく。
「あ、あれ…?なんか、体が変…?」
『儀式の影響さ、君の命に影響はないから大丈夫…おっと、動いたりしたら
いけないよ、上手く進行しなくなってしまう』
「う、うん…」
明菜の体を走る違和感は未だ治まらないどころか、ますます大きくなる。
彼女の胸元には変わらず光が集まっていく。そしてそれは徐々に形を成していき
やがて一つの赤い宝石となって明菜の手元へと降りてきた。慌てて手に乗せると
ルビーのようにきらきらと輝いており美しい。
「おっ、とと…何これ?」
『君の力の源、といったところかな。僕らはそれをエイジジェムと呼んでいる』
「エイジジェム、ねえ………これ、壊れたら死ぬとかないわよね?」
『その点は安心していいよ、それは別に魂を移したりしたわけじゃないからね。
ただまあ、破壊されると戦えなくなるのは同じだから、肌身離さず持っていてくれ』
「ふうん………うん?」
エイジジェムと呼ばれた宝石をしげしげと眺めているうち、明菜は違和感を覚えた。
宝石を持っている自分の手が少しずつ小さくなっているように見えたのだ。
慌ててエイジジェムをポケットにしまい、両手をじっと眺める。
それは気のせいなどではなかった。明菜の手は確実に小さくなっていたのだ。
そして尚も小さくなり続けている…明菜の若返りは進行していたのである。
彼女の肉体年齢は既に18歳を過ぎ、17歳…高校二年生相当のものになっていた。
既に大人の女性とは呼べなくなっていたその体は、さらに子供のそれへと近づいていく
背が縮むことで少しずつ視点が下がり、ハチべぇの姿が近寄ってきているように見える。
光の膜に微かに映る自分の顔が少しずつ子供っぽくなっていっているのが明菜自身にもわかった。
流石にこの変化は看過できず、明菜は光の膜に張り付いてハチべぇに詰め寄った。
「ね、ねえ!やっぱり変よ!私、小さくなってる!」
『ん?そうだけど。今更気づいたのかい?』
「軽っ!?ちょっと、そんなの聞いてない!」
『そんなはずはないさ。僕は最初に言ったはずだよ?魔法少女になってほしい、って』
「それは聞いたけど…」
『少女、というのは一般的に思春期頃の女性のことを指す。つまり今回の契約で君の
肉体年齢を思春期頃にまで退行させているというわけさ』
「そ、そんなムチャな…あっ!」
ハチべぇとの会話を中断し、不意に胸を押さえる明菜。
若返りは未だ止まっていない。逆成長に伴うバストの縮小により、ブラがずれたのだ。
16,15…明菜の若返りは高校生を過ぎ、中学生…第二次性徴を遡っていく。
顔のパーツや輪郭からは大人の面影がほとんど失われて尚、益々子供っぽくなっていく。
体はどんどん細く小さくなっていき、着ていた服がだぶだぶになる。
押さえた手の中で、胸も体同様に小さくなっていくのが明菜には感じ取れた。
ブラとバストのサイズ差がどんどん開いていく感覚に耐えられず、明菜は胸から手を離し
再びハチべぇに詰め寄る。
勢いよく、バン、と両手が膜に叩きつけられるが敗れるような気配は微塵もない。
そしてその手も明菜の目の前で小さくなっていき「子供の手」に近づきつつあった。
「ねえ!止めてよ!やっぱり契約はなし!中止!元に戻して!」
『それは不可能だ。一度成立した契約は取り消せない。それに無理矢理中断しようものなら
君にどんな影響が出てしまうかわからない。最悪死亡してしまう可能性だってある』
「そんなぁ…」
うなだれる明菜を他所に、変化はさらに続いていた。
「あ、ああっ…!」
縮むペースが僅かに早くなる。15歳から14歳、明菜の体は中学時代を逆行していく。
この年頃の少女の成長は早い…それはつまり、逆成長も早いということだ。
高校時代に残っていた大人らしさはすっかり鳴りを潜め、だんだんと幼く、子供っぽくなっていく。
背が低く、体が細く…服は益々ぶかぶかになり、着ているというより着られている様子だった。
「きゃっ!」
腰が細くなりすぎたことで支えられなくなったズボンがすとんと床に落ちる。
袖の中にほとんど埋もれてしまった手で慌てて上着の裾を引っ張り、大事な部分を隠す。
そもそも引っ張るまでもなく体が小さくなった影響もあって裾で隠れていたのだが、そんなことを
考えている余裕は明菜にはなかった。同時に丸みを失い小さくなったヒップと
それを包もうとしているがサイズが合わずゆるゆるになったショーツの頼りない感覚を覚えている。
「あうぅぅ…」
変化しているのは勿論下半身だけではない。
上着を引っ張るために前に腕を寄せたため、同時に胸も寄せられることになった明菜の上半身。
少し手を緩め恐る恐る襟元から下を覗き込めば、その寄せられた胸が明菜の腕の間で
どんどんそのサイズを減らしていくのが見えた。
ブラが既に意味をなさず胸元から浮いてしまっていたので直接胸と胸とが触れており
それがどんどん薄く小さくなっていく感覚がはっきりとわかってしまったのである。
未だAカップよりやや大きい程度の膨らみを残していた明菜の胸は腕に寄せられることで
少しではあるものの谷間ができていたのだが、それは彼女の見ている前で段々と失われていく。
「っ!」
自分の体から女性らしさが失われていくのを見るのが怖くなり、きゅっと目を閉じ先ほどよりも
強く腕を寄せてうつむく。しかしそうすることで目では見えずとも、腕の中で彼女の胸が
さらに小さくなっていくのがより強く感じられるようになってしまった。
肩幅が狭まり、ブラのヒモが肩からするりとずり落ちていくのがそれに拍車をかける。
加えて、今まで意識していなかった体の他の部位も益々小さく、幼く…自分がハチべぇの言う
「少女」と呼べる肉体年齢に向かい続けているのを意識し始めてしまったが、明菜にはそれを
どうすることもできず、ただ自分の体が若返っていくのをじっと耐えるしかなかった。
「うぅ…」
口から微かに漏れる声も、既に甲高い子供のそれになっている。今は見えないが、きっと顔も
元の明菜の面影が僅かに残るのみの幼い少女のものに変わってしまっていることだろう。
『よし、これで契約は完了だ。お疲れ様、明菜』
それから少しして、じっと耐えていた明菜の耳にそんなハチべぇの声が響いた。
「………?」
恐る恐る目を開くと、先ほどまで明菜の周囲を包んでいた光の膜も消えていた。
体が若返っていく異様な感覚も既に治まっており、それが再開するような様子もない。
ハチべぇの言う通り、魔法少女としての契約が完了したのだ。
「…………」
徐々に冷静になっていく頭で、自分の体を確認する。
ほんの僅かに女性的な肉付きは残っているものの、全体的に細く小さく、華奢になった肢体が
すっかりサイズが合わなくなったぶかぶかの服の中に埋もれている。
両手を前に突き出し、掌を眺める。大人のものとは違う細く短い指がそこにあった。
そのまま、ぺた、と顔に触れてみれば輪郭が丸くなったように感じられる。ぷにぷにした
肌の柔らかさも女性というよりは女の子…つまり「子供」の感触であった。
「……………」
手を下に下ろしていき、だぶだぶになった服の襟を軽く引っ張って胸元を覗き込む。
大きすぎず小さすぎない程よさであった明菜のバストはその膨らみをほとんど失っていた。
襟を戻し、手で直接触れてみる。感覚的にギリギリAカップあるかないか程度残ったであろう
その両胸は、小さくなった明菜自身の掌でもすっぽり包めてしまった。そこには
辛うじて片方だけヒモで肩に引っかかり所在なさげにしている大人用のブラジャーよりも
発育途上のバストを優しく包むジュニアブラの方が相応しかった。
「…………………」
さらに手を下ろしながら、体の様子を時に直接触れ、時に目で眺めて確かめる。
ほんの僅かに括れを残したウエスト、バスト同様辛うじてひっかかっているゆるゆるの大人用よりも
ジュニア用ショーツが必要になるほど丸みを失い小さくなったヒップ。
他の部位と同じく細く華奢になった脚……と、どこからどう見てどう確かめても
明菜の体は全てが幼い「少女」のそれに変わってしまっていた。年齢にしておよそ
13歳…小学六年生か中学一年生程度だろうか。
「……………………」
『うん、無事に上手くいったようだね。おめでとう、今日から君は晴れて正式な
魔法少女だ』
「………………………」
『おっと、エイジジェムを忘れないようにね。あれがないと君はいざという時に
力を発揮できない。単なる子供と同じだ』
ハチべぇの言葉を聞いているのかいないのか、ずり落ちてしまったズボンのポケットを
ごそごそとまさぐり、エイジジェムを取り出す明菜。
ジェムを掌の上に乗せ、それをただじーっと眺めている彼女の様子にハチべぇは何があったのかと
軽く首を傾げるが、あまり気にした様子もなくすぐに首を戻す。
『僕にできるのはここまでだ。君は今は何もせず、来るべき時に備え
魔法少女としての力を蓄えていてほしい。もしくは保留中の願いが決まったら
心の中で僕を呼んでくれ。すぐに駆けつけてそれに応えようじゃないか』
「…………………………」
『さっきからだんまりなのが気になるけれど…まあいいや、やるべきことは全て
やり終えたからね。それじゃあ僕は新しい契約者を見つけるため再びどこかへ』
「ちょっと待たんかい」
『キュップイ!?』
踵を返して去ろうとしたハチべぇの尻尾をむんずと捕まえる明菜。
奇妙な叫びを上げて、ハチべぇは成す術なく明菜の目の前にぶら下げられる形となった。
『な、なんだい?契約はもう完了したし伝えるべきことも伝えたはずだけれど』
「いいえ、まだ私の願いを伝えてないわ」
『もう願い事が決まったのかい?なんだ、それならそうと言ってくれればいいのに』
「ええ、決まったわ…私を元に戻しなさい!元の大人の体に!今すぐ!」
目の前でぷらんぷらんと揺れているハチべぇに怒鳴る明菜。
傍から見れば尻尾を掴んだ猫に向かって怒鳴るぶかぶかの服を着た女の子である。
とても怪しい。ここが明菜の自宅でなければお巡りさんに止められていたことだろう。
『それが君の願い事かい?だけど残念ながらそれはできない相談だ』
「どうしてよ?願い事を叶えてくれるんじゃなかったの?」
『確かにそう言ったけれどね、僕だって神じゃない。既に失われたもの、しかも
エネルギー的な存在を元の状態に戻すのは不可能だ』
「それって、どういうことよ?」
『簡単に説明するから、まずは降ろしてくれないかな?この体勢は流石にちょっと』
「…わかったわ。逃げるんじゃないわよ?」
言いながら、ハチべぇの体を下ろして尻尾から手を離す。
明菜の手から解放されたハチべぇは近くにあったテーブルに飛び乗り、向き直る。
未だに納得がいかない様子の明菜は仏頂面で腕を組み、胡坐をかいて座り込む。
組んだ腕に当たる胸の感触がほとんどなくなっていたことと、胡坐をかいても
大きくなった服に下半身が隠れて全く見えていないことが、自分の体の状態を
益々自覚させることになって若干悲しかったが今はそんな場合ではない。
『よし、と。それじゃあ少し説明するよ。僕との契約によって誕生する
魔法少女、その力の源は「成長」にあるんだ』
「成長?」
『そう。生物の肉体的成長、それに使用される時間的、物理的、精神的…その他諸々の
エネルギーというのは膨大なものだ。例えば明菜、君の元の年齢はいくつだった?』
「…21歳だけど」
『この世に誕生してから…いや、それ以前だね。母親の胎内で一つの生命として形を成してから
21歳の成人女性に成長するまでに摂取した、及び体内にいた際に母親から供給されていたもの…
それに含まれるエネルギーの総量がどれくらいか君にはわかるかい?』
「そんなのわかるわけないじゃない。精々すごい量だなぐらいにしか……あ」
『そう、そういうことだ。そこに更に成長に費やした時間のエネルギー等も含めれば
その数値は計ることなど不可能なほど膨大になると言える。僕はそのエネルギーを
君たちの肉体から抽出し魔力に変換…そしてエイジジェムという形にして君たち自身に
魔法少女の力として還元している、というわけさ』
「そ、そうなの…?」
『ああ。ただ、流石に全部抽出すると赤ん坊になってしまい行動に支障が出る。だから
肉体的な成長が著しい…つまり使用されるエネルギーの量がとりわけ大きい第二次性徴期以降の
期間に範囲を指定しているよ』
「ふうん…これにそんな力がねえ…」
ハチべぇの話を聞き、複雑な表情になる明菜。
腕組みを解き、持っていたエイジジェムをしげしげと眺める。まさかこの小さな宝石に
そんな凄まじい力がこめられているとは誰も思うまい。
「って、それじゃあ私みたいなまだ成人したばっかりの人じゃなくてもっと上の…
それこそお爺ちゃんお婆ちゃんの方がいいんじゃないの?」
『そうとも限らない…というより、ハッキリ言って歳を取った人間…とりわけ老人は適さない』
「なんでよ?時間エネルギー?とかいうのも私なんかよりたっぷりありそうじゃない」
『歳を経ると生物は老化…つまり、衰えていく一方だ。この衰えというものは非常に厄介でね。
仮に70歳の老婆と契約したとしても、その肉体からエネルギーを抽出し若返る際、その肉体を
一時的とはいえ再び50年分ほど活性化させるのにもこれまた膨大なエネルギーが必要となる。
それを時間的エネルギーで相殺させることになり、結果抽出される魔力は極端に落ちてしまうんだ』
「…だから、私みたいな成人して少しぐらいの若者が適役、ってこと?」
『そういうことだね。因みに、子を産み育てるという役割を担う以上、内包的なエネルギーの総量は
男性より女性の方が多い、ということも付け加えておくよ』
「……つまり、それらを簡潔に纏めると?」
『君の年齢というものは全部魔力に変換されたから復元は不可能ってことさ』
「……………あっ、そう」
ゆらり、と明菜が立ち上がる。その表情は窺い知れない。
『理解してくれたかい?それじゃあ僕はそろそろ出発したいんだけれど』
「ええ、理解したわ。そして私の願いも決まった」
『おや本当かい?言っておくけどさっきみたいな契約破棄の願いはなしだからね』
「いいえ、そんなんじゃないわ。私の願いは………………殴らせなさい」
『はい?』
「今までの説明を聞いて、私が元に戻れない理由は理解したわ。だけどね、このままじゃ
今後の生活やら何やら全部ぶっ壊された私の腹の虫が治まらないのよね。それに折角
こんな力を手に入れたんだもの、早速試してみなくっちゃ」
『…つまり?』
「あんたを一発殴らせなさい。今すぐ、全力で」
にこやかな笑顔のまま、だぶだぶになった服の袖を捲り上げる明菜。
しかしその笑顔には好意はなく怒りと殺意だけが篭められているのをハチべぇも悟った。
『………あー、いや、それは…』
じりじり、後ずさりするハチべぇ。
「それは?」
ハチべぇが後ずさった分前に出る明菜。
『………僕の活動に支障が出る、及び生命そのものが脅かされる行為は、ちょっと
勘弁願いたい…ってことで……さよならっ!』
「あっ!こら!逃げるんじゃないって言ったでしょうが!」
一瞬の隙をついて、微かに開いていた窓から脱走するハチべぇ。
我を忘れて、だぶだぶな服のままハチべぇを追って飛び出していく明菜。
「こらぁーーーっ!待ちなさぁーーーーいっ!」
逃げるハチべぇ、追いかける明菜。
「(…もしかして、あの子もアイツの被害者だったのかしら?)」
ハチべぇを追いかけながら、ふとそんなこと考える。
あの少女も明菜同様ハチべぇと契約し、子供の姿にされてしまったのだとしたら…
頭の中で思い出す。サイズの合わない大人用の服を身に着け、必死な様子で
ハチべぇを追いかけていた、あの少女。
「(―――ううん、もしかして、じゃない。間違いなくあの子も被害者だわ)」
それ以外に考えられなかった。なぜならば今の明菜自身の状態が、あの時の
少女のそれと全く同じだったからだ。
あの時は事情を知らぬまま言い包めて追い返してしまったが、今ならあの元少女の
気持ちが、明菜にはしっかりと理解できていた。
「(もしまた会うことがあったら、今度はきちんと話をしてみようかな…でも、今は
まずアイツをとっ捕まえて、一発ぶん殴る!)」
キッとハチべぇに向き直り、走っていく明菜。
そんな一人と一匹が駆けていく先には、一人分の人影が…
「…?」
契約者はまだまだ、増え続けるのかもしれない………?
2015/05/13 (Wed) 23:07:47
無限ループって怖くね?(^_^;) まだまだハチべぇの被害者は増えそうですねえ
余談ですが、時間を取り出して若返る設定は自作の怪物『クロノワーム』を思い出しました
これからも頑張って!
2015/05/18 (Mon) 00:01:17
高校から帰ってきた僕は今日発売の宮崎凛というアイドルのライブDVDを見ていた。
宮崎凛は今時珍しくソロで活動する現役女子高生アイドルで抜群の歌唱力が抜群に高いけどトークをすればちょっと天然という国民的アイドルだ。
やっぱりかわいいな…。そう思っていると部屋のドアが勢いよく開いて一人の少女が入ってきた。
「お兄ちゃん、ただいま!」
この子はちひろちゃん。元々は近所に住んでいて今はうちの家に居候している小学3年生だ。
「おかえり」
「あ、そのDVD買ってくれたの?言ってくれればもってきたのに」
ちひろちゃんは僕にくっついてくる。
「ううん、売り上げに貢献したかったから」
僕がそう言うとちひろちゃんは不思議そうな顔で
「コウケン?コウケンって何?」
と聞いた。
「うーん。協力ってことかな?」
僕は優しく答えた。
「協力ね!お買い上げいただきありがとうございます。」
ちひろちゃんはぺこりとお辞儀した。
「ねぇ、お兄ちゃん。勉強教えて。それと変身していい?」
ちひろちゃんは上目づかいで聞いてくる。
「う、うん、いいよ」
僕はドキドキしながら答えた。
「じゃあ変身するね」
ちひろちゃんは目を閉じて念じた。
するとちひろちゃんの背がすーっと伸びていく。それに合わせて胸が風船が膨らむように大きくなった。
「はぁ、はぁ」
ちひろちゃんはちょっと辛そうだ。
少し短めの髪がぐっと伸びて美しい黒髪ロングになった。
体が大きくなったせいで服はピチピチになり、ところどころ破けているがちひろちゃんの体が光に包まれると僕の高校の女子の制服に変化した。
「変身完了だよ、お兄ちゃん」
そう言いながらちひろちゃんは長くなった髪をゴムで束ねた。
成長したちひろちゃんはさっきまで見ていたDVDの中のアイドル宮崎凛そのものだった。
つまり、国民的アイドル宮崎凛の正体はうちに居候しているちひろちゃんなのだ。
こうなった経緯を説明すると長くなるけどちひろちゃんの両親が二人とも病気で働けなくなってちひろちゃんは頼れる身内もなく途方に暮れている時、
見かねた女神様が大人に変身できる能力を与えた。
ちひろちゃんはアイドルのオーディションに応募して合格すると両親を助けたい一心であっというまに国民的アイドルまで上り詰めたのだった。
宮崎凛の秘密を知っているのは芸能事務所の偉い人とマネージャーさんと僕たちの家族だけだ。
「お兄ちゃん、どうしたの?勉強教えて?」
ちひろちゃんの透き通るような美声で僕は我に返った。
勉強と言ってもちひろちゃんは元々は小学生だから教えるのは簡単だ。
「お兄ちゃん、勉強教えるの上手だね。先生に向いてるかも」
ちひろちゃんはテレビで見るのと変わらない笑顔で僕を見る。
「うん。」
国民的アイドルに見つめられて僕はドキドキしてしまう。
ちひろちゃんはすくっと立ち上がると
「勉強を教えてくれたお礼に今度の新曲を歌ってあげるね」
と言って準備運動を始めた。
「いいの?」
「うん、お兄ちゃんにはいつも面倒見てもらってるから」
ちひろちゃんは新曲を振付有りでフルコーラス歌ってくれた。
「とってもいい歌だね」
僕は拍手した。
「うん!お兄ちゃんに褒めてもらって自信がついたよ!」
ちひろちゃんは僕にくっついてきた。とてもいい匂いがする。
「アイドルは恋愛禁止だけど私とお兄ちゃんは兄妹愛だから大丈夫だよね。でも…」
ちひろちゃんは僕の手を取った。
「お父さんとお母さんの病気が治ってアイドル引退したら結婚しようね!」
「ええっ!」
アイドルから告白されるなんて夢のシチュエーションだけど急すぎないか!?
僕が答えられないでいると
「嫌なの?」
ちひろちゃんは顔を近づけてくる。
「ち、ちひろちゃんが本当に大人になったらね!」
「うん、いいよ。でもそれまで他の女の子に浮気しちゃダメだよ」
ちひろちゃんは僕にウインクした。
2015/05/18 (Mon) 00:07:42
久々に自分で書いてみました。
あまりいいオチが思いつきませんでした。
自分の「魔法少女」の話も書けたら書いてみます。
2015/05/30 (Sat) 23:44:49
俺は勇者。世界の平和をおびやかす魔王を倒すべく3人の仲間と旅をしている。
女武闘家、女賢者、女僧侶と俺以外全員女性だ。
街の男に
「パーティがみんな女の子なんて羨ましいですね」
なんてよく言われるんだが、そんなことはまったくない。
「なー、勇者ぁー!」
また始まった。
「汗で体がベタベタするんだよ。あっちに泉があるみたいだから水浴びしてきていい?」
女武闘家。腕力は俺以上で魔物との戦いでは頼りになるんだが男勝りでちょっとワガママだ。
「そうですね。私も水浴びしたいですわ」
女賢者。賢者だけあって頭がよくて呪文もたくさん使えるが腹黒だ。
「わ、私は外で服を脱ぐなんて恥ずかしいからちょっと水を飲むだけでいいです」
僧侶ちゃん。回復魔法が得意で、他の2人と違って俺に優しい。しかも巨乳。
まさにパーティの癒し系。僧侶ちゃんマジ天使。
「いいよ。行ってきて。俺はここで待ってるから」
こういう時武闘家は絶対折れないし、賢者には口ゲンカで勝てないし、僧侶ちゃんはオロオロしだすからさっさと認めてしまった方がいい。
「じゃ、そうさせてもらうよ。勇者のぞいたりしたらどうなるかわかってるよね?」
武闘家は右腕に着けた鉄の爪をチャキっと鳴らせた。
「私ものぞかれたら出るとこ出ちゃいますよ」
賢者は俺に向かってウィンクした。
「勇者さんはそんなことしません!」
僧侶ちゃんは俺のことをかばってくれた。流石俺の天使!
「じゃ、行ってくるね」
3人は林の中の泉へ歩いていった。
数分後
「きゃー!!!!!」
という叫び声が泉の方から聞こえた。
まさか無防備なところを魔物に襲われたのか!
俺は剣を持って泉へ向かった。
「大丈夫か!」
俺の目に飛び込んできたのは泉の周りでぶかぶかの服に身を包んだ7、8歳ぐらいの幼女2人が身を寄せ合っている姿と、気絶している僧侶ちゃんだった。
「ゆ、ゆーしゃぁ…」
幼女の一人が話しかけてきた。
「あたし、ぶとーかだよ。泉に入ったら急に体が縮んだんだ」
信じられないけどこの幼女は武闘家らしい。
「ということはそっちは賢者?」
「そう、私もすぐ泉から出たんだけど体が若返ってしまいましたの」
二人はおどおどしていていつもの二人と違ってかわいい。
「って、何、裸見てんの!」
武闘家は服を片手で押さえながら俺にパンチしてきた!
ぺちん。
「あ、あれ?」
パンチが俺の腹に当たったが全然痛くない。
「な、何よー!倒れちゃえよ!」
武闘家は俺に何回もパンチしたが俺はビクともしない。
「はははー。全然痛くないよ武闘家ちゃん」
「うぅ、力が弱くなっちまった…」
武闘家は落ち込んでいる。
「武闘家さん!私がこのロリコン勇者を成敗しますわ!」
そう言って賢者が杖を振りかざしたが何も起きない。
「なんで!なんで何も起きませんの!」
賢者は杖を振り回したが、杖を支えきれず倒れてしまった。
「呪文が使えなくなってしまいましたわ…」
賢者も落ち込んでいる。
「二人ともちょっとごめん」
俺は二人から離れると気絶している僧侶ちゃんを抱き起した。
「僧侶ちゃん!目を覚まして!」
「う、うーん」
僧侶ちゃんが目を覚ました。
「僧侶ちゃん!よかった、無事だったんだね」
「あ、勇者お兄ちゃん!」
僧侶ちゃんは急に俺に抱きついてきた!僧侶ちゃんのおっぱいが俺に当たっている。
「わわっ!」
俺は僧侶ちゃんに抱き着かれてよろけた。どうなってるんだ!
「そうりょはどうなっちまったんだ!けんじゃ!」
武闘家は慌てている。
「これはやはり若返りの泉ですわ」
賢者は幼い顔つきに似合わない難しい顔をしながら話し始めた。
「泉の水を体に浴びた私達は若返って、泉の水を飲んだ僧侶は内面、つまり精神が若返ったんですわ!」
若返りの泉!?そんなものが実在するなんて!
「僧侶ね、大きくなったら勇者お兄ちゃんと結婚するー!」
「も、もう十分大きいよ…」
幸せな気分だ…ってみんなを元に戻さないと魔王を倒す旅が続けられない!
「けんじゃ!私達元に戻れるの!?」
「私達が浴びた水の量を考えればそろそろ元に戻りますわ!」
「か、体が熱い…」
武闘家の背がすぅっと伸びていき、胸が膨らみ、腕や脚にしなやかな筋肉がついた。
賢者も背が伸びて、武闘家より胸が大きく腰のくびれができて、メリハリのある体つきになった。
「元に戻った!」
「一時はどうなることかと思いましたわ」
二人は安堵の言葉を口にした。
「よかったな、二人とも」
俺が声をかけると
「って何、裸見てんだよ!この変態が!」
ガンッ!武闘家のげんこつが俺の頭に直撃した!とても痛い…
俺は薄れ行く意識の中で声を聞いた。
「あれ?私、何やってたんだっけ?わ、私なんで勇者さんに抱きついてるんですか!っていうか武闘家さん!なんで勇者さんを殴ったんですか!」
「あ、僧侶も元に戻ったんだ。勇者は裸を見たんだからこれぐらいしても当然よ!」
「どうやら僧侶さんは若返っていた時の記憶がないようですわ。色々恥ずかしいこと言ってらしたのに」
「恥ずかしいことってなんですかー!」
…ガクッ。俺は意識を失った。
その日の夜。俺はまた若返りの泉にいた。手袋をはめ、瓶にひもをくくりつけて泉に沈める。
「よし」
瓶に水が溜まったところで瓶を引き上げた。
ふふふ。邪魔な二人は酒場に預けて僧侶ちゃんにまた泉の水を飲ませていちゃいちゃするのもいいし、泉の水をかけて小さくなった僧侶ちゃんを堪能するのもいいな。
それとも自分が泉の水を浴びて若返って僧侶ちゃんに甘えるのもいいな。
魔王との戦いの前に少しぐらい寄り道してもいいよね?
2015/05/31 (Sun) 13:49:04
ベタだけど良いですよねこういうの(^^)v 王道サイコーヽ(`▽´)/
2015/05/31 (Sun) 23:55:19
ご感想ありがとうございます。
某国民的RPGの三作目をイメージして書きました。
バッドエンドよりハッピー(?)エンドの方が好きなのでこれからもこんんな感じで書きます。
2015/10/12 (Mon) 21:31:31
以前、テーマ別作品スレに書き込んだのを手直ししたものです。
大村哉太(11)と隣に住んでいる吉田華穂(9)が、
プールへとやって来るのだが、
「もう帰ろう。」
「泳げるようになるために来たのに、少し濡れたぐらいで挫けるなよ。」
「だって、怖いんだもん。」
昼食を採るため、プールから上がると華穂が、
「哉太兄ちゃん、何だろうあれ?」
「ちょっと入ってみようか。」
哉太と華穂がそれぞれ装置の中に入ると、
表示板と青いボタン、赤いボタンしか無く、
哉太も華穂も青いボタンを押してみると、
表示板にそれぞれ「11」、「9」と表示され、
徐々に数字が上がっていくのだが、
「ゲホゲホ、おかしいな・・・」
急に咳き込んで喉に手を当てると、喉の辺りが盛り上がってきて、
表示板の数字が12、13、14と上がっていくと、
背丈が一気に高くなって、
「こ、これって・・・」
背丈が高くなっていくのと歩調を合わせるように、
肩幅が広がって、腕や脚などの筋肉が発達していき、
一方、華穂にも同じような変化が現われ、
「む、胸が大きくなっている。」
乳首を起点に胸が徐々に膨らんできて、
「この数字って・・・」
表示板の数字が14、15と上がっていくにつれ、
ぽっちゃりとしたお腹が平らになって、腰が括れ、
お尻が丸みを帯びてきていき、
表示板の数字がそれぞれ「23」、「21」で上がるのが止まって、
哉太と華穂がそれぞれ装置から出ると、
「哉太兄ちゃんだよね・・・」
「華穂・・・」
それぞれ11歳の少年から23歳の男性、
9歳の少女から21歳の女性へと変わって、
水着も成長した体に合わせるように形が変わっていたが、
哉太が装置の横に注意書きが書かれてあるのを見つけ、
「年齢変換装置?」
成長するには青、若返るには赤のボタンを押せば良いと書かれており、
「でも、もう少しこのままでも良いかな。」
「そ、そうだな。」
2015/10/12 (Mon) 21:59:53
とても面白いです。
昨日から始まったブレイブビーツも変身シーンで
じわじわ肉体の成長描写あるのでお勧めですよ。
しばらくは少年だけですが幼なじみの少女も
大人に成長するみたいです。
2016/01/25 (Mon) 03:52:25
「そんな事も分からないの?予習してこなかったの?
今日はもう授業受けなくていいからもうお家に帰りなさい。」
青島奈緒子(32)4年3組、ぼくのクラスの担任教師。
超がつく美人でまたクラスの学力偏差値が他のクラスより高いことから
学年主任の信頼も高いようだったが
授業についていけないぼくのような劣等生にはとても冷たく
勉強のできる子との対応の格差はとても耐えきれないものがあった。
ぼくは厳しいお説教や嫌みを言われて
何度、学校から逃げ出したいと思ったかわからない。
現に二人のクラスメートは彼女のイビリや
えこ贔屓に耐えきれず登校拒否に陥っていた。
でも内気なぼくにはその登校拒否する勇気もなかった。
そんなぼくに突然反撃のチャンスがやってきた。
「坊や、何を泣いているんだい?」
学校帰りの公園で泣いているぼくに
ホームレス風の老人が声をかけてきた。
ほんとはこんな老人と関わりたくなかったが
今日は特に青島のイビリが酷かったので
思わずすべてを打ち明けた。
するとその老人はにんまりとして
傍らに置いてあったリュックサックの口を開いて
腕を突っ込んで、とうやくあるものを取り出した。
「おう、これじゃこれじゃ。」
それは赤ん坊の絵柄の入った青いスプレーだった
「これをその意地悪な先生に噴き掛けてやるんじゃ。
これは魔世界から授かったの戒めのスプレーじゃ
性格の汚れた大人をたちまち純粋無垢な赤ん坊に変えてしまう
魔法のスプレーなんじゃ。」
「ほんとに?!でもそのまんま元に戻らないのも困るけど・・・。」
「その心配はない。せいぜい30分くらいで元に戻る。」
ぼくはおじいさんと別れて、わくわくしながら学校に戻った。
職員室を覗くとまだ10人くらいの教師が残っていて
その中に青島菜穂子もいた。
ぼくは彼女を無理やり教室まで呼び出した。
「森田くん、下校時間はとっくに過ぎてるのよ。
いったい何の用なの?先生ももう帰るわよ。」
ぼくはあからさまな嫌悪な顔の青島奈穂子に向かって
スプレーを噴きかけた。
「何をするの?先生怒るわよ。」
彼女は怒って、ぼく頭を叩こうと構えた。
しかしすぐ自分の変化に気づき狼狽えた。
「え!?これどういうこと?」
青島先生は本当に若返り始めた。
30代から20代、どんどん若さが増して
さらに美しくなっていったがそれが過ぎると、
やがて第二次成長期を逆行し始めた。
高校生、中学生からすぐに胸もすかすかの少女に戻り、
どんどん小さくなってぼくより小さな幼児になり
しまいには立っていられずに床に尻もちをついた。
「あたちに何をちたの?」
ぼくは口も回らない先生の問いかけを無視して、
さらに彼女を変化を楽しんだ。
おじいさんの言ったとおり、先生はとうとう赤ん坊に戻った。
やがて床の衣服からはい出してきた赤ん坊は
ちらっとぼくを見上げた後
小さなお尻を左右に揺らして這い這いしながら逃げだした。
その必死さからどうやら意識はまだ残っているようだった。
しかしぼくはすぐに追いついて彼女の前に立ちはだかった。
「先生、逃げても無駄だよ。」
ぼくは悔しそうな顔をした彼女に向かって警告を与えた。
「ばぶぶぶぶ・・・。」
彼女は口を尖らせて文句を言っているつもりらしいが
赤ん坊になってもう言葉もしゃべれない。
ぼくは手を伸ばして彼女を抱き上げた。
先生の可愛らしい乳首や割れ目をまじかに見て
ぼくは心の中で万歳をした。
先生は恥ずかしさのあまり泣き出した。
あの美人な奈穂子の変わり果てた哀れな姿にぼくは感動を覚えた。
しかし灌漑にふけっている間に彼女の不意の反撃をくらった。
「うわ・・。」
先生の股間からおしっこが漏れ出してぼくの衣服はびしょ濡れになった。。
2016/01/25 (Mon) 10:52:33
beebeetomさんいつも作品ありがとです(^∇^)
しばらくなにかと忙しくてなかなか来れませんでしたが小説は読ませてもらってました(*^-^*)
大人の女の人が赤ちゃんに逆戻りしちゃうシチュが大好きなわたしにとって
beebeetomさんの小説はいつもど真ん中に入ってるんですよね〜
特に今回みたいな大人の意識をしっかり持ったまま赤ちゃんに戻されて
いつもなら負けるはずのない小学生に好き勝手されて恥辱を味わうのがすごく興奮しました(≧▼≦)
beebeetomさんの小説って小さな男の子がえっちな好奇心で大人の女の人を赤ちゃんに戻しちゃうのが
いっぱいあるからいつもドキドキしながら読ませてもらってます(*^.^*)
できればこの主人公の男の子がご近所の超デカパイの女性とかにスプレーを使っちゃうお話もぜひお願いしますね〜
それでわ応援してますのでこれからもがんばってください(*^-^*)
2016/01/31 (Sun) 23:16:42
ぼくは虐められていた奈緒子先生への復讐をやり遂げて
彼女を教室に放ったらかして帰るつもりだった。
どうせ1時間もすれば元に戻るのだから何の心配もなかった。
しかし恥ずかしい裸の姿のまま、お漏らしまでして
恥ずかしさと悔しさで泣いている赤ん坊を見ているうちに
同情というより未知な好奇心が湧いてきて
彼女を甲斐甲斐しく世話をして泣き止ませたいと願う
想像を越えた行動に走らせた。
掃除用ロッカーに入っていたスポーツタオルで
彼女の濡れた股間やお尻をくまなく拭いた後
ぼくはどうしたら彼女が機嫌を直すのか
いろいろ試してみて、抱っこしてあちこち撫でるのが
効果的なことを突き止めた。
ずっと泣き続けていた奈緒子先生はぼくに敵意がないことを知って
ようやく泣き止んで、ぼくを不思議そうに見上げ始めた。
その表情、そのつぶらな瞳があまりに可愛らしくて
ぼくはさらに彼女をぎゅっと抱きしめ、さらに優しく愛撫した。
ぼくはそこで奈緒子先生の素直な笑顔を初めて見た気がした。
そしてあっという間に二人だけの幸せな時間が過ぎて
おじいさんが言った通り、赤ん坊はみるみる成長して、
元の32歳の奈緒子先生に戻った。
成長したその体型はまさに圧巻のプロポーションだった。
ただその全裸をぼくの目の前で晒しても
彼女はそれをすぐに隠すでもなく、もくもくと
やがて着替えを終えた。
「森田くん、このことは二人だけの秘密よ。」
奈緒子先生は口の前に一さし指を立てた後ウインクをして
颯爽と教室を出ていった。
ぼくはぽかんとして彼女を見送った。
「森田くん、放課後残ってくれるかしら?」
数日後、奈緒子先生はぼくに対して意地悪をするどころか
ぼくとの個人授業の時間を設けてくれるようになった。
その教え方はとても優しく愛情が籠っていて
ぼくはどんどん勉強が好きになり、数か月後には優等生の仲間入りを果たした。
あのスプレーによってぼくの人生が変わったのは確かだった。
ただもう一人、スプレーの力で人生が変わった人がぼくの周りにいた。
もちろんそれは奈緒子先生なのだが・・・・・。
「ねえ康一郎君、お願いがあるの。」
今日の個人授業は始めから中止だった。
ぼくは奈緒子先生のとんでもないお願いを聞いて茫然とした。
「先生、ほんとにいいの?」
「もちろんよ。あの時が人生最高だったわ。」
ぼくは先生の望み通り、鞄から取り出したスプレーを彼女に向かって吹きかけた。
奈緒子先生はキラキラとした目でぼくを見下ろしていたが
服がぶかぶかになってぼくと身長に近づいた時
ぼくの唇に濃厚なキスをした。
そして先生は嬉しそうに微笑みながら
さらに縮んでお望みの赤ん坊に戻った。
「赤ちゃんに戻りたいだなんて、何がそんなに良かったの?」
ぼくは焦点のずれた赤ん坊の瞳の奥を注意深く探り
ながら先生にそっと尋ねた。
しかし言葉のしゃべれなくなった彼女に何を問いかけても無駄だった。
2016/02/08 (Mon) 19:38:25
私は私と息子を捨てて、すぐに他の男と付き合い始め
再婚することになった人気コメンテータ―、鮎原心海(33)を
許すことはできても忘れることができなかった。
離婚が成立して、息子の親権のことで多少揉めると思ったが、
あっさりと私が引き取ることになった。
母と息子ってそんなものかと思ったが
きっと離婚前に、すでにあの男と関係を持っていたに違いない。
そう思うと息子が不憫でならなかった。
しかし、現実に心海とあの男の関係が表沙汰になっても
不思議と憎しみは湧いてこなかった。
幸い、私の週刊誌の記者としての仕事は思いのほか順調だった。
離婚による仕事上の不都合も限定的で
4歳になる息子の養育を含め、経済的にすぐに困るようなことはなかった。
ただ、少なくとも愛情を注いできたはずの妻の心海が
家からいなくなったことに、淋しさと虚しさを感じていた。
そんなある日、ホームレスの取材の時にある老人から
貰った不思議な鍵によって、淋しい日々から解放された。
「この鍵を相手に向けて、願いを込めながら右に回すんじゃ。
そうすればあんたの願いはきっと叶う。これは魔法の鍵なんじゃ。」
私は老人の戯言を本気で信じる気はなかったが、
彼の親切心を無碍にする必要もないので受け取ることにした。
そしてそんなことも忘れていた心海と息子の3ヶ月に一度の面会の日。
久しぶりに再会した心海との会話の最中に思いがけない事件が起こった。
「5月に彼と結婚するそうだね。」
「あら知ってたの?まあジャーナリストなんだから当たり前ね。」
「一応、おめでとうと言わせてくれ。」
「ありがとう。ほんとにあなたや真樹斗には悪いことをしたと思ってる。
自分自身が馬鹿な女だってわかってる。だからこんな生き方しかできないの。
どうか私のことは忘れて幸せになって。」
とてもプロのコメンテーターとは思えないぎこちない発言だった。
「忘れるなんてできないよ。君がぼくの妻だったことを誇りに思ってる。」
「そんな・・・・。そんな事を言って私を困らせないで。」
彼女はほんとに困っているようだったが
すぐに気持ちを改めて彼女は鞄から鍵を取り出して私に差し出した。
「前に失くしたと思っていた家の合鍵がスーツケースのポケットに入っていたの。
これ返すわね。」
私はその鍵を見た時、ふとあの老人のことを思い出した。
彼からもらった魔法の鍵・・・、あれは取材用の手提げカバンの中だ.
私は心海を玄関先で待たせて書斎に戻り、鍵を持って彼女の前に立った。
「何それ?」
「魔法の鍵さ。」
「魔法の鍵?面白い物もってるのね。それをどう使うの?」
私は心海に鍵を向けて、もう一度いっしょに生きていきたいと
願いをこめながら鍵を右に回した
「こうやって回すと奇跡が起きるって、変なおじいさんがくれたんだ。」
「ふうーん。そんなこと信じてるんだ。あなたってまるで子供みたいね。」
不思議そうに鍵を見つめている心海だったが
私は彼女の肉体に変化が起こったのを見て驚いた。
心海は何の前触れもなく若返り始めた。
肌艶が20代に戻るのは一瞬で、さらに若返り
どんどん痩せ細り
美しい顔も可愛らしくなって
胸も萎んで、少女に戻っていった。
「これどうなってるの!?」
彼女は自分の着ている衣服がぶかぶかなったのに気づいた。
すでに彼女は子供だった。
心海がさらに幼児に戻り、つには赤ん坊に戻った。
「オギャー、オギャー。」
心海は衣服に埋もれながら産声をあげた。
ぼくは鍵を赤ん坊に向けたまま、茫然と立ち尽くしていた。
「パパ、どうしたの?」
子供部屋で淋しさを噛みしめていた息子の真樹斗が
ドアを開けて飛び出してきた。
私はこの奇跡がこの手にしている鍵の力であることをようやく悟り
一部始終を息子にありのままに伝えた。
息子は自分の母親が赤ん坊に戻ったことに戸惑った顔をしていた。
私はさらに告げた。
「今日からはこの子はお前の妹だ。二人で彼女を育てていこう。」
これは自分の思う新しい家族の形だった。
そしてその鍵を今私は手に握り締めていた。
2016/02/15 (Mon) 17:30:32
「ママ、今日もいっぱいしたよ。」
夕方、帰ってきた私に真樹斗はあっけらかんと報告してきた。
ぼくは嬉しそうな息子の表情を見て、どう答えていいか分からなかった。
心海が鍵の魔法で赤ん坊に戻ってからもう一週間が経っていた。
最初は雇ったばかりの家政婦にすべて任せるつもりだったが
どういう訳か息子も心海の世話に参加したがって
今日も彼女のオムツ替えをいっしょに手伝ったようだった。
自分の母親だった心海の排泄を含めた保育に息子が関わることが
精神衛生上問題がないのか、多少疑問が残るものの
他にいろいろな問題が発生するのは明らかで
かといってすぐに開いた鍵を閉じる気にはなれず
しばらく様子を見ることにした。
そして最初の問題が動いたのはその数日後にあった。
5月に心海との結婚が決まっていたイケメン俳優の大黒晶(28)の
私の職場への訪問である。
「ぼくの心海さんをどうにかしたのですか?」
有名俳優に突然訪問され、しかも偉い剣幕で言い寄られ
私はもちろん、職場の同僚たちも面食らった。
ただここは冷静に処理しないと、後々面倒なことになるのは明らかで
私はとりあえず、大黒を近くの喫茶店に誘ってそこで話をすることにした。
二人で出かけようとしたところ、芸能部の編集長の上島に呼び止められた。
彼は大黒に会釈をしながら私の耳元で囁いた。
「鮎原、あとできっちり報告たのむよ。」
私や彼にとっては家族の問題でも週刊誌にとってはスクープのネタだった。
『バオバブ・カフェ』という私のいきつけの喫茶店に彼を連れて行った。
ほのかにコーヒーの香りが漂う、とても雰囲気のいい喫茶店である。
「いらっしゃい。奥が空いてますよ。」
マスターは連れがいることに気づき、気さくに声をかけてきた。
たとえその連れが有名人でも、オドオドすることはなかった。
ただし大黒は席に着くなり、我慢しきれなかったかのようにいきなり声をあげた。
「心海さんをどこにやったんですか?」
そのためメニューを持って近づこうとしたマスターはそこで動けなくなった。
気まずい空気が流れた。
私は大黒が心海を本気で心配している様子にざわざわと罪悪感を覚えた。
2016/03/04 (Fri) 03:08:53
国際警察の潜入捜査官、高村梢恵(29)は油断していた。
警視庁時代から体力、知力、判断力とも超一流の彼女にとって
幽閉された大使の孫娘、上条愛美(7)は簡単に救出できると踏んでいた。
犯人たちが潜伏している屋敷にうまく潜入した梢恵は
すぐに行動に走った。
それほどまでに犯人たちの愛美に対するガードは緩かった。
「愛美ちゃん、おねえさんといっしょに逃げましょう。」
梢恵はキッチンで催涙ガス入りのミニ爆弾を爆発させ
その混乱の隙に愛美の手を取って屋敷の裏庭から逃走した。
しかし予想してなかったトラップが愛美自身に仕掛けられていた。
少女の髪留めに施された飾りと思われた水晶体が
外に出た直後にスイッチが入り、梢恵に向けて赤い光りを放った。
「え?何!?」
光りを気づいた梢恵はすぐに愛美から手を放して
数歩飛び退いたがすでに手遅れだった。
光線を浴びた梢恵の肉体にすぐに変化が現れた。
「これは・・・・!?」
それは『時間の逆流』の効果だった。
29歳の彼女の身体はみるみる若くなり、
胸もお尻も萎ませて小さくなり
あっという間に小学生からさらに小さな子供に戻って
ぶかぶかになってずり落ちたスカートに足を取られて
尻もちをついた。
「痛い。」
しかも脱出しようともがきながら立ち上がった時、
衣服どころか下着まで脱げ落ちて彼女は丸裸になってしまった。
あの多くの男たちを魅了した圧巻のプロポーションの梢恵の肉体は
もう3歳にも満たない乳幼児の体型に戻っていた。
「おばちゃん、可愛い。」
愛美は自分より幼くなった梢恵を見て感嘆の声をあげた。
気がつくとその愛美の髪留めの水晶体はすでに光を発していなかった。
梢恵は無意識に股間を押さえた。
しかしもうそこには女性の陰部を守る陰毛は生えておらず
つるんとした小さな割れ目の手触りに梢恵は困惑した。
すべてが幼児に戻っていた。
「いい恰好だな警察の犬さん。もうそれじゃ磐田に抱いてもらえないな。」
いつの間にか彼女の後ろに、
この事件の首謀者の一人、ケイン五十嵐(27)が立っていた。
どうやら共犯の磐田の愛人として潜入していた梢恵の正体は彼らに
ばれていたようだった。
梢恵は悔しさと惨めさに始めはうっすらと涙が浮かべたが
さらに不安と恐怖が加わってもう訳が分からなくなって
激しく泣き始めた。
彼女は肉体だけでなく、精神的にも幼くなっていた。
「うぇーん。うぇーん。」
「おいおい、マジかよ。
さすがに幼児になれば警察のエリートも形無しだな。」
ケインは呆れ顔で梢恵を見下ろした。
「おばちゃんもう大丈夫だから泣かないで。」
可哀想に思った愛美が梢恵のそばに近づいて彼女を慰めた。
梢恵の泣く声にどこにいたのか磐田礼二をはじめ
数人の男たちが子供たちのまわりに集まってきた。
「まいったな。これが梢恵かよ。」
磐田はつい昨日ベッドを共にした梢恵の変わり果てた姿に
呆れかえった。
「もうお前と激しいエッチはできないが可愛がってやれよ。」
ケインはそう言って磐田をからかった。
こうして梢恵は愛美と共に犯人グループに幽閉されることになった。
2016/03/04 (Fri) 04:51:42
かつて激しいエッチをした女性が幼児になったのは凄く興奮しますね!
続きはありますか?
2016/03/09 (Wed) 21:57:46
高校生の幸菜と小学生の智治の姉弟は些細な事で喧嘩ばかりしており、
「姉ちゃんはすぐぶつ。もし僕がお兄ちゃんならぶったりしないのに。」
「チビのくせに生意気よ。悔しかったら大きくなりなさい。」
「意地悪ばかり言う姉ちゃんなんて大嫌いだ。」
幸菜が拳を下そうとすると急に痺れを感じて動けなくなり、
「こ、これって・・・」
同じように智治も痺れを感じるのだが、
しばらくして動けるようになると智治の背が急激に高くなって、
逆に幸奈の背が縮み始めていき、
「う、嘘。」
徐々に若返っていくのに戸惑う幸奈に対し、
智治は嬉しそうにきつくなった服を脱いでいくが、
脱いでいる間も智治は成長し続け、肩幅が広がって、
平らだった胸は厚みが増した胸板へと変わり、
股間でぶら下がっていた肉棒は大きく反り返っており、
「見て。僕って結構恰好良いでしょ。」
2016/03/10 (Thu) 16:37:03
すごくいいですね。急成長ものって
女子より男子のほうがより肉体の変化が急激なので
とても魅力的にかんじます。
2016/03/10 (Thu) 19:24:40
小学校の1、2年生ぐらいの背丈である幸奈には、
高校生になった智治はかなり大きく感じられ、
「(今までぶったりしてきたから、仕返しされたらどうしよう・・・)」
恐怖の余り震える幸奈はふと生暖かいものを感じ、
「お、お漏らししちゃった。」
「ほら、泣かないで服を脱いでごらん。」
「う、うん。」
幸奈と智治はそのままお風呂に入るのだが、
「(智治は優しいな。でも同じような事、前にもあった・・・)」
「(本当に幸奈と僕は姉弟だったっけ?いや違う。)」
「(本当は私と智治は・・・)」
幸奈と智治が本来の記憶を取り戻していくと、
智治の背が縮んで、筋肉が少しずつ落ちて体つきが華奢になり、
顔つきや輪郭から精悍さが薄れ、
逆に幸奈の背が高くなってくると、
次第に胸や尻が少し丸みを帯びてきて、
智治も幸奈も本来の中学生へと戻っていき、
「ねえ、ちょっと頬を抓ってみて。」
「じゃあ、幸奈も僕の頬を抓って。」
「い、痛い。」
「ぼ、僕も。」
こうして元に戻った幸奈と智治は、
相手に対し同級生以上の感情を抱くようになるのだった。
2016/03/25 (Fri) 22:25:25
「ねえ有香、連れていってよ。」
「遊びに行くんじゃないのよ。それからお母さんと呼びなさい。」
「えー。」
「(今まで両親に任せてばかりにしたせいとはいえ生意気過ぎる。)」
有香は渋々歩武を連れて研究所へ向かうのだが、
「すいません。息子が・・・」
「歩武君っていうのか。ちょっとお母さんとお手伝いしてもらおうか。」
「やったー、よろしくお願いします。」
歩武と有香がそれぞれ装置の中に入ると、
歩武に青、有香に赤い光がそれぞれシャワーのように降り注いでいくが、
「あ、歩武が大きくなっている・・・」
戸惑う有香に対し歩武は、
「凄いや、凄いや。」
「歩武君が大きくなっているから、そろそろ有香君にも・・・」
不規則な生活と出産で太り気味だった体が徐々に痩せて、
垂れてきていた胸が張りが出て、
腰周りや尻が引き締まって大学生の頃の体型に戻っていくが、
しばらくすると胸の膨らみが小さくなって、
背も縮んで小学5、6年生くらいの頃の背丈になってしまう。
一方、歩武は急激な成長に耐えられずに服が破けてしまうが、
顔つきが凛々しくなって、
肩幅が広がり、胸の厚みが増して、腕や脚の筋肉が発達していき、
歩武と有香の変化が一段落すると装置の扉が開いて、
「所長、説明して下さい。」
「年齢転送装置によって君の年齢が歩武君に転送されたのだよ。」
「そ、そんな・・・歩武、裸じゃないの。」
所長が用意した服を身に着けてみると、
「有香、今は僕がお兄さんだからね。」
「調子に乗らないの。」
2016/03/26 (Sat) 07:52:27
マニアックマンションを思い出しました。
このドラマも、小学生とおじさんとはえが転送器に入って
おじさんがはえになって小学生が長身の大人になる
場面があります。
2016/04/05 (Tue) 17:59:50
彩矢の父が師範を務める小さな道場、
「面ー。」
「彩矢になかなか勝てないな。」
一本を取られた剣太が剣道の面を取ると、
「落ち込む事無いわよ剣太、さっきだって私、負けるかと思った程よ。」
剣太にとって彩矢に励まされる事は、小柄で小学生に間違えられる事や、
彩矢に負ける事よりも恥ずかしい事で、
「(せめて背ぐらいは彩矢に追い越せたらな・・・)」
ある日、剣太が学校から直接やって来ると、
普段なら練習する皆の声で賑わう筈の道場が妙に静かであり、
気になって道場の奥へと進むと、皆、石のように硬くなっていた。
すると彩矢の悲鳴がしたので慌てて外へ出ると、
彩矢が怪物に襲われており、
剣太は彩矢を助けるため怪物に竹刀を振り下ろすが、
体にめり込んだ上に竹刀が先から溶けてしまい、
「に、逃げよう。」
彩矢は戸惑う剣太の手を握ると勢い良く走っていく。
「逃げるっていってもどこへ・・・」
「じゃああんなのとどう戦えば良いの?」
「あ、彩矢・・・」
すると二振りの剣が目の前に現われ、
剣太も彩矢も吸い寄せられるように剣を握ってしまうと、
制服が一瞬で弾け飛んで、しばらくすると剣太は黒地に赤い線、
彩矢は黒地に青い線が入ったボディスーツを身に纏うのだが、
「力が漲ってくるけど、どうも違和感が・・・」
剣太の背は高くなり、筋肉も発達して腕や脚が引き締まっていくが、
どういう訳か男性器が萎縮して、胸や尻の辺りが丸みを帯びていった。
「強くなっている感じがする。」
彩矢も背が高くなって、筋肉が発達していくが、
膨らんできたばかりの胸が平らになり、肩幅が広がって、
女性器が形を変えながらせり上がっていく。
体の変化が終わりかけてくると、
剣太と彩矢はそれぞれ赤と青のプロテクターに腕や肩などを覆われて、
頭にはへルメットが装着されるのであった。
「こ、これって・・・」
「どういう事なの。」
戸惑う剣太と彩矢だったが、怪物の吐く煙を避けると、
剣を鞘から抜いて一撃で怪物を撃破してしまい、
怪物を撃破した事で皆は元に戻ったのであった。
こうしてトランジェイダーへの変身能力を手に入れてしまった、
剣太と彩矢だが、
「汗を拭くから脱いで良いか?」
「剣太の裸ぐらい・・・」
上半身裸になると、
「(す、すごい筋肉質じゃない。)」
トランジェイダーから元に戻る度に、剣太は逞しくなっているようだが、
同じような変化は彩矢にも現われ、
「(彩矢、胸が大きくなっているな。)」
2016/04/06 (Wed) 17:49:57
恵子が仕事を終えて帰宅すると、
「あ、あなた達・・・」
離婚した夫が引き取った祐真、知康、将治がドアの前で立っていたが、
三つ子である祐真、知康、将治の見分けがつかないでいると、
背中にそれぞれ背負っている青、黒、緑のランドセルを見せて、
「僕達、小学生になったんだよ。」
恵子は4年前に離婚してからほぼ夫任せにしていたのに、
自分達の方から会いにやって来てくれた、
祐真、知康、将治をそっと抱き締め、
「(私は良い母親じゃなかったのに・・・)」
普段なら買ってきた惣菜などで済ませてしまう恵子は、
祐真達に料理を作って食べさせて上げようと思い立った。
しかし、冷蔵庫に入っている野菜や肉などの量を見て、
「私だけなら十分だけど・・・」
すると知康が、
「お母さん、ハンバーガーが良いな。」
「じゃ、じゃあそうしようか。」
近くのハンバーガー店を訪れるが、
嬉しそうにハンバーガーなどを食べる祐真達を見て、
「(私って家族の事となると裏目に出てばかり・・・)」
店から戻って来ると将治が恵子に、
「お母さん、ちょっと目を閉じて。」
恵子が目を閉じると、
祐真、知康、将治は呪文のようなものを唱えながら、
そっと恵子の胸元に手をかざしていくが、
「何かが抜けていくみたい・・・」
恵子はそのまま眠ってしまうのだった。
2016/04/06 (Wed) 18:44:23
祐真が恵子から取り出した球のようなものをこねていくが、
「知康、取り過ぎ。」
「祐真、僕の分が足りないから分けてよ。」
どうにか3等分していくと、自分達の胸へと押し込んでいくが、
「お母さんって子供の頃、ちっとも遊べなかったみたい。」
急に祐真が父親から聞いた事を知康と将治に話すと、
「じゃあ僕達がお母さんの遊び相手になって上げよう。」
「そうだね。」
しばらくして恵子が目を覚ますと、祐真達が服を脱いでいるが、
少しずつ大きくなっているようで、
「お風呂に・・・あれ?服が緩いな。」
すると祐真と将治が、
「お母さんはこれから小さくなるからね。」
「そして僕らは大きくなるの。」
鏡を見ると、垂れてきていた胸が盛り上がり、
腹周りや尻などが引き締まって、
荒れ気味だった肌に艶が出てきてくるのだが、
「わ、私は44、44歳の筈なのに・・・」
戸惑う恵子が若返っていく一方、
風呂場へ向かった祐真、知康、将治は中学生くらいに成長しており、
股間の辺りに毛が生えて、
大きく押し退けられた皮の先から真っ赤な亀頭が露わになり、
腕を曲げると筋肉が盛り上がってくるのだが、
「お母さんが心配だから見てきた方が良いかな。」
しばらくして恵子がやって来るが、背丈は祐真達に追い越され、
胸はすっかり平らになって、5歳くらいにまで戻ってしまい、
「泣かないでもう小さくならないから。」
「ほ、本当?」
高校生か大学生くらいにまで成長した祐真達が脱いだ服を手に取ると、
「ほら、服が今の姿に合う大きさになっているでしょ。」
「はい、恵子ちゃんのもちゃんとあるよ。」
「け、恵子ちゃんって・・・ありがとう。」
祐真達は恵子に、
「誰に教えて貰ったかは秘密だけど・・・魔法をかけたんだ。」
「お父さんで試したら今の恵子ちゃんより小さくなっちゃったけどね。」
「ね、眠いよ。」
眠ってしまった恵子を知康はそっと抱き抱えて、
「良い夢を見てね。」
2016/04/15 (Fri) 03:01:45
エロは全くありません。
【呪い】
そこに挑んだもので帰ってきた者は誰もいないという妖術師の城。その城に向かっている一人の人物がいた。
女だ。
年齢は、もはや若いとはいえない。38歳。かつて「美しき戦鬼」と呼ばれた鍛え上げた肉体は、衰えなど微塵も見せない。だが達人であるが故に、女自身には判っていた。自分の身体が、もはや昔のようには動かないことを。
今のところ、長年の経験に裏打ちされた技が肉体の衰えをカバーし、更なる高みへと導いてくれている。だが、もう2~3年もすれば、技の上昇よりも、肉体の衰えのほうが早くなるだろう。
だからこそ、女はこの道を歩んでいた。二度と戻ることが無ければ、それもよし。もしも戻ることが出来たなら、そのときこそ剣を捨てようと。
そして、万が一でも妖術師の城にまつわる噂、妖術師を倒せば、永遠の若さの秘宝を得られるという噂が真実なら…。
城に巣食う怪物どもなど、女の前では描いた絵と変わりない。大した傷も負わないまま、妖術師の前に立った。
「ふふふふふ、よくも女一人の身で、ここまでで来られたものよ」
「フン、あんなこけおどしにやられる私ではない…覚悟!」
女は、両手に短めの剣を持ち、妖術師に躍りかかった。そして、左右の剣をめまぐるしく動かして、連続攻撃をかける。この技こそが、非力な女の身でありながら、彼女を無双の剣士とした秘密である。確かに、一撃の強さでは男の振るう豪剣には及ばない。だが、軽い剣を何度も何度も休む暇なくふるうことで、大きすぎる剣を使うことによる隙をも無くし、さらに左右の手に1本ずつ剣を持つことで、時間あたりの攻撃力を同等以上に高めることに成功したのが、女の剣であった。
ザクッ!
妖術師の腕に血がにじむ。さすがに敵も歴戦のつわもの、魔法使いでありながら彼女の剣をぎりぎりでかわし、致命傷を受けない。だが、彼女の感覚は違った。
身体が軽い。
まるで何年も昔に返ったかのようだ。
これなら行ける。彼女は、さらに速く剣を振り回し妖術師に迫った。
ズサッ!
妖術師の胸に彼女の剣が突き刺さる。致命傷か? いや、わずかに浅い。だが、もはや奴も息絶え絶えのはずだ。今こそ、息の根を…。
ガクッ!
突然、革よろいが大きくなり、剣が重くなった。その重さに、両手の剣を取り落とす。そして、妖術師がどんどんと大きくなっているではないか。
「こ、これは…」
「ふふふ、ようやく気付いたか。わしにはな、呪いがかかっていてな。わしを傷つけたものは若返ることができるという呪いさ。小さな傷をつければ少しだけ若返り、大きな傷なら、たくさん若返ることができる」
「なに…」
「そう、呪いだ。何しろ、わしを傷つければ、若さが得られるのだからな。わしを狙うものなど、無数にいた。だが、わしは、その呪いを逆に利用することにしたのよ。自ら身体を鍛え、なまじの傷では殺されない身体を作った。幸い、時間だけは無限にあったからな」
「無限…だと?」
「おうよ、この呪いは律儀でな、わしがわしを傷つけたなら、きちんとわしを若返らせてくれたわ。年月が過ぎて、今ではねじ曲がった噂しか残っておらんようだがな」
「では、誰も帰らないというのは…」
「おうよ、わしに大怪我をさせた戦士どもは、一気に20歳くらい若返って全て赤ん坊になってしまったのよ」
「では…」
「そうさ。お前もどんどん若返っているようだな。今は10歳くらいか。げほっげほっ。さすがに、お前のような年増相手では厳しいな」
「その前に、お前を…」
彼女は、小さな身体でよろいを脱ごうと悪戦苦闘し始める。
「無駄無駄。脱いでしまう前に、赤ん坊になるのがオチよ。まあ、のんびり待たせてもらおうか」
妖術師は、苦しそうに座り込み、大きく息をついた。のろのろと、袋を取り出し、治療薬を飲もうと紐を解きはじめる。
と、そののどに突き刺さるものが。
「ぼび」
多分、「何!」と言おうとしたのだろうが、のどに短剣が突き刺さっていては、まともに声は出せない。その瞬間、短剣が抜かれ、のどから血が水鉄砲のように吹き出した。
何事が起きたのか理解できない妖術師の眼に見えたものは、素っ裸に短剣をまるで長剣のように抱えた8歳くらいの幼い少女の姿だった。
妖術師の眼に、「なぜ」という疑問が浮かぶ。
「どうしてって思ってるでしょうね。あんたは、私の剣を見間違えていたのよ。私の剣は男たちのような豪剣じゃない。非力な女の身では、小さな傷をたくさん与えて敵を倒すしか無かったの」
そう答える少女は、短剣を力いっぱい男ののどに突き刺しただけで、息を荒くしている。
「そうなの。あんたに与えた傷は思ったより小さくて、私を赤ん坊を戻すには少し足りなかったのよ」
妖術師は、理解できて満足したかのように、どうと倒れた。
女は、最後の傷で赤ん坊に戻されることを覚悟して、じっと待った。
…。
だが、不思議なことに何も起こらない。妖術師の呪いは、その死によって解除される呪いだったのだろう。
「ふう。勝ったわね。でも、どうしよう。この姿で、城から出られるかしら。それに、もし出られたとしても、もはや誰もあたしのことを判らないだろうし…」
少女は、しばらく悩んでいたが、再びにっこり笑った。
「まあいいわ。ものすごく非力になっちゃったけど、それでもあたしの技が失われたわけじゃない。何とか、小さなよろいを作って、薬…は、妖術師の袋に入っていそうだしね。何とかなるんじゃない。
まあ、あたしが妖術師を倒したといっても、誰も信じてくれそうも無いけどさ。
でも、一ついいことがある。あたしは再び成長することができる。さらなる剣士を目指してもいいし、技は今だって世界最高クラスなんだから彼氏を作ったりする暇もあるだろう。もう一度若い時期を楽しめるってことだと思えばいいんだ。
でも、身元はどうしようかな…。そうだ。あたしはあたしなんだから、当然38歳の頃のあたしにもよく似てる。あたしには実は子供がいた。で、こっそり技術も伝えていたって言えばいい。あたしの顔と技を見れば、誰だって信じてくれるはずよ。
名前は…そう、決めたわ」
そう言うと、彼女は軽やかな足取りで、城の脱出口へと向かっていった。
2016/04/15 (Fri) 16:45:25
GoldManさん、とても面白かったです。
これは続きが気になりますね。
2016/04/15 (Fri) 22:21:10
子どもになったら鎧を脱いで素っ裸になっても戦う女戦士がツボでした!
2016/04/23 (Sat) 22:36:14
ある少年と少年を兄のように慕っている少女は学校から帰る途中、
妙な恰好をした集団に浚われしまった上に、
透明なカプセルに閉じ込められて、
「ここから出してくれ。」
抵抗する少年と少女を余所にカプセルの外では、
「この世界の男女の生殖活動を観察する事にしよう。」
「でも彼らは未成熟のようだ。」
「ならば適切な処置を施すまでだ。」
するとカプセルの中が光に包まれるが、
少年が股間に違和感を抱いてズボンに手を入れてみると、
亀頭が大きくなって、皮を押し上げているようであり、
少年の意に反して男性器が脈動しながら下着の中で大きくなっていく。
すると少年は服がきつくなっているのを感じ、
服に生じた裂け目と裂け目が接した事で服が勢い良く破れると、
厚い胸板、割れた腹筋、引き締まった腕や脚が露わになるのであった。
「こ、これは・・・」
下着はどうにか破れずに済んだが、
男性器が今にもはみ出そうな程大きくなっており、
しばらくして男性器の周りから黒いモノが現れ出し、
すごい勢いで伸び出す。
「うわっ。」
掴んでいた男性器は真っ黒な剛毛で覆われ、
大きく押し退けられた皮の先から真っ赤な亀頭が露わになっていた。
同じような変化は少女にも現われ、
「い、痛っ。」
乳首が肥大すると、胸が徐々に膨らみを増しながら丸みを帯び、
背丈が高くなって、臀部が大きく張り出していく。
服が所々裂けていってしまうと、
黒いモノで覆われた女性器が露わになって、
恥ずかしくなった少女は思わず手で隠すのだった。
少年も少女も互いの成長した姿を見て、興奮してしまうが、
少年が保健の授業や漫画で得た知識で少女の相手をしているのを見て、
「彼らのおかげで研究が進みそうだ。」
「ではここでの記憶を消して、姿も元に戻しましょう。」
2016/04/24 (Sun) 01:14:37
面白かったです!!
続きが気になります。
私の方も新作書いたので感想を下さると幸いです!!
2016/04/30 (Sat) 20:59:17
ある少年の目の前に裸の女が現れ、
「き、君は・・・」
少年は自分も裸である事に戸惑うが、
水に映った姿は背丈が頭一つ分高くなり、
表情や顔つきに凛々しさが見受けられて、
胸や腕などが硬く引き締まった筋肉で覆われており、
「どういう事だよ。」
少年が目を覚ますと、下着が濡れていて、
「変な夢を見たからか。それにしても誰かにそっくりな気が・・・」
授業を終えて帰ろうとすると、少年を兄のように慕っている少女が、
「ねえ一緒に帰ろう。」
「お前って甘えてばかりのおチビさんだな。」
「おチビさんって呼ばないで。気にしているのに。」
すると雨が降ってきて、少年の家に着く頃にはすっかり濡れてしまい、
少年の母が、
「このままだと冷えちゃうから、お風呂に入って温まりなさい。」
少年と少女が服を脱いでいくと、
「お前、大きくなって・・・」
「そんな訳・・・」
少年も少女も背が高くなっているようであったが、
急に少年が股間に妙な違和感を抱いたので触れてみると、
亀頭が大きくなって、皮を押し上げているようであり、
少年の意に反して男性器が脈動しながら大きくなっていく。
「こ、これは・・・」
しばらくして男性器の周りから黒いモノが現れ出し、
掴んでいた男性器は真っ黒な剛毛で覆われ、
大きく押し退けられた皮の先から真っ赤な亀頭が露わになっていた。
しばらくすると肩が張り出して、ほぼ平らだった胸に厚みが出て、
腕や脚が筋肉が発達していく事で太くなっていく。
同じような変化は少女にも現われ、
「こ、これって・・・」
女性器が黒い毛で覆われていくと、
乳首が肥大して、胸が徐々に膨らみを増しながら丸みを帯び、
腰が蜂のように括れて、臀部が大きく張り出していくが、
恥ずかしくなった少女は思わず手で胸と股間を隠すのだった。
少年も少女も互いの成長した姿を見て、
「夢に出てきた女にそっくり。」
「互いの相手が成長した姿を見ていたって事なのね。」
「こんな事前にも・・・気のせいか。」
2016/06/13 (Mon) 10:16:21
創作のリハビリとケンさんの応援のために投稿させていただきます。
なお、わかりやすいようにpixivでのシリーズ番号(1~9)のページ番号とIF場面の少し前の文も書かせてもらいます。
今回は年齢調節器2の6ページからです。
俺は姉の肉体年齢と精神年齢と社会年齢を40歳にしたのだ。
40歳の姉はママより少しふけて見える。
「姉ちゃんには今日から俺たちの母親になってもらうよ」
「あたしが?冗談じゃないわよ!」
ここからIFです。
「じゃあ、意地でもなってもらうから。」
俺はそう言うと、姉の自覚年齢を40歳にした。
「あら、あたしはここでなにをしてたのかしら?」
「姉ちゃん、ママが腹を空かせてるよ。」
「何言ってるの、ママはあたしでこの子はアンタの妹の利恵でしょ。」
姉はそう言うと、ママに授乳し始めた。
「ほ~ら利恵、ママのおっぱいでちゅよ~。」
姉がママに授乳している光景を見て俺はママの自覚年齢を身体と同じにした。
「あら、もうこんな時間じゃない!早く夕飯作らないと。信夫、利恵を寝かせておいて。」
姉はたるんだ腹を震わせながら台所へ向かった。
俺はママを寝かしつけると台所へ向かった。
「今日の夕飯は?」
「ふふふ、ママの特製カレーよ!」
「えっ、またカレー?」
「そうよ、本を買ってレパートリーを増やさないといけないわね。」
「そうだね、食器並べておくよ。」
カレーを食べ終えると俺はママの様子を見に行くことにした。
赤ちゃんのママはすやすやと寝息を立てていた。
年齢調節器を置いて風呂に入りに行こうとすると姉が出ていた。
姉はアイスを口に加え、たるんだ腹と太ももを揺らしながら大きいサイズのパジャマを着ていた。
「あら信夫、今日は用意が早いわね。」
「まあ、ちょっとね。」
俺は風呂に入ることにした。
風呂から出て居間に姉がアイスを食べ寝転がりながらテレビを見ていた。
「それ、何本目だよ。」
「大体、4本目ぐらいかしら。それにしても信夫、いつもママが沢山食べることに何も言わないのに今日に限って言うの?」
「いや、ちょっと多いかなって思って。柔道の練習とかは行かないのか?」
「行くけど、それ以外の運動はめんどくさいのよね。服だって家で着るのは胸さえ隠れていれば大丈夫だし。」
姉は随分とぐうたらになるようだ。
「じゃあ、俺は明日の用意をしたらもう寝るから。」
「そう、わかったわ。」
姉は寝転がりながら手を振って言った。