慰安婦合意:「民間」の世界記憶遺産登録事業、ソウル市長が支援表明

 旧日本軍の慰安婦に関する記録を国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界記憶遺産に登録する問題について、ソウル市の朴元淳(パク・ウォンスン)市長は今月23日、登録事業のための予算をカットした韓国政府を批判し、「そんなに大金がかかるわけでもない。政府に代わってソウル市が登録を推進していく」と述べた。

 朴市長はこの日、自ら運営するポッドキャスト(インターネット放送の一種)『元淳さんのXファイル』で「政府が予算まで組んでおきながら、もう必要ないと言って、支援しないことを宣言した。ソウル市は元慰安婦のおばあさんたちの肉声や映像の記録、史料、資料などを全て収集、整理する『慰安婦記録物管理事業』を進めている。これを基にして、ユネスコの世界記憶遺産への登録を目指す」と述べた。また「そんなに大金がかかるわけでもないと思う。当然、政府がやるべきことなのに、やらないと言うのだから、ソウル市だけでも対応していくべきではないか」とも主張した。

 女性家族部(省に相当)は2013年から、慰安婦に関する記録物をユネスコの世界記憶遺産に登録する事業を進めてきた。ところが昨年10月、文化財庁などは「(世界記憶遺産への)登録の申請は、慰安婦に関する記録物の所蔵者の意向に従うのが原則であり、民間レベルで進めていくのが望ましい」というコンサルティング結果を示した。これを受け女性家族部は、今年の予算に計上していた登録関連の予算4億4000万ウォン(約3800万円)も執行していないことが分かった、

チャン・ヒョンテ記者
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