小さいころからスマートフォンを使い始める、あるいはスマートフォンの依存度が高い児童・生徒ほど国語の成績が悪いという研究結果が出た。高麗大学教育学科ホン・セヒ教授の研究チームが昨年、ソウル市内の中学3年生4672人を対象に国語力を分析した結果、中学入学前にスマートフォンを使い始めた生徒2293人の国語力は35点満点で16.30点だった。これは、中学校以降にスマートフォンを使い始めた生徒の国語力17.17点より低く、全体の平均点(16.60点)も下回るものだ。
スマートフォンがなければ不安を感じたり、スマートフォンのチャットアプリで会話することを直接会話するよりも楽だと感じたりする「スマートフォン依存」が深刻な生徒も国語力が低かった。スマートフォンへの依存度が高い生徒366人の国語力は15.67点で、依存度が普通または低い生徒(16.70点)よりも1.03点劣っていた。
ホン教授は「スマートフォンへの依存度が高い生徒は略語などの言語破壊が頻繁で、短い文章を読み書きすることばかりに慣れている。スマートフォンが一般化し、本や新聞などのテキスト(文章)を読んで解釈する機会が減ったため、語彙力・作文力だけでなく総合的な思考力や理論力まで下がり、国語力が低くなったものと見られる」と語った。
スマートフォンとは違い、親の所得や塾などの私教育は生徒の国語力に大きな影響を与えないことも分かった。ホン教授は「親が英語・数学に比べ国語の重要性を低くとらえ、私教育における投資が英語・数学に比べ少ないため」と分析している。
一方、学校が行う読書プログラムに積極的に参加したり、読書サークルで活動したりしている生徒は国語力が格段に高いことが分かった。校内読書プログラムに積極的に参加した生徒89人の国語力は22.34点で、平均達成度も5.74点高かった。ホン教授は「学校の読書プログラムを積極的に行うことが国語力を高める解決策になる可能性がある」と述べた。