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“骨肉の争い”ロッテで株主総会 次男がまた勝利 長男は臨時株主総会招集の意向
創業者一族で経営権をめぐる争いが続くロッテホールディングス(HD)の定時株主総会が25日、東京都内の本社で開かれた。創業者の重光武雄名誉会長(93)の長男で前副会長の宏之氏(62)が自身を含む新たな取締役選任と現経営陣の解任を株主提案したが、反対多数で否決された。昨年8月、今年3月の臨時株主総会に引き続き、次男で副会長の昭夫氏(61)が株主の信任を受けた形となった。
宏之氏はロッテHDの筆頭株主である資産管理会社「光潤社」の立場で参加した。
総会終了後、宏之氏は記者団の取材に応じ、韓国ロッテグループが韓国検察の捜査を受けている状況を踏まえ、「ロッテグループを揺るがせている一連の疑惑に対して、現経営陣は責任ある対応をしていない」と批判。経営陣の刷新が必要として、臨時株主総会を招集する意向を示した。
臨時株主総会が招集されれば昨年8月以降4度目の兄弟対決になるのは確実で、「お家騒動」は泥沼化の様相を呈している。
関係者によると、宏之氏の提案は、議決権の約3割を持つロッテグループ従業員持株会などが宏之氏の議案に反対し、議案成立に必要な議決権の過半数の同意が得られなかった。