ご報告
2016年6月22日
平素より大変お世話になっております。
このたび,皆様から,当社のビジネスにつきいくつかのご指摘をいただきまして,ありがとうございました。
TechCrunch Japan様によるインタビュー内で,当社の説明内容に不足があったことや,現在と将来の事業内容を混在してお話をしてしまったことにより,ブロックチェーン・スマートコントラクト市場に関して皆様に不信感を与えてしまったことをお詫び申し上げます。
本件,現時点での私たちの活動が法令違反にあたるのではないかというご指摘を頂戴したため,複数の専門家とともに,ご指摘いただいた点を精査し,法令違反にあたらないという認識を再確認したことをご報告させていただきます。
ただ,現時点を含めた確認期間に関しましては,セントライズ(中央集権型)とディセントライズ(自律分散型)を適切に融合したより良いサービスを提供するため,クラウドセールを延期させていただいております。
下記に,当社の根本的な方針,現状の事業取り組み状況,TechCrunch Japan様によるインタビュー記事に寄せられたご指摘に関する当社の調査内容,今後の方針,につきましてご説明させていただきます。
尚,今回当社が相談をさせていただいた弁護士事務所に,現在ご意見書を作成していただいておりますので,作成完了次第,追って皆様に公開をさせていただく所存でございます。
1. 当社の基本的なスタンス
当社の掲げるミッションは,「自律分散型社会の実現」です。そして,自律分散型社会が実現するためには,各種サービスを利用する皆様の安心・安全が担保されていることが必須です。
近時,海外の一部報道では,自律分散型の管理体制への懸念が示されております。当社といたしましても,現時点で,分散型社会の実現を急ぎ過ぎることが望ましいとは考えておりません。そのため,当社は,技術進化に応じてセントライズ(中央集権型)とディセントライズ(自律分散型)を適切に融合したサービスの提供を通じて社会発展に貢献することが重要と考えております。
このスタンスに基づき,皆様からのご指摘事項等について,以下当社の見解を述べさせていただきます。
2. 現状の取り組み
2−1. P2Pプラットフォームについて
当社は,余剰電力などの各種エネルギーを個人間で売買できるプラットフォーム(以下,「Bitproperty プロジェクト」といいます。)を創出していく取り組みをしております。個人間取引においては,取引相手の信頼性の確保,契約内容の安全性の確保,及び決済の確保が課題として挙げられますが,当社は,決済と契約の合意を記録できるスマートコントラクト技術を活用することにより,これらの課題を克服した効率的で安全な取引の実現を目指しております。
当社は,このプラットフォームを実現することにより,スマートシティ,そしてサステイナブルかつエコな社会の実現に貢献できると考えております。
2−2. BTPトークンの交換について
当社は,現在,ビットコイン(以下,「BTC」といいます。)とBTP(Bitproperty プロジェクトにて生成しているトークンのことをいいます。)の交換を実施しております。
現在の金融商品取引法におけるファンド規制(集団投資スキームに関する規制)は,出資者が「金銭(これに類するものとして政令で定めるものを含む。)」を拠出する場合を対象としていますが,現時点において,BTCは「金銭(これに類するものとして政令で定めるものを含む。)」に該当しません。当社は,お客様がBTCを有していることを前提としております。お客様が法定通貨とBTCの交換をすることに関して,当社は,資本関係も含め当社と関係のない複数の企業の情報をお客様にお伝えすることはあっても,法定通貨とBTCの交換・販売に関するサービスを提供しておりません。そのため,当社としては,当社のBitproperty プロジェクトが現行の金融商品取引法のファンド規制の対象にはならないと考えております。
なお,「購入」という表現を便宜上わかりやすく使用させていただいておりましたが,正確にはBTPとBTCとの「交換」となります。今後は,「交換」の表記に統一してご説明させていただきます。
2−3. メガソーラーについて
当社は,メガソーラー事業から生まれた利益の一部を,お客様にBTCなどのトークンとして移転することを考えておりますが(後述4参照),当社のビジネスが不動産特定共同事業法に反するのではないかというご指摘をいただきました。
しかしながら,当社には不動産による収益はなく,それをお客様に分配するお約束をしておりません。
第1に,当社としては,「(中略)不動産取引により買い受けたまたは借り受けた不動産を使用して事業を行う場合であっても,不動産取引以外の事業により生じた収益または利益のみを分配する契約については,『不動産取引から生ずる』収益または利益の分配を行うことを約する契約ではない(略)」(松本岳人著『逐条解説 不動産特定共同事業法』11頁,一般社団法人金融財政事情研究会,2015年9月28日)という見解や,「(中略)当該土地上に太陽光パネル(動産)を設置して発電事業を営むことによる収益のみを投資家に分配する(当該土地を賃貸して収益を上げて,その収益を投資家に分配する行為は行わない)契約とすることにより,法2条3項2号に掲げる契約には該当しないと整理がされているようである。」(同15頁脚注9)という見解を踏まえつつ,当社のBitproperty プロジェクトは,メガソーラー事業から生まれた利益のみを対象とするものであるため,不動産特定共同事業法に抵触しないものと考えております。
第2に,株式会社日建ハウジング様と当社との契約は現行法に従った契約であり疑義がないものですし,土地の所有権は現段階で当社に移転しておりません。(なお,それ以外の不動産についても,現段階では,当社は所有しておりません。)
したがって,当社は,当社のBitproperty プロジェクトは適法であると考えております。
もっとも,不動産特定共同事業法に関し様々な見解に基づくご指摘をいただいたなかで,万が一にも法令違反になる可能性があるのだとすれば,それは当社の本意ではございません。そのため,一度,完全なディセントライズ(自律分散型)とするか,セントライズ(中央集権型)も融合させるかどうかの根本的な思想も確認したうえで,多面的に当社のビジネスを精査させていただく次第です。
2−4. 2万BTCのエビデンスについて
2万BTCのエビデンスを公開することは,差し控えさせていただきます。
2万BTCのエビデンスを公開するとなると,お客様のビットコインアドレスなどの情報を開示することになり,交換量などから個人の資産情報が読み取れてしまうため,重要なお客様の個人情報を開示してしまうことになります。お客様のなかには,ビットコインアドレスの開示によってハッキングの対象となることを懸念されている方が多くいらっしゃいます。そのため,お客様保護の観点から,当社から当該エビデンスを開示することはできません。
なお,14億円分の調達というのは,直近のBTCの取引所での取引金額に換算したものであり,あくまで交換主体はBTCになります。
3.将来展開の構想
3−1. 将来展開
当社の将来的な事業展開は,事業環境や法規制の変化に対応することが前提となりますので,今後,変更する可能性はあり,お客様にお約束をするものではありませんが,今回記事に記載していただきましたので,念のため,当社の将来的な構想を改めてお伝えいたします。
当社は,開発中のP2Pプラットフォームの仕組みを他の商品・サービスの個人間取引にも活用できるものと考え,将来,他領域の事業分野に当該仕組みを応用していくことを視野に入れております。
将来的には,たとえば,開発中のP2Pプラットフォームを中核としながら,ソーラー事業など複数事業を展開し,その利益に応じて,BTPトークンの交換者に対してBTCを還元していきたいと考えております。
なお,記事に掲載されたREIT事業については,将来の構想の一部であるものの,確定したものではありません。当社としては,現時点において,前述のとおり不動産にはあたらないため,REITには当たらないと考えております。記事のインタビューにおいて,現在と将来構想の時間軸が曖昧なまま説明してしまったことにより誤解を与えてしまったことについては,お詫び申し上げます。
3−2. まとめにかえて・・・社内外の体制構築について
3-1.に記載の将来的なプロジェクトを実現するために,当然ですが,当社は,その時々の法改正及び法規制に従う所存です。たとえば,第二種金融商品取引業者の登録が挙げられ,現時点では,第二種金融商品取引業者の取得や提携を交渉中です。また,信託銀行に関与していただく点についても,セントライズ(中央集権型)とディセントライズ(自律分散型)との適切な融合と信頼性の向上を目指すために,プロジェクトの根本的な思想や技術的側面も含めて見直したうえで,前向きに検討しております。