G7が緊急声明「金融安定へ協力」
英国の国民投票で欧州連合(EU)からの離脱派が勝利したことを受け、主要7カ国(G7)の財務相、中央銀行総裁は24日夜、緊急電話協議を行い、「為替レートの過度の変動や無秩序な動きは、経済および金融の安定に対して悪影響を与えることを再認識する」との共同声明を発表した。
声明は「英国国民によって示されたEUを離脱するとの意思を尊重する」としたうえで、「英国当局が国民投票の結果の影響に対処する万全の態勢にあると確信している」と適切な対応を要請。「引き続き市場の動向と金融の安定を緊密に協議し、適切に協力する」との意向を示した。
麻生太郎財務相と日銀の黒田東彦総裁はG7の電話協議終了後、「世界経済の成長、市場安定に万全を期すため、他のG7と連携して対応していく」とする共同談話を発表し、各国と協調する姿勢を示した。
各国の中央銀行は市場安定化に向けた対策を相次いで打ち出した。英イングランド銀行(BOE、中央銀行)は24日、2500億ポンド(約35兆5000億円)の追加資金供給枠を設定したと発表した。カーニー総裁は声明で、「英国の大手銀行の自己資本は(2007〜08年の)金融危機前の10倍以上に高まっており、現在より厳しい状況でも耐えられる」と述べ、市場参加者に冷静な行動を求めた。
欧州中央銀行(ECB)も「ユーロ圏の物価と金融の安定に向けて責任を果たす」などとする声明を発表し、民間銀行に対する資金供給の用意があることを明らかにした。
スイス国立銀行(中央銀行)は24日、自国通貨スイス・フランの急騰を阻止するため、外国為替市場に介入したと明らかにした。スイス中銀は声明で「スイス・フランに対する上昇圧力が生じた」と指摘。「状況を安定化させるため為替市場に介入しており、今後も積極的に行動する」と表明した。【井出晋平、ロンドン坂井隆之】