英 “EU離脱”勝利 世界経済に動揺広がる

英 “EU離脱”勝利 世界経済に動揺広がる
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イギリスが国民投票でEU=ヨーロッパ連合からの離脱を選択したことを受けて、24日のニューヨーク株式市場はダウ平均株価が600ドル以上急落するなど、世界経済に動揺が広がっており、不透明感が増す先行きに懸念が強まっています。
24日のニューヨーク株式市場は、イギリスの国民投票で離脱派が勝利したことで、世界経済の先行きへの懸念から幅広い銘柄に売り注文が集まりました。ダウ平均株価は、前日より610ドル32セント安い、1万7400ドル75セントで取り引きを終え、下げ幅としては2011年8月以来の大きさとなりました。
また24日はヨーロッパの主な株式市場も全面安の展開となり、株価指数の終値は前の日と比べて、ミラノとマドリードで12%以上の急落となったのをはじめ、パリでおよそ8%、フランクフルトで6.8%余り、ロンドンで3.1%余り、それぞれ下落しました。
今後の金融市場の動きについて、ロンドンにある三菱東京UFJ銀行欧州金融市場部の亀井純野シニアアナリストは「先行きが不透明な時間が続く」としたうえで、「ポンド安、ユーロ安、円高への警戒が必要だ。イギリスの新政権がどうなっていくのかも注目されている」と述べました。
また、イギリスに拠点を置く多くの日本企業を担当している中田浩一郎弁護士は、離脱に伴って、イギリスが税制や雇用制度などをどのように変えるのか見通せず、リスク要因だと指摘したうえで、日本企業の中で機能の一部をイギリスからヨーロッパのほかのEU加盟国に移転する動きが進むという見方を示しました。