海老蔵「ブレずに」麻央夫人の病気公表も気丈に“撮影終了”

2016年6月25日5時50分  スポーツ報知
  • 監督から花束をもらい、笑顔を見せた市川海老蔵
  • 劇中では舞も披露した市川海老蔵

 歌舞伎俳優・市川海老蔵(38)が24日、京都市内で主演するテレビ東京系連続ドラマ「石川五右衛門」(10月スタート、金曜・後8時)の撮影を終了した。フリーアナウンサーの小林麻央夫人(33)の乳がんを公表してから15日。闘病中の愛妻と2人の子どもを東京に残しながらの撮影となったが、気丈に“完走”した。

 クランクアップの声がかかり、監督から花束を渡されると、海老蔵は豊臣秀吉役の國村隼(60)らとガッチリ握手を交わした。昨年12月から断続的に行われてきた撮影もついに最終日。「みなさまには長い間ご迷惑と、気を使っていただいてありがとうございました」と晴れやかな笑顔を浮かべた。そのわずか5分後には「終わったよ涙」の題で早くもブログをアップ。「涙 嬉しい…」と感慨深げに書き込んだ。

 撮影終了後にはスポーツ報知の取材にも応じた。気持ちの切り替えはできたのか、との質問には「(夫人の病状は)私はずっと前から知っていることなんでね。ブレないように、ということです」とキッパリ。関係者によると、現場では麻央夫人や家族の苦しみはひと言も漏らさなかったという。

 民放の連ドラは初主演となる今作に対する思い入れは深い。1年半前に時代劇の企画が持ち上がったとき、自ら局側に「石川五右衛門でどうですか?」と提案。毎話、南禅寺山門で「絶景かな」と叫ぶシーンでは、亡き父・團十郎が実際に五右衛門役の舞台で着ていたどてらを使用した。「今は時代劇の連続ドラマがなくなりつつある。テレ東さんのようなキー局で時代劇ができることが重要」と海老蔵。妻の闘病を支えながらも、打ち込む理由がそこにはあった。

 「家族が待つ東京に早く帰りたいんじゃないですか」の問いには「明日から長野(で仕事)なんで。だから、打ち上げも切り上げて早く帰ってやろうかな」とちゃめっ気たっぷり。最後まで苦境はおくびにも出さず、笑顔で京都の地を後にした。

 ◆ドラマ「石川五右衛門」 09年に海老蔵主演で好評を博した新作歌舞伎「石川五右衛門」を映像化。五右衛門と豊臣秀吉との対決を軸に、秀吉の側室・茶々(比嘉愛未)とのロマンスなどを描く。海老蔵の連続ドラマ主演は03年のNHK大河ドラマ「武蔵 MUSASHI」以来で、民放は初。歌舞伎と同様、原作・脚本は漫画「金田一少年の事件簿」などの原作者としても有名な樹林伸氏が手がける。

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