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【ゴルフ】

大城さつき、肉体改造で1打差3位発進 初V狙うと意気込み

2016年6月24日 紙面から

◇アース・モンダミン杯<第1日>

1番、ティーショットを放つ1打差で3位の大城さつき=千葉・カメリアヒルズCCで(神代雅夫撮影)

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▽23日、千葉県袖ケ浦市・カメリアヒルズCC(6541ヤード、パー72)▽雨、23・5度、西南西2・4メートル▽賞金総額1億4000万円、優勝2520万円▽144選手▽観衆1566人

 プロ8年目の大城さつき(26)が3連続を含む5バーディー、ノーボギーで回り、67と首位と1打差の5アンダーで3位につけた。出場権を得られず7試合しか出場できなかった昨シーズンに肉体改造、今季は初シード入りと初優勝を狙っている。6アンダーの首位は大会連覇を狙うイ・ボミ(韓国)と葭葉(よしば)ルミ(23)=富士住建。大山志保(39)=大和ハウス工業=は首痛のため、大会を棄権した。

 沖縄本島最南端の漁師町、糸満で生まれ育った大城は「なんくるないさ(なんとかなるさ)」精神の持ち主。プロテスト合格から一昨年までの6シーズンは「本当に(ウエート)トレーニングを全くしなかった。それでも試合には出られたから、必要ないんじゃないかなと思ってた」とあっけらかんと言う。

 この日はイン10番からスタートすると、12、13、14番で3連続バーディー。16番で4メートルを沈め、終盤の8番パー5では第3打をピンそば1メートルに。ボギーなしの67だ。「ショットは良くなかったんですけど、4月の終わりからパターを1年半ぶりにエースのピンパターに戻して、今はパッティングに自信がある」。それに加えてドライバーの飛距離アップ、スイングの安定、スタミナ増加と、好スコアの裏付けははっきりしている。

 「(前年のQT=出場予選会=でファイナルに進めず)去年ほとんど試合に出られなくて、4月からトレーニングを始めたんです。最初はバランスディスクに乗ることすらできなかった。今は乗ってスクワットができます」。体幹を中心に鍛え、体のバランスをアップさせたことで、ドライバーショットは20ヤード以上飛ぶようになった。

 現在は川崎市内で一人暮らし。故郷には脳梗塞の後遺症で入院生活を続ける父もいるが、今年はまだ一度も帰っていない。「仲のいい福嶋浩子さんが初優勝して『私にできたんだから、さつきにもできるよ』と言ってくれた。今年は前半戦でシードを確定させて、チャンスがあれば優勝も本気で狙いたい」。今季は最終予選会46位の資格で戦う26歳。願いをかなえて凱旋(がいせん)帰郷、病床の父へ“最高の手土産”を持参する。 (月橋文美)

 <大城さつき(おおしろ・さつき)> 1989(平成元)年9月5日生まれ、沖縄県糸満市出身の26歳。155センチ、53キロ。両親の影響で8歳からクラブを握り、06年の九州ジュニアで優勝。07年にナショナルチームの一員に。沖縄尚学高卒業後、09年のプロテストに合格。14年の伊藤園レディスではプレーオフの末、2位に泣いた。下部ツアーを含めてプロで優勝なし。今季ここまでの賞金ランクは54位。趣味は読書。

 

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