大阪の高３女子が一番乗り「責任持ちたい」参院選期日前の18歳投票

取材に応じる大阪府立池田高３年の辰巳稚歩さん。参院選の期日前投票を終えた＝23日午後、大阪府池田市 Photo By 共同

　選挙権年齢が「１８歳以上」に引き下げられて初めての国政選挙となる参院選の期日前投票が２３日、始まった。大阪府箕面市では投票所が開いた午前６時半すぎ、一番乗りした高校３年の女子生徒が投票を済ませた。共同通信のまとめによると、この投票所の期日前投票開始時間の午前６時半は全国で一番早く、この高校生が１８、１９歳では全国で最も早い投票。

　投票した府立池田高３年の辰巳稚歩さん（１８）は取材に対し「選挙権をもらったので投票に行かないと意味がない。責任を持ちたいと思った。友達にも投票に行ってほしい」と話した。登校前に高校の制服姿で投票した。

　茨城県龍ケ崎市の選挙管理委員会は同日、流通経済大龍ケ崎キャンパスに期日前投票所を開設した。選挙権を得たばかりの１８歳の学生らが早速、投票を済ませた。

　市選管によると、学生に選挙への関心を持ってもらい、投票率を向上させる狙い。２３日限定で、利用が多ければ今後の選挙で設置日を増やすことも検討する。名古屋市も同日限定で名古屋市立大に期日前投票所を設置。

　流通経済大の投票所はキャンパス１階ロビーにお目見え。午前１０時に開き、正午までに学生２人を含む４人が投票に訪れた。

　このうち父親がナイジェリア人で母親が日本人の法学部１年、オビ・パウエル・オビンナさん（１８）は「社会的に弱い立場の人たちが、もっと良い生活ができるようになればと思って候補者を選んだ。１票の重みを感じ、投票用紙を入れる瞬間は緊張した」と話した。

　龍ケ崎市に住んでいない学生や大学職員のために、不在者投票の方法などを相談できる特設ブースも用意され、市選管のＯＢが対応に当たった。

　市選管の担当者は「大学に投票所を設置し、若者に『選挙があるよ』とアピールしたかった。もうちょっと投票に来てほしいですね」と話した。