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最終更新:2016年6月24日(金) 19時30分

“EU離脱”に金融街シティに激震、ポンド急落「災害だ」

 世界市場激震の“震源地”となったロンドンの金融街・シティから報告です。

 世界金融の中心地の1つシティでは、23日までイギリスがEUを離脱することはないだろうという楽観論が広がっていました。それだけに、こちらには大きなショックが広がっています。

 こちらのメディアが離脱が確実と報道した直後、シティはまだ午前5時すぎでしたが、イギリスの中央銀行の職員など、多くの銀行関係者が対応のため続々と駆け付けていました。ある銀行関係者は「恐ろしいことが起きた」「これは災害だ」と話していました。

 この情勢を受けて、ポンドは急落し、対ドルで一時10%以上下落、「ブラックウェンズデー」と呼ばれる1992年のポンド危機を超える大幅な下落率を記録しました。ロンドンの株式市場も、銀行株がおよそ30%下落するなど大幅に下落しています。

 動揺する金融市場に対し、イギリスの中央銀行のイングランド銀行は、「金融安定化に向けて必要な全ての措置を取る」と表明しました。

 現在のEUには、1つの国で事業の認可を得れば、ほかの加盟国でも金融サービスを提供できる「単一パスポート」と呼ばれる制度があり、三井住友銀行など、日本の金融機関もイギリスで事業の認可をとっていますが、離脱した場合、各国の許可が新たに必要となります。

 ここシティに拠点を置くメリットが減るわけで、今後はイギリス以外に拠点を移す金融機関が出ることも考えられます。(24日18:05)

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