先日、エフケータックさんのブログ「意味をあたえる」においてこのブログ、というよりこの私にストレートに言及されていたので少々あせった。
私の観測範囲でこの人はかなりの読書家だと思うのは、ブロガーの目氏である。私は目氏を文字でしか知らないが、私のインターネット以外の身の回りでは本をまともに読む人が自分の両親と妹しかおらず、町の本屋など私のためにあるのではないかと錯覚するくらいなので、目氏は私の生涯でいちばん本を読む人と言ってもいい。ブログでは本に限らず映画や音楽も紹介されているが、私の知っているタイトルであることはほとんどない。私のイメージだと大人三人分の知識量である。目氏のブログは定期的にテーマが変わるが、全体のノリとしては軽く、これが軽薄、軽率にならないのはこの知識量の裏付けがあるからである。
本に限らず映画や音楽も含めて、大人三人分の知識量と褒めてもらったのは良いのだが、この記事を読む直前に観ていた映画がエログロてんこ盛りのリメイク版「ピラニア」だったのである。
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折角の褒め言葉に自分で水を差しているというか、ネットでの評価が高いのに現実の自分はそれを裏切っているというか、とにかく後ろめたい気持ちになって、めでたさも中くらいかそれ以下のところにまでしか上がりようが無くなって、喜ぶどころか逆に叱られたような微妙な気持ちになって一人でドギマギしてしまったのであった。
引用した部分のお終いの方の「全体のノリとしては軽い」という所は私としてはとても嬉しい褒められ方で、どう頑張っても今さら重厚な文章を書く重厚な人間にはなれそうもないし、世間の空気が次第に息苦しくなっているような風潮もあって、最近はますます風のように軽妙な人物に憧れるようになっている。
例としては高田純次、
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小沢昭一、
細野晴臣、
山田風太郎、
のような、そこにいるだけで面白いような、飄逸な味わいを持った人物である。カルヴィーノもこの系列に入る。
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ところで最後に豆知識をひとつ披露してみよう。
「飄逸」で画像検索するとなぜか、上記の五人のようなおじさんではなくて、長い髪を風に煽られた美女の画像が多くヒットするのである。
暇な人はぜひ確認してみてほしい。