So-net無料ブログ作成
検索選択

ヒトパピローマウイルスワクチン接種後の末梢交感神経障害について [医療のトピック]

こんにちは。
六号通り診療所の石原です。

今日は胃カメラの日なので、
カルテの整理をして、
それから今PCに向かっています。

それでは今日の話題です。

今日はこちら。
HPVワクチン接種後の自律神経障害.jpg
今年の日本内科学会誌の英語版に掲載された、
所謂子宮頸癌予防ワクチン後の、
神経障害の事例を検証した論文です。

信州大学神経内科の池田修一先生のグループによる報告です。

これは非常に意義のある報告だと思います。
この問題について、
これだけ臨床に即した緻密な患者さんの病態の解析が、
成されたことはないと思うからです。

池田先生は僕の先輩ですが、
僕が研修医の時に既に助手(もしくは講師)の役職にあり、
神経内科(第三内科)で神経疾患のことを相談する時には、
池田先生にお聞きするのが一番、
という定評がありました。

この論文もさすがに池田先生の教室だな、という、
非常に緻密で含畜のあるものです。

論文の出る前に中途半端な報道がされたために、
きちんと全文を読まないで、
揶揄するような浅薄な意見をネットなどで垂れ流される方がいるのですが、
是非全文を無料ですので読んで頂きたいと思います。

皆さんご存知のように、
将来的な子宮頸癌の予防のために、
ヒトパピローマウイルスワクチンの接種が、
任意接種としては2010年から、
2013年の4月からは13歳から16歳の女性に対して、
定期接種として開始されたのですが、
その後接種後の副反応、
特に歩行困難となるような下肢の痛みや脱力、
不随意運動など、
通常のワクチンの副反応としては、
極めて稀にしか報告されないような症状が、
複数報告され、
そのために事実上ワクチン接種は現行中断となっています。

その副反応の原因は、
色々と対立する見解もあり、
未だ明らかにはなっていません。

そうした中で今回の文献は、
信州大学の第三内科を、
ヒトパピローマウイルスワクチン接種後の神経症状を訴えて、
2013年の6月から2014年の3月に受診された、
11歳から17歳の患者さん44名の、
検査と診察の結果の報告です。

44例というのはそうした主訴で受診された全員ですが、
実際にはそのうちの4例は、
SLEや麻疹ワクチン関連脳炎などと、
別個に診断の付いている事例のために、
検討からは除外されています。

残りの40例について、
主に交感神経機能にターゲットを置いて、
緻密な検証を行ない、
不明なものは不明として、
現時点での診断名を確定し、
それに応じた治療を行ない、
全例ではありませんが、
その経過も報告しています。

最終的な診断は、
CRPS(複合性局所疼痛症候群)の1型単独が5例、
CRPSの1型に起立性低血圧を合併したものが5例、
CRPSの1型に起立性調節障害を合併したものが5例、
CRPSの1型にPOTS(体位性頻脈症候群)を合併したものが3例、
起立性低血圧のみが3例、
起立性調節障害のみが7例、
POTSのみが1例で、
その他が11例となっています。
その他の11例については、
症候性の頭痛のみであったり、
起立性調節障害の基準に達しない立ちくらみの症状であったり、
原因の特定出来ない関節炎であったりした、
という記載があります。
(CRPSは欧米の診断基準によるものです)

CRPSというのは、
典型的には骨折などの後に、
その外傷や神経の損傷が直接の原因とは、
考え難いような、
慢性の疼痛などの症状が持続するという症候群です。

1型はこのうち明確な神経の損傷がなく、
外傷などから少し時間を置いて発症するもので、
通常想定されるCRPSというのはこちらのことです。

ヒトパピローマウイルスワクチン接種後の、
時間を置いて現れる全身の疼痛などの症状が、
このCRPSではないか、と言うのは、
以前から指摘のあるところです。
ただ、通常想定されるように、
接種部位周辺の症状が出ているのではなく、
全身の疼痛や下肢の筋力低下と歩行困難、
不随意運動、認知機能低下などの精神症状など、
際めて多彩な全身症状が認められているので、
その全てをCRPSで説明するのは、
いささか無理があります。

そこでもう1つ今回クローズアップされているのは、
起立性調節障害(OD)と、
その亜型とも言える、
起立性低血圧(OH)、
そして起立性頻脈症候群(POTS)の関与です。

これらの思春期に多く見られ、
心身相関の要素も強く、
不登校などの要因にもなる病態は、
CRPSとは別箇で原因も不明ですが、
いずれも交感神経機能に異常が生じる、という点では共通で、
その2つの疾患概念の組み合わせによって、
ヒトパピローマウイルスワクチン接種後の多彩な症状が、
部分的には説明可能となるのではないか、
というのがこの論文の最も肝となる部分です。

そして、文献の考察の少なからずの部分が、
このPOTSに割かれているのは、
POTSが自己免疫性自律神経障害と類縁性のある疾患であり、
海外でもヒトパピローマウイルスワクチン接種後に、
発症したことを示唆する報告があるからです。

それがこちらです。
ワクチン接種後のPOTS.jpg
これはアメリカの事例ですが、
2010年のEur J Neurol誌のレターとして掲載されたものです。
簡単な症例報告に過ぎないものですし、
その時点で世界で初めての報告と記載されていますから、
勿論そうしたリスクが高い、
ということは言えないのです。

上記池田先生のグループの文献においては、
5例の事例の詳細が記載されています。
その3例目の事例をご紹介します。

受診時13歳の女児で、
12歳時に1回目のガーダシルを接種し、
その2週間後に高熱と頭痛が認められています。
この時点では不明熱として診断は付かず、
翌年には3回目のガーダシルが予定通り接種され、
発熱と倦怠感は徐々に改善に向かいましたが、
寝ている時に強い足の震えが始まり、
不眠と不安が増悪します。
その後四肢の痛みと胸部不快感、脱力発作などが持続し、
書字も歩行も困難となりました。
その時点での診断は心因性というもので、
登校は困難な状態となり、
池田先生の元を受診されています。

受診時安静を保てないような両足の痛みを訴えますが、
神経学的な異常所見はなく、
筋力も測定上は正常です。
しかし、歩行は困難で、すぐにふらつき、転倒してしまいます。

皮膚温は足先で低下し、
起立試験で脈拍が急上昇しています。
MIBGシンチにより、
神経節より末梢の、
ノルアドレナリン含有神経の減少が示唆されます。

皮膚温とMIBGシンチの所見は、
CRPSを示唆していて、
立位による脈拍の急上昇はPOTSの所見です。
この事例は両者の診断基準を満たし、
診断はCRPSの1型とPOTSの合併ということになりました。

この事例では、
ビソプロロール(商品名メインテートなど)という、
βブロッカーという交感神経の抑制剤が、
脈拍の上昇を抑制する目的で、
1日2.5ミリグラムで使用され、
ふらつきな歩行障害などの症状は改善し、
4か月後には歩行可能となっています。

学校への復帰はまだ成されていない、
と書かれていますから、
全ての症状が改善したものではないと思いますが、
少なくとも別箇の診断で使用された薬剤が、
有効性を示さず、
詳細な検査と診断の元に、
交感神経系の異常を調節する薬で、
原因不明であった症状が改善したという、
貴重な事例です。

症例5は歩行困難と腹痛、
そして意識消失発作や記銘力障害などの、
認知機能低下を伴った事例ですが、
矢張り診断はCRPSとPOTSの合併と考えられ、
下肢の皮膚温の低下から、
リマスプロストアルファデクス(商品名オパルモンなど)という、
血管拡張作用のある薬剤が使用され、
下肢の脱力などの症状は改善しています。
認知機能低下については記載がなく、
まだ改善には至っていない可能性があります。

このように、
原因不明で心因反応などとされた症状が、
自律神経機能の異常として診断され、
検査所見で著明な兆候をターゲットとして、
治療を行なうことにより、
症状が時にはトータルに、
それでなくとも部分的には改善を認めています。

このことは今回の問題を、
個々の患者さんの症状の改善という観点から見た時、
非常に重要な意義を持つものだと思います。

患者さんを優先し、
原因云々の半ば不毛と思えるような議論を積み重ねることより、
臨床医のするべきことは、
こうした事例の積み重ねしかないように、
個人的には考えます。

今回の文献において著者らは、
症状の原因が本当にワクチン接種によるものなのか、
という病因論については、
それほど踏み込んだ見解を示していません。

ただ、40例の中には、
CRPSと起立性調節障害を合併した事例が13例診断されていて、
思春期の女性に多い兆候として、
単独であれば明確な誘因がなくても説明可能であるけれど、
合併することは臨床的に経験があまりなく、
文献的にも報告はあまりないので、
そのことが今回の現象の1つの特徴ではないか、
という見解は持たれているようです。

特にPOTSに注目しているのは、
この疾患が自己免疫の関与が想定されていて、
メイヨークリニックが2007年に報告した、
152事例の報告によれば、
その9割以上で先行するウイルス感染が確認された、
という記載があるからで
(上記文献に引用されています)、
勿論ワクチンと決め付けることは出来ませんが、
ウイルス感染やワクチン刺激を含めて、
何らかの誘因が存在した可能性が高いということを示唆しています。

またCRPSもPOTSも、
高度の交感神経の異常により、
認知機能低下などの精神症状や、
ヒステリー様の発作や不随意運動も、
遷延した場合には起こすことがあることが報告されていて、
これは今回の複雑な症状群を、
かなり整理出来る概念となる可能性があります。

従って、今後こうした事例がより蓄積され、
適切に診断をされれば、
将来的にはもっと多くのことが、
明らかになる可能性があるのです。

今回の文献を、
疫学的な検討や対照群が設定されていないので、
大したものではないというニュアンスで、
揶揄するようなコメントを読んだのですが、
それは極めて的外れであることが、
お分かり頂けたのではないかと思います。

いい加減に対照群を設定することは、
そう難しいことではないと思います。
過去何年かでPOTSと診断された事例や、
CRPSと診断された事例を、
年齢や条件をマッチした、と称して、
集めて来ればそれで良いからです。

しかし、そうしたいい加減な対照群なら、
取らない方がましです。
いい加減な比較で多いとか少ないとかと言うことは、
今回のような場合には有害である以外の何物でもないからです。

今回の文献の価値は、
個々の事例を自律神経の機能異常の観点から、
詳細に分析し、
それを患者さんの治療と症状の改善に繋げた、
というその部分にあるのです。

敢えて言えば別箇に精度の高い疫学データを取り、
疫学的にこうした事例が、
ワクチン接種で多いか少ないかを検証出来れば、
論文はより質の高いものになり、
よりその病因にも肉薄するものにはなる筈です。

この文献が海外の一流誌ではなく、
微妙な媒体に報告されているのは、
速報性という面もありますが、
そうした疫学的な検討や病因についての検証のないことも、
その要因ではあると思います。

しかし、日本において、
ワクチン接種とその後の有害事象についての、
正確な疫学データは存在していませんし、
自律神経の検査を全ての事例で詳細に行なうことも、
実際には困難であるように思います。
更にはこの問題は一種の政治問題化しているので、
厳密に科学的な結論を出すことは、
既に不可能に近いのではないかと思います。

臨床医学の立場としては、
現在苦しんでいる患者さんの立場に立ち、
1人でも多くの患者さんに適切な診断を行なって、
その治療を積み重ねることが、
何よりも大切なことなのではないかと考えます。

それでは今日はこのくらいで。

今日が皆さんにとっていい日でありますように。

石原がお送りしました。
nice!(36)  コメント(6)  トラックバック(0) 

nice! 36

コメント 6

ニコル

初めまして。テレビで子宮頸がんワクチンの副反応について、海外のケースを取り上げていたので、検索して、参りました。
先生の記事は、非常に納得できる説明だと感じました。

うちの娘(二十代半ば)は全くケースは違ってワクチンとは関係なく、ハードな仕事の中で、ウィルスによる頭頸部の炎症が起こり、そのあとに半身に強い痛みが出始め、ギランバレーのように筋力が低下といったような症状が出ました。その後、一時は多少良くなったものの、鎮痛のために色々な薬を試し、量も増えていって、そのせいで痛みは少し抑えられても頭がボーっとして会議中に寝てしまったり、よく転んだりしていました。やがて再発して、酷い疼痛が出て、一年後には休職に至り、最終的には線維筋痛症と診断されました。

初期の状態は少しワクチンの副反応に似ていました。しかし、休職により、激務でストレスフルな環境から離れて、次第に痛みが減っていった頃からは違ってるようです。 仕事から離れ、副交感神経優位になれる状況になったのではないかと思います。星状神経節ブロック注射なども試しました。もともと非常に生真面目で繊細な性格だったので、人間関係も含め、仕事での緊張度が高かったのかもしれません。
その後、復職できたのですが、今も精神的や身体的ストレスがかかる状態になると、少し痛みは再発するようですが、トラムセットなどを飲んで抑えているようです。

ワクチンの副反応の場合、非常に長く続いて気の毒でなりません。一般的には線維筋痛症も、なかなか寛解せず悪化することも多いようですので、娘の場合はまだ軽かったと言えるのでしょう。当時は暗闇のなかに居る心境でしたが。

自律神経疾患、自己免疫疾患は女性に多い病気です。少しでも早く解明されることを祈っております。
by ニコル (2015-01-14 10:17) 

POWriter

解説丁寧ですが、Wedge2016年7月号で池田班長の科学者といえない行動が明らかにされています。http://wedge.ismedia.jp/articles/-/7080
私も、彼を含む2016年日本神経学会での関連発表の全てに意見を述べ完勝し、子宮頚がんワクチン問題の科学的解説サイトを目指す「神経内科一歩前進」で公表しています。http://powriter.blog.fc2.com/blog-category-4.html
信州大学分は7月からで、この池田論文も実態を述べますので、問題解決を目指しまじめな議論をしていきましょう。



by POWriter (2016-06-21 14:50) 

fujiki

POWriter先生
コメントありがとうございます。
私は20年前の理知的で学究肌の池田先生の印象しか知らないので、
今もその通りの真摯な態度で、
患者さんには対峙していると信じていたのですが、
最近の報道はどう考えて良いのか分からない、
というのが正直なところです。
ネズミの実験や遺伝子変異の話はともかくとして、
上記のような実地の臨床においては、
臨床医としての矜持を信じたいのですが、
今年の「神経治療学」の論考などを読むと、
確かに理知的とは思えないような牽強付会な表現も多く、
「矢張りそうなのか…」と気持ちが揺らいでいるのが、
正直なところです。
学究的な雰囲気の教室であったと記憶しているのですが、
何で遺伝子変異の計算にあんな凡ミスをして平気なのか、
という点など、
素朴に理解不能なのです。
by fujiki (2016-06-21 18:23) 

紀州の仙人

はじめまして。神経内科専門医の一人です。ここで長文のコメントを書くことをご容赦ください。池田修一先生のことをご心配されているようなので、ご参考にしてください。また、HPVワクチン関連のことも追加記載しました。
Wedgeに下記のメールを送りました。
http://anond.hatelabo.jp/20160622051149
村中璃子氏の記事ですが、上記の批判があるのをご存じでしょうか。
村中氏の今までの記事を支持しているかたのコメントです。
あまりにも扇情的な表現があり、池田教授に対する名誉棄損と認定されるような記載があります。
Facebookでは、彼女を支持するコメントしかのせていません。また、”仕留めた”という表現が使用されており、驚愕しました。こんな表現をするジャーナリストを知りません。私の尊敬するジャーナリストは立花隆先生です。今、彼女は有頂天になっていて、そのような表現を使用したと思いますが、非常に残念でなりません。WHO職員として活躍されたときの映像を以前に拝見したことがあり、非常に注目していましたが、残念です。客観的な自己認識ができていないのではないか、また、自分の論敵を悪魔視しているように思えます。
https://www.facebook.com/rikomuranaka
追伸:患者から学ぶ姿勢を貫くと、新しい発見が生まれると思っています。村中氏をはじめ、彼女を支持する人たちは、謙虚さに欠けているように思えます。その文面から、その人たちの性格が浮き彫りになっています。ナイーブな性格の自分としては、ついていけないような文章表現がみられます。
ご指摘の日本神経治療学会の電子ジャーナルですが、自己免疫脳症の神経症状(とくにHPVワクチン後脳症)について、鹿児島大学の髙嶋教授の、非常に挑戦的な論文を読まれたでしょうか?議論の多い内容で、来年、京都で行われる世界神経学会議で討論されると思います。
「自己免疫性脳症を見きわめるための新しい神経診察の提案—身体表現性障害との鑑別—」
https://www.jstage.jst.go.jp/browse/jsnt/33/1/_contents/-char/ja/
また、池田修一先生が、Internal Medicine(先生が紹介されている論文:Peripheral sympathetic nerve dysfunction in adolescent Japanese girls following immunization with the human papillomavirus vaccine)の論文に対して、複数の外国人からの反論が掲載されていますが、異例なことではないかと思います。一つは、HPVワクチン会社からの支援を受けているもので、まるでそれぞれが示し合わせたように、狙いを定めて、反論を書いています。驚くべきことです。
https://www.jstage.jst.go.jp/article/internalmedicine/54/19/54_54.4643/_article (Human Papillomavirus (HPV) Vaccination Safety Assessment: The Methods Matter)
https://www.jstage.jst.go.jp/article/internalmedicine/54/15/54_54.4479/_article (Peripheral Sympathetic Nerve Dysfunction in Adolescent Japanese Girls Following Immunization with the Human Papillomavirus Vaccine)
https://www.jstage.jst.go.jp/article/internalmedicine/54/14/54_54.4533/_article (Human Papillomavirus (HPV) Vaccination: Just the Facts) Author’s disclosure of potential Conflicts of Interest (COI). Philip Castle: Honoraria, Merck. Ryo Konno: Honoraria, Japan, Vaccine. Xavier Bosch: Honoraria, GSK, MSD and SPMSD.
(ワクチンを推進しているだけあり、最初は次の文章から始まっている。引用文献はないが。
To the Editor Globally, one woman gets cervical cancer every minute, and one woman dies of cervical cancer every two minutes. In Japan, ten women die daily of cervical cancer. These cancers can be prevented through cervical cancer
screening and vaccination against HPV, the cause of virtually all cervical cancer and a significant proportion of several other cancers totaling over 600,000 cancer cases worldwide annually. Current HPV vaccines are projected to eliminate at least 70% of such cancers worldwide.)
また、日本小児科学会で、HPVワクチンをめぐるシンポジウムに出席していた小児科医の多数が積極的推奨の再開を支持しました。しかし、彼らのほとんどが、子供たちにHPVワクチンを接種していないと思われます。国のお墨付きがない状態で重篤な副反応が出た場合に訴訟に持ち込まれると警戒しているのでしょうか?本当に安全と思っているならば、勇気をもって接種すべきであり、彼らはそうしないのは卑怯です。大阪大学の産婦人科教室からの論文でも、産婦人科医が自分の娘に対しては、勧奨が中止されてから、だれも投与していないという結果が出ています。
Human papillomavirus vaccination of the daughters of obstetricians and gynecologists in Japan. Int J Clin Oncol. 2016 Feb;21(1):53-8. doi: 10.1007/s10147-015-0869-5. Epub 2015 Jul 9.
福井大学の濱野忠則先生の総説:昔から、ワクチン接種後の重篤な神経障害は、文献2によると、100万人あたり0.1~0.2とされている。
「今日においてもまだ100%安全という保障のあるワクチンは存在しない.重要な点は,ワクチン接種がある頻度で重篤な副反応を起こすことが現時点では避けがたいということを十分認識し,医療者がその対応法を十分理解し,さらに被接種者(保護者)に適切な説明を行い相互理解の上で接種することである.」
「ワクチンを受ける側は,予防接種は安全で当たり前という認識の下で接種を受けている.このギャップを埋めるためには,少なくともワクチン接種前に,最大限のリスク回避のために被接種者に対し,適切な正確な情報提供を行い,体調不十分な場合は接種を見合わせるなど接種を受ける際の条件を厳格に履行することが必要であろう」
「また子宮頸癌予防など新しい予防策として,ヒトパピローマウイルス(HPV)ワクチン接種も今後広まることも予測される.また近年非常に問題になっている新型インフルエンザの大流行が発現した際のワクチン接種なども考慮する必要があり,これらのワクチンの副反応についても充分に対応してゆく必要がある.」
 「不幸にも副反応が発現した場合,因果関係の究明のため発症時の血液,髄液の採取を行い発症機序に関して詳細な検討を行う必要がある2).これら予防接種後の脳症の詳細な検討が,感染性,あるいは特発性脳症の発症機序の解明,治療法予防法の開発にもつながることを期待したい.」
https://www.jsnt.gr.jp/system/journal.php
ワクチン接種後脳症
特集/脳炎・脳症をめぐる話題と治療
濱野忠則  栗山勝

by 紀州の仙人 (2016-06-22 17:13) 

紀州の仙人

申し訳ありません。リンク先が変更になったようです。
私の上記の類推コメントの削除をお願いします。
http://anond.hatelabo.jp/20160622195905

by 紀州の仙人 (2016-06-23 00:21) 

とおりすがりの一般人

科学的におかしなことは
STAP細胞の例でわかるように集中攻撃を受けることになり、
それも当たり前だと思います

HPVワクチン会社から支援を受けて狙いを定められているとか
産婦人科医が自分の娘に打っていないとか

そんな政治や陰謀説などどうでもよいので
科学的に見てどうなのか、で判断したいと思います
by とおりすがりの一般人 (2016-06-23 12:59) 

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この記事のトラックバックURL:
※言及リンクのないトラックバックは受信されません。
メッセージを送る