ピコシムのブログ

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社会の出来事を「なぜ?だから何なの?」の視点で探ります

超要約 イギリスEU離脱問題

社会

https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/9/97/Palace_of_Westminster%2C_London_-_Feb_2007.jpg

要約すると

  • EU離脱派(移民を排除したい地方住民、高齢者)が勝利
  • 英EU離脱で世界経済に悪影響(金融・為替市場大混乱、世界景気の減速懸念)
  • 2019年英のGDP最大5.6%減 ポンド通貨15%下落の予測

こんにちは、ピコシムです。

イギリスのEU離脱国民投票で離脱派が勝利しました。

国民投票に法的拘束力はありませんが、
今後どのような影響があるのか、要約しました。

イギリスがEUを離脱すると何が問題なのか

  • 金融市場、世界経済の大混乱 ←(今)
  • EU圏内の移動・経済の自由が制限
  • イギリスで関税が復活
  • イギリスの欧州での経済競争力が低下
  • イギリスの景気後退/世界的な景気後退
  • 2019年GDP最大5.6%減、失業率0.8%増加  『IMF(国際通貨基金)試算』
    ポンド通過12%~15%下落『英財務省試算』→イギリスの物価急上昇
  • イギリスの国際的地位の低下

なぜイギリスはEUを離脱したいのか

  • 移民を排除したい/移民受け入れ拒否
  • 移民流入で英国民の社会保障費の負担増加
  • 移民流入で英国民の失業率が高まっている
  • 移民流入でテロ等の治安悪化が心配
  • イギリスの主権復活

主に、地方住民と高齢者が離脱支持

誰が残留派・離脱派なのか?

残留派

  • 若者(EU加盟後に生まれた世代、移民流入は当たり前)
    18歳~29歳、大学生
  • 都市部住民
  • 中上流階級層
  • インテリ層

離脱派

  • 高齢者(移民のいない静かで安心な生活、大英帝国をもう一度)
    60歳~
  • 地方住民 (イングランド、北アイルランド、ロンドン郊外西側地域)
  • 労働者階級層
  • サン紙読者(タブロイド紙=東スポ、日刊スポーツのような新聞)

地域別 残留・離脱派の分布状況

緑色が離脱に投票した人が多い地域

濃い青色は残留に投票した人が多い地域

https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/d/d5/United_Kingdom_EU_referendum_2016_area_results.svg

By Mirrorme22Nilfanion: English and Scottish council areasTUBS: Welsh council areasSting: Gibraltar [CC BY-SA 3.0], via Wikimedia Commons

 

イギリスの人口分布

赤が濃いほど人口密度が高い。

f:id:picsim:20160624145727p:plain

画像原典:wikipediaCommons

 

  • イングランド地方に人口が集中
  • EU離脱支持者は、
    >>イングランド地方のロンドン郊外地域、
    >>スコットランド地方
    >>北アイルランド地方住民
    が、離脱を支持
  • スコットランド地方は2014年イギリスからの独立するかで問題なった。

今後どうなるか(中長期)

※イギリスのEU離脱可否の国民投票には法的拘束力はない

  • EUとの離脱交渉(最短2年~5年)
    EU全28カ国同意で延長の可能性も
    → 2年後以降イギリスがEU正式離脱か
  • イギリスが結んでいる貿易協定の見直し
  • イギリスの関税復活/人・モノ・金の流れが制限
  • イギリスに拠点を置く企業のヨーロッパ戦略の見直し
  • 世界経済の景気悪化
  • ユーロ体制崩壊の可能性(長期的影響)

日本への影響

  • 円高になる(16/6/24 100円割込み)
  • 日本の輸出企業の業績が大打撃を受ける→景気後退
  • イギリスに拠点を置く日本企業約1000社が欧州海外戦略の見直し
    (日産、トヨタ、日立等)
  • 金融不安が増大し、投資家が資金引き上げにより、最悪リーマン・ショック並の景気悪化か?
  • 結果、新卒採用数の引き締め減少、失業者の増加、有効求人倍率の低下、非正規雇用の増加か?

 その他 

  • EU離脱派の勝利は、世界史、EU史、英国史上の重要な歴史的転換点。
  • 1993年EU発足以降、初のEU離脱がイギリス国民投票で可決。
  • 金融市場が大混乱、投資家がイギリスから資金引き上げか。
  • 英キャメロン首相辞意表明(16/06/24)
  • 金融市場での求心力低下でイギリスの没落の過程になるか。

 

もっと網羅的に、詳しく知りたい方は、wikipediaの下の記事をどうぞ

イギリスの欧州連合離脱是非を問う国民投票 - Wikipedia

 

id:picsim

最後までお読み頂きありがとうございます!

次回もお楽しみに!

 

参考

英国のEU離脱問題、ハッピーエンドは幻か | 木村正人 | コラム | ニューズウィーク日本版

3分でわかるイギリスのEU離脱問題とその影響について - さようなら、憂鬱な木曜日

イギリスがEUを離脱したがる理由: イギリスの要求は何か? 国民投票はどうなるか? | グローバルマクロ・リサーチ・インスティテュート