ツール・ド・フランスを楽しむ4ステップ<1>今さら聞けないツール・ド・フランスの基礎知識 30億人が熱狂する一大イベントとは?PR
世界最大の自転車の祭典「ツール・ド・フランス」が、今年は7月2日に開幕する。今年で実に103回目を数え、全世界で30億人が観戦するという一大イベント。その人気はサッカーW杯や五輪に匹敵すると言われる。日本国内での認知度はまだ高いとはいえないが、遠く離れた日本でもスカパー!の衛星放送で、3週間の戦いを生中継で楽しむことができる。Cyclistでは、世界が熱狂するレースの「醍醐味」を4回連載でお伝えする。第1回目はずばり、今さら聞けない「ツール・ド・フランスの基礎知識」だ。
21日間、3500kmのドラマ
ツール・ド・フランスは毎年7月、フランスで開かれる。その歴史は古く、1903年から数えて今年で実に103回目。第一回大会は60人が参加し、フランス国内で約2400kmを走破。1日に500kmほど走る日もあったといい、レースというよりは冒険に近いものだった。現在では世界最大規模のロードレース大会に発展し、路上観客数は1000万人、メディアを通した視聴者数は30億人を超えるという。
世界を虜にし続けるポイントのひとつが、その過酷さだ。ツール・ド・フランスはフランス語で「フランス一周」。選手は約3週間かけて国中を巡り、実に合計3500km以上を走破する。日本でいえば、およそ本州を一周する計算だ。コースにはアルプスの険しい山岳地帯も含まれ、例年、超人的な選手らによるドラマが繰り広げられる。
出場するチームは世界最高峰のUCIワールドチームが18チームと、主催者からワイルドカード枠で選出されたUCIプロコンチネンタルチームが4チームの、全22チーム。いずれも世界に名だたるトップチームだ。1チーム9人の構成で、198人がいっせいにスタートを切りレースが始まる。
レースは「ステージレース」と呼ばれる形式で、1週間に1度休息日があるものの、毎日おおむね140~230kmの「ステージ」と呼ばれるレースを行い、街から街へ移動しながら全21ステージを走破する。選手はあるステージでリタイアすると、それ以降のステージは出走することができない。けがや体調不良があっても、必ず毎日のレースを制限時間内に完走し続ける必要がある。
最終ステージは必ずパリがゴール地点となっており、厳しい3週間のレースを完走し続けた選手の一団が、シャンゼリゼ大通りへ“凱旋”するのが恒例となっている。
栄光の“黄色のジャージ”
各ステージごとに勝者が生まれ、ステージ優勝も大きな名誉が与えられるが、最大の栄誉とされるのは全ステージを通じての「個人総合優勝」だ。ステージごとのゴールタイムを積算し、少ない順に総合順位がつけられる。各ステージにおける総合トップの選手は、「マイヨジョーヌ」(フランス語で“黄色のジャージ”)と呼ばれるリーダージャージを着用するため、一目で首位の選手がわかるようになっている。
マイヨジョーヌは各ステージ終了後に表彰が行われ、これに袖を通すだけでも選手にとっては名誉なことだ。ツール・ド・フランスはマイヨジョーヌを巡る戦いであり、黄色はツール・ド・フランスを象徴するカラーとされている。
ほかにも個人賞が複数用意されており、それぞれにリーダージャージが与えられる。25歳以下の選手で、総合タイムが最も少ない選手には「新人賞」として白いジャージ「マイヨブラン」が用意される。次世代のマイヨジョーヌ候補として活躍する若手選手の活躍にも注目だ。
ヒルクライムのスペシャリストを決める「山岳賞」は、白地に赤の水玉のジャージ「マイヨ・ブラン・ア・ポアルージュ」がリーダージャージだ。ステージ内の主要な上りの頂上にラインが引かれ、通過する着順によって付与される「山岳ポイント」の総計を競う。ツール・ド・フランスにはアルプスやピレネーなど、標高2000mを超える山々が登場。絞り込まれた身体をもつヒルクライマー同士の争いは必見だ。
主にスプリンターが争う「ポイント賞」は、緑のジャージ「マイヨヴェール」が目印。ゴールや中間地点にスプリントポイントが設けられており、屈強な肉体と闘争心を誇るスプリンターたちが、スリリングなスピード勝負を繰り広げる。
各ステージではその日の優勝を争うだけではなく、マイヨジョーヌをはじめとした各賞をめぐる戦いも同時進行で行われる。チームや選手同士の思惑が交差する、複雑な駆け引きのドラマを読み解くことも、ツール・ド・フランスを観戦するうえでの大きな醍醐味だ。
テレビでフランスを「一周」
自転車レースを楽しむとき、もっともおススメなのはテレビ観戦だ。刻一刻と移動していくレースのなかで、複数の視点からレース全体を俯瞰して観ることができ、タイム差や選手の情報も一目で確認することができる。詳しい実況や解説もあり、レース状況を把握しやすいのだ。
ツール・ド・フランスの楽しみは競技性だけではない。フランス国内、または隣接する国々を巡る景色にも注目したい。今年は観光地としても有名な修道院「モン・サン・ミシェル」で開幕し、ゴール地点は恒例のパリ・シャンゼリゼ。そのほかにもアルプスの山々や古城、夏のフランスらしいひまわり畑をレース一行は通過する。
映像ではヘリコプターからの空撮や、レースに帯同する何台ものバイク映像、また、選手のオンボード映像から現地の空気を感じることができるのも魅力のひとつだ。鮮やかなジャージの選手たちが美しい景色を走る映像は、観ているだけでフランスを1周した気分を味わえる。
ロードレース好きも、まだレースを観戦したことがない人も誰もが満足できる自転車の祭典がツール・ド・フランスといえるだろう。もうすぐ3週間にわたる長い戦いの火蓋が切られる。現地からの放送は6月30日のチームプレゼンテーションに始まり、7月2日から本戦も含めて、すべてスカパー!のJ SPORTSで生中継される。
スカパー!でツール・ド・フランスを独占生中継
タイトル :ツール・ド・フランス2016
放送日時 :7月2日(土)午後7:00~ 7月24日(日)
チャンネル:J SPORTS 4(BS245)
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