「志布志事件」国家賠償訴訟 国と県は控訴せず
5月28日
20時28分
12年前に選挙違反の罪に問われ、その後、無罪が確定した鹿児島県志布志市の元県議会議員や住民などが国と鹿児島県に賠償を求めた裁判で今月、裁判所が「取り調べや起訴は違法だった」として国と県に合わせて、およそ6000万円の支払いを命じた判決について、国と県は控訴しないことを明らかにしました。
平成15年に行われた鹿児島県議会議員選挙を巡って公職選挙法違反の買収の罪に問われ、その後、無罪が確定した志布志市の元県議会議員や住民など17人は国と鹿児島県に対して賠償を求める裁判を起こし、鹿児島地方裁判所は今月15日、「警察が自白を強要し、検察が有罪判決を得られる見込みがなくなったあとも、裁判や身柄の勾留を続けたのは違法だ」などとして、国と県に合わせておよそ6000万円の支払いを命じる判決を言い渡しました。
この判決について、鹿児島県は28日、「争点のうち『情報に基づき捜査を始めたこと自体は違法ではない』という県側の主張は認められており、裁判の長期化による双方の精神的、時間的負担を避けたい」として控訴しないことを明らかにしました。
また、国も「検察としても、供述の信用性の吟味や証拠の検討が不十分だったことなど反省すべき点が少なくない」として控訴しない考えを明らかにしました。
一方、国と県が控訴しない考えを明らかにしたことを受けて、原告の住民と弁護士が記者会見し、「判決には納得いかない部分もあるが、住民も高齢化し、これ以上の裁判は負担が大きい」として原告側も控訴しない考えを示しました。
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