沖縄戦時の「島守」知って 荒井退造、故郷栃木で顕彰の動き
2016年6月21日 11:26
太平洋戦争末期、沖縄県警察部長(現在の県警本部長)として住民の疎開を進めた荒井退造(1900~45年)を顕彰する動きが故郷の栃木県で広がっている。国のため個人が犠牲を強いられた当時、生きる大切さを説き、「島守」と呼ばれている退造。関係者は「責任感や平和への思いなど学ぶ点は多い」と話す。
顕彰を進める宇都宮市のNPO法人「菜の花街道」によると、同市出身の退造は内務省官僚で43年、沖縄県警察部長に就任。県幹部や県民が疎開に消極的な中、住民説明会を開くなどして避難の必要性を訴えた。20万人超を県内外へ逃がし、犠牲の拡大を防いだという。
(共同通信)