VW 排ガス不正で米に制裁金など1兆円超支払いへ

ドイツの大手自動車メーカーフォルクスワーゲンは規制逃れのため不正をしたディーゼル車をアメリカで販売していた問題で、制裁金や車を買い取る費用などで総額1兆円以上を支払う見通しになったとアメリカのメディアが伝えました。
アメリカの複数のメディアが23日に伝えたところによりますと、フォルクスワーゲンはアメリカの排ガス規制を逃れるため、ディーゼル車に不正をした問題で総額100億ドル以上(日本円で1兆円)を超える支払いをすることで当局と合意する見通しになったということです。
支払いにはアメリカ当局への制裁金のほか、およそ50万台に上るディーゼル車を買い取る費用、それに1台当たり平均して50万円を超える補償金などが含まれ、不正を巡る自動車メーカーによる支払い額としては過去最高になるということです。
ただ、今回の合意には同じような不正をしたポルシェなどグループ傘下の高級ブランドのディーゼル車およそ8万5000台や、アメリカの各州が損害賠償を求めて起こしている訴訟は対象となっていないため、最終的な支払額はさらに膨らむとみられています。