「許可なく車の中を捜査」米の男性が賠償求め提訴

「許可なく車の中を捜査」米の男性が賠償求め提訴
去年、警視庁の警察官から職務質問されたアメリカ人の男性が「乗っていた車の中を許可なく探られるなど違法な捜査を受けた」として、23日、東京都に220万円の賠償を求める訴えを起こしました。
訴えを起こしたのは、都内に住む40代のアメリカ人の男性です。訴えによりますと、男性は去年3月、東京・池袋の駐車場で警視庁の警察官2人から職務質問され、乗っていた車の中を許可なく探られたということです。
そして、助手席の前にある収納ボックスに小型ナイフがついた多機能の工具が入っていたことを理由に、警察署で3時間半にわたって事情を聴かれ、「今後は車の中に工具やナイフを入れない」などとする謝罪文を書かされたということです。
男性は23日、「違法な捜査で心理的な圧迫を受け、持病のPTSD=心的外傷後ストレス障害が悪化した」などと主張し、東京都に220万円の賠償を求める訴えを東京地方裁判所に起こしました。
男性は記者会見で「外国人に対する警察の偏見を感じた。外国人が差別されず、安心して暮らせる国になってほしい」と話していました。
これについて警視庁は「訴状を見ていないためコメントできない」としています。