第53回 過度な早寝早起きの中高年に「夜型光」のススメ
前回は中高年が早寝早起きになる原因について解説した。今回はその対策編だが簡単に復習をしておきたい。
ほどほどの早寝早起きであれば問題はないが、睡眠のリズムが早くなりすぎると夕食後の早い時間から強い眠気や倦怠を感じ、いったん寝ついても早朝から目覚めて熟眠感がなくなるなど生活に支障がでてくるようになる。
このような過度の早寝早起きが生じる背景には、中高年、とりわけリタイア世代では必要睡眠時間が短くなるだけではなく、体内時計の時刻調節にかかわる光の浴び方に変化が現れることも深く関わっている。例えば、早朝の散歩が日課になり体内時計を朝型にずらす朝日をたくさん浴び過ぎる、早寝をして体内時計を夜型にずらす夜間の室内照明をシャットダウンしてしまうなど、ライフスタイルの変化によって体内時計が朝型に傾きやすくなる。早朝覚醒がさらなる早朝覚醒を招く悪循環を作り出しているのだ。
このような知見を踏まえて、早くなりすぎた体内時計を遅らせることで中高年の中途覚醒や早朝覚醒を治療できないか、というごく自然な発想が生まれた。そして現在までに幾つもの臨床試験が行われ、成功している。
ヒトの体内時計をずらすには主に2種類の方法がある。本コラムでも何度も登場している「光」と「メラトニン」である。
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