トランプvsクリントンのデッドヒートが続くアメリカだけでなく、中国でも権力闘争が激化している。勝てば官軍、負ければ匪賊。習近平主席が「標的」にしているのは、中国最大の親日派なのか——。
今年の誕生日プレゼントは
北京の最高幹部たちの職住地である「中南海」の人々が緊張に包まれる日が、今年もまたやって来る。6月15日——中国人なら誰もが知っている、習近平主席の63回目の誕生日である。
古今東西、独裁者の誕生日には、部下たちが忠誠を示す「プレゼント攻勢」に出るものだ。
習近平が最高権力の座に就いて、初めて迎えた'13年のこの日、幹部たちは、新主席の一番の趣味であるサッカーで歓心を引こうと、「格下」のタイ代表チームを北京に呼んで、中国代表と国際親善試合を組んだ(結果は1-5と大敗し、幹部たちは青ざめた)。
昨年の6月15日には、「最高の株価」で主席の誕生日を祝おうと、上海総合指数の8年ぶりの高値を目指して「工作」した(結果は当日2%暴落し、その後3週間で34%も暴落したことで、やはり幹部たちは蒼くなった)。
今年の誕生日は、サッカーでも株でもなく、習近平主席が最も喜ぶ「個人崇拝」で祝おうと、中国共産党の幹部たちは躍起になっている。
「二つの学習と一つの行動」——4月27日、4日間にわたる安徽省視察を終えた習近平主席は、新たなスローガンをブチ上げた。共産党党規と習近平講話を学習し、共産党員として習主席を崇める「正しい行動」を取るというキャンペーンだ。
5月2日には、人民大会堂(国会議事堂)で、56の全民族から一人ずつ美少女を選んで結成した女性ボーカルグループ「56輪の花」がコンサートを開き、美少女たちが「習近平賛歌」を絶唱した。
「56輪の花」は一説によれば、元国民的歌手の彭麗媛・習近平夫人の指示で、日本のAKB48をまねて結成したという。歌う内容はまるで異なるが、中国は「AKB48を超える世界最大規模の美女軍団」と喧伝する。
1万人を収容する人民大会堂には、中国の有力メディアがあまねく招待され、「習近平賛歌」の「賛美報道」を要請された。今年2月19日に習近平主席が、「メディアは共産党の色に染まれ」と命じて以降、中国メディアは一斉に右へならえである。
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