▲居酒屋「味一番」
東京の下町・亀戸にとんでもなく安い居酒屋があると聞き、やってきた。名前は「味一番」。亀戸駅から歩いて5分ほどと立地も悪くない。
月曜夜に行ったのだが、ほぼ満席。大変なにぎわいであった。安くて人気なので、日によっては入れないこともあるとのこと。あらかじめ予約をしておくのが無難だ。
まず驚くのがこれ、ハマグリ鍋100円。1グループ1台限定にせよ、鍋料理が100円とは常軌を逸した値段設定である。味一番の目玉商品なので、必ず注文したほうがいい。
とはいえ、この段階ではどんなサイズのハマグリ鍋かは不明。小さなひと口サイズということもありうるので、大きさについては後ほどご紹介しよう。
鍋だけでなく、飲み物も安い。タイムサービス5時~7時ならサワー類が100円だ。
来店した時刻は7時を回っていたので「あ~、タイムサービス漏れか!飲み物は通常料金だ~」と無念な気持ちを抱きつつ入店したのだが、店内にあるメニュー表がちょっとおかしい。
17:00~19:00 タイムサービス サワー類100円
と先ほどと同じ表記がされているのだが、その下のほうには
19:30~ 生ビール380円 サワー類100円
とも書かれている。
つまりサワー類が100円ではないのは、19時~19時半の30分間だけというわけだ。
逆に100円じゃないときに頼むのが難しいぞ!安すぎる!
食べ物は通常メニューのほかに、半額メニューがある。こちらも、時間限定というわけではなく、いつでも半額のようだ。
「いつでも半額なら正規価格とはいったいなんぞや」という疑問はさておき、こちらも相当安い。揚げ物も一品料理も、ほとんどが100円~200円代。一番値の張るメンチカツで440円だ。
▲センマイ刺し 290円
まず、さっと出てきそうなセンマイ刺しを注文。コリコリしてて歯ごたえいいね。
▲青汁ハイ 180円
100円メニューではなかったが、気になったので青汁ハイを注文した。
苦くので緑茶ハイとそれほど変わらない。180円にもかかわらず、アルコールが濃いめに作られてて、飲み終わるのに時間かかった。
▲玉ねぎリング揚げ 190円
味一番、値段が安いのにボリュームがすごい。
玉ねぎのリング揚げは190円。まあ大した量じゃないだろうと期待してなかったのだが、どっさり皿に盛られてきた。1つ1つが分厚いし、デカい。玉ねぎ丸ごと1玉分はあるんじゃないかな。これだけで腹ふくれるわ。
多めに塩をふられてるので、がぶがぶ酒を飲みながら食べていく。アルコール量を増やして、利を取りにいく戦略なのだろうか。それにしても、その肝心のアルコールも安いわけだが。
▲寿司 赤身・イカ70円、サーモン・うに100円
寿司は1貫70円からで、ネタもしゃりもそれなりのサイズ。
▲大きなコロッケ 290円
半額メニューのなかに「大きなコロッケ290円」があったので、最初に注文していた。
190円にも関わらずボリューミーなリング揚げから推測するに、290円のコロッケはかなりデカそうだと推測してはいたが、実際運ばれてきたのは、想像を超える大きなコロッケであった。
手のひらをはるかに超えるサイズ感。通常のコロッケ3~4個分は余裕である。「安い!安い!」でじゃんじゃん頼むと食いきれなくなる恐れがあるので要注意。どうなってんだ、味一番!
▲ハマグリ鍋 100円
もう、コロッケとリング揚げ、寿司を食べた時点で腹八分目をとっくに超えていたのだが、鍋を食べないことには終われない。
というわけで、味一番の目玉商品、100円鍋だ。
どうですか、このサイズ。大人2~3人が食べても充分なボリュームでしょ。てっきり旅館で出てくるような、固形燃料で熱する小さな鍋かと思ってたわ。
ハマグリ、あおやぎ、ネギ、水菜、鶏肉、油揚げに白菜。貝に、肉に、野菜にと具材もぎっしりでいうことなし。
しばらく煮て、貝が開けば食べごろだ。
醤油をたして汁をのむ。さまざまなダシが出てるので、とても美味しい。なんだったら、この100円鍋と100円サワーだけで宴が成り立ってしまうんじゃないかってクオリティだ。
「腹いっぱい飲んで食って、安くすませたい!」という方には激烈おすすめなスポット。2人でいってこれだけ食って、3杯ずつ飲んで、1人2000円だったからね。
取材したお店
作者:松澤茂信(まつざわしげのぶ)
東京別視点ガイド編集長。
るるぶとか東京ウォーカーが積極的に載せないようなとこばっかし巡ってます。
そういう人生です。けっこー楽しいです。
(編集:編集プロダクション studio woofoo byGMO)
東京別視点ガイド:http://www.another-tokyo.com/
Twitter:https://twitter.com/matsuzawa_s