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 不正会計問題からの再生をめざす東芝は22日、東京都内で株主総会を開いた。総会後の取締役会で、綱川智副社長(60)が社長に昇格する人事が正式に決まり、新体制が発足した。不採算事業のリストラに一定のめどがつき、新体制で再建を軌道に乗せられるかが課題だが、株主からは厳しい声があがった。

 「この1年間、ご迷惑とご心配をおかけし、誠に申し訳ない」。この日で退任した室町正志社長は総会の冒頭、不正会計問題や、2016年3月期決算が過去最大の赤字に転落して無配となったことを陳謝した。

 室町氏は、不正会計問題を「二度と繰り返さない決意をもって経営に臨んでいる」と強調。最高財務責任者の選任・解任の同意権を指名委員会にもたせることなどで、「財務・管理会計の独立性、社長への牽制(けんせい)機能は十分に構築できた」と述べた。幹部向けの意識改革研修を4回開いたことも紹介した。

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