映画『オール・ユー・ニード・イズ・キル』
そういえば観ていなかった映画シリーズです。
期待半分くらいで観ましたが・・・
これは観なかったら後悔していた!
ズバリ結論から言いますが、これは面白かった。どこが良かったかは後述しますが、自分の映画の良し悪しを判断する『観ていて眠たくなるかどうか』で言えば全く眠たくならずに最後まで観れました。とにかく観といて良かった。
簡単なストーリー
未来のお話、地球外生命が侵略してきて戦争状態で地球はボコスカにやられている、主人公は広報担当だけどある日無理やり最前線の基地に送り込まれる。戸惑いながら戦場に出て結局死んでしまうのだが死ぬ前にとあることが起きる。それが原因で死ぬと次に目覚めるのは最前線の基地に着いた時間に戻っている状態になる。これは繰り返されていて、そのことにより主人公は何が起こるかわかるようになり自分が死なずに生き残る方法を選択していく。しかし、そこに現れる女性兵士のひと言によって・・・
オススメポイント
とにかく設定が面白い
物語が始まってある程度すると、主人公の人生がループし始めます。ここからがこの映画の肝となる部分で、兵士としては広報担当なのでたいしたスキルは無いのですが、何度も繰り返し経験することでそのスキルが身についていきます。それ以上に敵がどこから来るかわかっているので避けることも倒すことも出来るようになるわけです。
戦場での活躍以上に最前線基地での所属部隊への対応も相手が言うセリフを全部覚えていくので、先にしゃべって相手をキョトンとさせます。しかし、このことが主人公が唯一出来ることで相手を驚かせて理解してもらうにはそれしかないということがわかってきます。
例えば自分がこのブログを書いていて未来で起きることがわかっていたとします。それをタイミングよくズバリと書いていくんです。しかし、1つだけなら偶然だろ?となるのが2つ3つと重なっていくんです。そうなるとこのブログを見る目が変わってきて、すごいブログになっていくわけです。逆にそんなブログはキモチ悪いとか言われそうですけど・・・。
そしてこんなややこしい設定にもかかわら、すごくテンポがいいので観ていて飽きません。同じことの繰り返しで『またかよ!』と思う場面はほとんど無く、次が観たくなりました。
主人公と観ている自分がウンザリし始める
さらにストーリーが進むと主人公は何度も目覚めるのを繰り返していきます。それがだんだん加速していくと主人公は嫌になってきます。何度も同じ目覚め方でまた同じことの繰り返しなので嫌になるのでしょう。しかし、その間に少しずつレベルアップしていくから仕方ないのですが・・・。
この辺で観ているほうも嫌になる感覚が生まれてきました。これが感情移入か!?と思うくらい見事にシンクロしたように感じます。この感情に気が付いたときになんて面白い映画だ、と思いつつ、なんて自分は単純なんだとも思いました。そして、これが実は伏線になっているとはこの時点では全く気が付きません。そのことについては後述します。覚えていれば。
急に観ている観客を置いていく発言
主人公と女性がストーリーの要となっていくのですが、2人のやりとりが進む中で急に観ている自分達を置いていくような発言があります。ちょっと説明が難しいですが、何度も繰り返し目覚めた主人公に観ている自分達もシンクロしていくのは前述しました。ストーリーの要となる女性はこのループの経験者であり理解しています。なので、ある場面でハッと気が付いて主人公にこう言うんです。『この場面は何度目?』
主人公は生き残るための方法を試していきます。あれもダメこれもダメ。そうやって正解を見つけようとするのですが、どうしてもヘリコプターに乗る選択肢だけはダメだと言うんです。どの選択肢を選んでも女性が亡くなるのでここから進められない、となります。ストーリーは問題なくここからも進んでいくんですが、やはり女性の発言の場面が印象的なので解説してみます。
この女性が『この場面は何度目?』と言うシーン、当たり前ですが観ている自分達も初めてなわけです。しかし、実は主人公はもう何度もいろいろ試していて、どうしてもヘリコプターに乗るのだけはダメ!ってなるんですが、このときに生まれた感情が『え!?俺たち一緒じゃなかったのかよ!?』って思いました。(自分だけかもしれませんが・・・)この場面が自分の中では最高のオススメポイントです。これを読んでしまったらそうならないかもしれませんが・・・ゴメンナサイ。
さらに深読みしてしまった
ストーリーの中でループする人間は大量出血して生き残るとその能力を失うという設定があります。女性兵士は元々ループする能力があったのですが、大量出血することでその能力を失ったので主人公もそれがわかっています。なので主人公は中途半端に死ぬことが出来ず『どうせならひと思いにやってくれ!』の状況になります。これを観ていて、あぁ、なんだか人間の最期みたいだなぁと思ってみたり、完全に自己陶酔ですね。
最後に謎が残った
ちょっとしたネタバレになりますが、ストーリーの最初に主人公が将軍から最前線の取材に行くように言われます。危険なとこには行きたくない主人公は将軍を脅迫してなんとか逃れようとします。結局逮捕されて最前線に放り込まれて話が始まるのですが・・・。これ、なんで主人公が選ばれたのかちょっと謎。
自分の感想はつたないものでしたが、とにかく面白いので観といたほうがいいです。
でわ、股!!