五輪前のリオデジャネイロ 選手の強盗被害相次ぐ

五輪前のリオデジャネイロ 選手の強盗被害相次ぐ
8月にオリンピックを控えるブラジルのリオデジャネイロで、オリンピックやパラリンピックの選手が狙われる強盗事件が相次ぎ、関係者から不安の声が上がるなか、リオデジャネイロ市長は「治安対策は強化される」と述べるなど、不安の払拭(ふっしょく)に努めています。
リオデジャネイロでは、セーリング競技会場となるフラメンゴ地区で今月19日、パラリンピックに出場するセーリングのオーストラリア代表の女子選手が自転車に乗っていたところ、拳銃を持った2人組に襲われ、自転車を奪われました。
また、先月20日にはスペインからオリンピックに出場するセーリングの選手とコーチが、練習前に拳銃を持った男にカメラや現金などを奪われるなど、大会を前に選手を狙った強盗が相次いでいます。
こうした事件を受けて、オーストラリアのオリンピック委員会が、大会の組織委員会に治安対策の強化を求めるなどしています。
これに対しリオデジャネイロ市のパエス市長は21日の記者会見で、「被害に遭った選手には謝罪したい。治安強化には取り組んでいて、オリンピック期間中はさらに治安対策が強化される」と述べました。
リオデジャネイロオリンピックでは、ブラジル政府が財政危機に陥っているリオデジャネイロ州に対し、治安対策費などとして日本円でおよそ890億円の融資を決めたほか、大会期間中、軍や警察合わせて8万5000人態勢で警備に当たる計画で、治安の不安払拭に努めることにしています。