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2016年06月22日 08時40分 UPDATE

「ただの疲れ」は勘違い 日常生活困難になる「慢性疲労症候群」とは (1/4)

激しい疲労感に微熱、頭痛、筋肉痛、睡眠障害などの症状を伴う「慢性疲労症候群(CFS)」という病気がある。一般的な検査では異常があらわれず、発見が遅れるケースが後を絶たない。

[産経新聞]
産経新聞

 通勤・通学や家事などの日常生活が困難になる病気がある。激しい疲労感に微熱、頭痛、筋肉痛、睡眠障害などの症状を伴う「慢性疲労症候群(CFS)」。根本的な治療法が見つかっていないばかりか、保険診療で認められる一般的な検査では異常があらわれないため、発見が遅れるケースが後を絶たない。4月から特殊なCT検査による診断法の開発が始まるなど研究が進む中、患者自ら動くことで病気への認識を広め、治療の遅れや周囲の無理解に苦しむ人をなくそうと啓発活動に取り組む女性がいる。(藤井沙織)

画像 慢性疲労症候群の啓発活動をしている女性患者。飲食店などに啓発ポスターの掲示をお願いしている=大阪府枚方市

最初は「パニック障害」と診断されたが……

 「しんどい」という訴えが16年間届かなかった。枚方市出身で兵庫県西宮市在住の女性(44)は、5年半前に慢性疲労症候群と診断された。

 発症したのは22歳。長年、病気と認められず、治療を受けられないまま重症化した。一日の大半を横になって過ごし、休憩しながらでなければ髪さえ洗えず、「毎日歯を磨く」という今年の目標はすでに断念した。そんな体で啓発活動に打ち込むのは、「もう誰にも私と同じ苦しみを味わってほしくない」という切実な思いからだ。

 異変が起きたのは平成6年4月。夢だった保育士になってわずか2週間のことだった。突然40度近い高熱が出た後、今までにない不調が続いた。水泳の後のように体がだるい。子供の名前が覚えられない。作業の段取りができない-。「仕事の疲れが出たのだろう」。軽い考えとは裏腹に、体調は悪化していった。

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