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 愛知県は8日、廃棄委託された食品を横流しした産業廃棄物処理業ダイコー(同県稲沢市)の県内施設に残る廃棄物のうち、排出元が分からない食品ごみの撤去に着手した。夏場の悪臭を防ぐため、腐りやすいごみの処分を急ぐ。

 県はこの日、職員10人余をダイコー本社に派遣し、肉やめん類などの食品ごみ約6トンを稲沢市の収集車に運び込んだ。施設内の大型冷凍庫は3月に電気が止まり、内部は「吐き気がする臭い」(担当者)が立ちこめているという。

 ダイコーは食品の産廃を引き取り、主に堆肥(たいひ)化する中間処理業者。県は県内4施設で計8900立方メートルの廃棄物を確認し、2月に撤去を命令。ダイコーが休業状態となったため、排出元が回収を続けている。全体の半分の4700立方メートルは排出元を特定できず、県が稲沢市や関係業者と協力して撤去することになった。