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ホモがBL漫画を斬るわよ!

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名作!!『終わらない不幸についての話/緒川千世先生』―幸せの中、こぼれ落ちる涙の意味は―【BL漫画感想】

*感想 *名作 大学生 ドラマ -緒川千世先生

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自分では終わらせられなかったこの恋を、お前が終わらせてくれ―

こんにちは、氷太よ。

いや・・・本当にすいません。

更新、結構間空いちゃいましたね。

病に伏しておりましたのでこの土日・・・。

 

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はい、こんな感じで今日からまた頑張ります。

やっぱり記事のストックは必要だと痛感させられました。

 

今日は緒川千世先生

『終わらない不幸についての話』

を頂いていくわね。

前持って言っておくわ。

 

この話は片思いを経験した事のある全ての人に読んでもらいたい漫画。

片思いをした事のない人にはわからないかもしれないけど、知っている人は身を切りつけられるような感情が沸き起こるはずよ。

アタシは・・・・泣いたわ。

 

緒川千世先生って言えば

この『カーストゲーム』で有名な作家さん。

この学校内での格差を「カーストゲーム」というルールに基づいて行われる常軌を逸した人間関係を魅せる漫画ね。

人の垣間見せる闇を描いた漫画でもあったけど、今回のこの『終わらない不幸についての話』はそうねえ・・・。

決して見せる事のない心の内をを描きつつ、幸せとその裏にある不幸とも言える不都合に目を逸らさずに焦点を当て続けた漫画よ。

ご都合主義的に幕が開けて幕が閉じるのではなく、光ある所に闇がある・・・のように幸せという形に対して二言論的に結果を受け止めていく物語ね。

 

 

・・・・意味わかんないわよね。

ごめんなさい。

アタシやっぱり頭まだおかしいのかしら。

内容を見ていきましょう。

あらすじ

彼の好みは、小さくて可愛らしい女の子。
彼より長身で男の自分は、何もかもが理想にはほど遠い──絶望的な恋だった。
中学の頃に密かに好きだった清竹と、予期せず合コンで再会した烏童。
昔と変わらず清竹はまっすぐで、すっかり遊び人になった自分はやっぱり彼に相応しくない。
けれど燻る想いに突き動かされ、烏童は清竹と強引に身体を重ね…。苦い片恋の行く先は──。
「誤算のハート」の短編も収録。

こんな感じね。

物語は、超高校級に絶望的な片思いからスタートするのよね。

初めの初めは全くそんな雰囲気ないけども。

別の漫画読んでるのかしら?とさえ思ってしまったもの。

ぶっちゃけ第1話はよくありがちな流れ・展開。

でもここでめげないで。

第2話から本番だから。

登場人物

鳥童(表紙左)

スマートでちょっとクズな部分も持ち合わせる人。

清竹に対する気持ちを置き去りにする事ができずに生きてきた。

君の気持ち、アタシ分かるわ・・・。

清竹(表紙右)

中学時代、鳥童と同じバスケ部で同じポジション。

背の低い女の子が好きで、昔はチビだった。

中盤からラストまで神がかってるくらいカッコイイ、抱いて。ううん抱きたい☆

感想

ストーリー・キャラクター・絵

絵はぶっちゃけカーストヘヴンよりも上手だという印象。

なぜなんだぜ・・・?

 

物語の軸として甘い片思いではなく、徹底的にリアリズムを追求した片思いの心情を描いているわね。

特に第2話後半の鳥童から清竹への気持ちを伝えるシーン。

あそこって、少なくとも現状片思いしている状況の人で泣かない人いるのかしら。

ここまで「叶わない想い」っていうのを表現してるのは本当にお見事。

冒頭で引用させて頂いた

自分では終わらせられなかったこの恋を、お前が終わらせてくれ―

いやあ・・・凄いなコレは。

凄くわかるわアタシは。

片思いだって幸せな事ってあるわよね。

辛いだけじゃないわよね。

でも、終わらせてくれって願うこのシーン。

もうドラマよここ。

 

いわゆるBLってある意味現実では奇跡のような出来事が描かれるものだから結末って見えているんだけど、これほどその奇跡に重みがある漫画そうそうないんじゃないかと思うのよ。

「ノンケという壁を乗り越えて、ハイ幸せになりました。」

じゃないのよねこの漫画は。

幸せそうに過ごす周りの人を妬んだり、八つ当たりしたり、幸せの最中にその裏にあるネガティブな感情を抱えたりとか。

セリフを与えられた二次元の中に創作されたキャラクターじゃないのよ。

この本の中で生きているのよ。

 

 

これね、本当に凄いと思うのよアタシ。

「片思い」の辛さだけとか、恋愛の幸せとか、どれか1つしか知っている状態では絶対に描く事のできない内容なのよね。

きっと色々な経験を緒川先生はしているんだと思うのよ。

その経験を集約させて、BLに昇華させた本当に名作と言われるべき作品ね。

短所

女の子が何人か出てくるんだけど、中盤以降ナツミって子以外「アンタ誰?」ってなった。

特に鳥童の元カノ?なのかな?

あの子何故登場してきた?

自分と同じ境遇にいる事を顧みる事もなく、かといって同情するわけでもなく・・・。

物語の流れの上で彼女に何の役割があったのか見出せない。

そして救いもなくフェードアウトしていくから、あんな描き方だけでは単純に鳥童の評価が下がるだけでは・・・・。

クズキャラを際立たせたかったのかアタシの読み取れない意味があったのか・・・。

あそこ女性なら何か感じ取れるのかもしれないけど、アタシホモといえど男だから何のために登場させたのかわからないまま後味だけが悪くなったわね。

発展

なんか・・・熱っぽくって良い。

凄く体温を感じるような・・・そんな感じ。

愛を凄く感じるわ。

まとめ

非常にリアルな心境を描いている。

大学生という設定だけど、これは多分学生じゃ中々共感できないかもしれないわ。

大人になって、物事のしがらみを知った人が読んでこそ本領発揮する漫画よ。

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