射殺された女性議員を追悼 議会前広場
【ロンドン坂井隆之】英中部バーストールで欧州連合(EU)残留派のジョー・コックス下院議員(41)が射殺されてから最初の日曜となった19日、多くの人々がロンドンの英議会前広場に設けられた追悼コーナーを訪れて、花束やメッセージを手向け、冥福を祈った。
コックス議員の写真の周囲には花束やキャンドルが供えられ、広場に用意されたボードは「あなたは世界をより良い場所に変えた」「遺志を引き継いでいきます」といったメッセージで埋め尽くされた。訪れた人々は、祈りをささげたり、添えられたメッセージに見入ったりしていた。
夫婦で訪れたデズモンド・マッケンジーさん(74)は、「とてもとても悲しい。彼女は難民や貧困問題など人道のため活動してきた。それを憎んでの犯行とすればやりきれない」とため息をついた。
姉とともに追悼用ボードに記帳したエリカ・リードビーターさん(14)は、「事件の報道で彼女の事を知り、こんなに尊敬できる人が、とショックだった。彼女を見習って一生懸命生きたい」と語った。
英BBC放送によると、コックス議員の誕生日である22日にロンドンとバーストールで追悼集会が予定されているほか、ニューヨークやブリュッセルなど世界各地でも同様の行事が計画されている。