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【東京】

改正公選法が施行 空気変える一歩に

18歳選挙権や学校の生徒会などについて話す高校生ら=渋谷区で

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 選挙年齢を二歳引き下げる改正公職選挙法が施行された十九日、渋谷区の婦選会館で勉強会「十八歳からの選挙権」が開かれ、北区や北海道、仙台市、那覇市の女子高校生四人が集まって意見交換した。集団的自衛権や米軍基地の問題から生徒会運営など身近なテーマまで語り合い、自分と政治のかかわりや、一票を行使する大切さを学んだ。 (柏崎智子)

 四人は、それぞれが大事だと感じる政治課題を出し合った。自衛隊基地のある北海道旭川市の旭川明成高三年、滝茉奈美さん(17)は、集団的自衛権の行使について取り上げ、「戦争が怖い。十八歳選挙権は、平和について考えるきっかけになった」と話した。

 那覇市の沖縄尚学高三年、上原晴美さん(18)は、沖縄に米軍基地が集中している現状を語り「傍観者にならず、日本全体で考えて」と呼び掛けた。一票を持つことで「胸を張って政治へ意見が言える」と話した。

 仙台市の仙台城南高三年、赤井沢朋美さん(18)は、生徒会長の立場から、校内の「政治参加」の悩みを打ち明けた。生徒総会を開いても生徒たちはおしゃべりばかりで、なかなか関心を集められない。「楽しめるようなやり方をしたほうがいいのか…」

 同じく生徒会長を務める上原さんは「私たちに説明責任がある」と話し、沖縄尚学高の生徒会ではツイッターサイトを作って生徒一人一人に行事情報を知らせるなど工夫していることを紹介。「根気強く信頼関係を築くことが大事」とアドバイスした。

 北区の桜丘高二年、大塚莉那さん(16)は、女性の社会進出について「産休や育休の制度はできたが、当たり前に取れない空気があるのでは。空気を変えることこそ、一番の政治課題」。選挙権を得るまで一年半あるが「その間にしっかり勉強したい」と話した。勉強会は、市川房枝記念会女性と政治センターが女性参政権行使から七十年の記念で開催。四人は二日間の日程で参加、前日はホームレス男性へのインタビューなどフィールドワークも行った。

 

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