エアバッグで圧迫され3歳女児死亡か 大阪

エアバッグで圧迫され3歳女児死亡か 大阪
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ことし2月、大阪・東住吉区で軽乗用車が電柱に衝突し、助手席に乗っていた3歳の女の子が死亡しました。この事故で、女の子は、エアバッグが開いた際に胸を強く圧迫され、死亡したとみられることが警察への取材で分かりました。専門家は、幼い子どもの場合、エアバッグが開く衝撃に耐えられないことがあるとして、注意を呼びかけています。
ことし2月、大阪・東住吉区公園南矢田の市道で軽乗用車が道路脇の電柱に衝突し、助手席に乗っていた3歳の女の子が死亡しました。
警察によりますと、事故は、運転していた30歳の母親が携帯電話を拾おうとしてハンドル操作を誤ったことが原因とみられ、母親にけがはありませんでした。車は時速30キロほどで、女の子はシートベルトをしていたため目立った外傷はなく、警察が死因を調べたところ、エアバッグが開いた際に胸を強く圧迫され、死亡したとみられることが、警察への取材で分かりました。
後ろの席にはチャイルドシートが付けられていましたが、母親は「近くまでだったので、助手席に乗せた」と話しているということです。エアバッグが事故に反応して開く速さは、最高で時速300キロに達するということで、専門家は、幼い子どもの場合、衝撃に耐えられないことがあるとして注意を呼びかけるとともに、後ろの席にチャイルドシートを付けて座らせることが重要だと指摘しています。
警察は、母親が運転を誤って事故を起こし、女の子を死亡させたとして過失運転致死の疑いで書類送検しました。

専門家 幼児はチャイルドシートで後部座席に

自動車の事故や子どもの安全に詳しい兵庫医科大学の服部益治教授は、「エアバッグは基本的に大人を想定して作られている。作動すると非常に大きな衝撃があり、幼い子どもは耐えられない。幼い子どもを車に乗せるときは、近距離であっても、チャイルドシートを付けたうえで、必ず、後部座席に乗せてほしい」と話しています。