【ワシントン=川合智之】米海軍の第7艦隊司令部は18日、空母「ジョン・C・ステニス」と「ロナルド・レーガン」がフィリピン沖で演習を始めたと発表した。同司令部は「安全保障の維持や紛争の平和的解決、円滑で合法的な貿易、航行・飛行の自由の厳守が米国の国益だ」と表明し、人工島の軍事基地化を進める中国をけん制した。
空母2隻の演習は2014年9月以来。ステニスは1月に母港の米西部ワシントン州を出発し、南シナ海で警戒監視活動を進めている。レーガンは米海軍横須賀基地を拠点とする。米がフィリピン沖に展開した部隊は海兵1万2千人、航空機140機、ミサイル巡洋艦や駆逐艦など6隻。
フィリピンは中国による南シナ海の領有権の主張を国際法違反としてオランダ・ハーグの仲裁裁判所に申し立てており、近く判決が出る見通し。ただ中国は反発を強めており、中国に不利な判決が出ても受け入れない方針だ。