ひらめきの月曜日
2016年6月20日
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大阪…?
今回の記事は「納豆がついてくる」という内容である。
なにかの付録に納豆がついてきたとか、うっかりさっき食べた納豆の粒が服についていたとかそういう「ついてくる」ではない。 旅行に納豆がついてきた、のだ。「同行」という意味での「ついてくる」である。 > 個人サイト まばたきをする体 Twitter @eatmorecakes 名物に納豆をプラスして食べるという旅でした納豆が旅についてきた。
そうして私は東京で納豆もんじゃを、名古屋で納豆みそカツを、大阪では納豆たこ焼きを食べたのだ。 納豆もんじゃ!
納豆みそカツ!
納豆たこ焼き!
なんといっても納豆好きである。納豆というのが意外になんにでも合うというのは情報として知っていたがなるほどの実体験であった。
もんじゃでは豆のコクや風味が発揮され、みそカツでは甘いみそとのハーモニーを演出、そしてたこ焼きでは圧倒的な存在感を示しながら融和する奇跡を起こした。 帰着しいま自宅でこの原稿を書いている。はっとして、今回の旅はなんだったのか。改めて振り返ってみたい。 「東名阪うまいものめぐり」なんですけれども東名阪でうまいものを食べめぐる。おおどうした、土曜の朝にやってるテレビの旅番組かという企画が、同僚の編集部 安藤からまさか私のもとへ舞い込んできた。
いいのか大丈夫か、もっとこう2時間ドラマとかに出てき慣れてるような俳優にオファーすべき案件ではないのか。 「いや、大丈夫です。今回の旅、納豆がついてくるんです」 ……ほほう? まずは東京から。亀有にあるもんじゃ焼きの老舗「嵯峨野」さんへ
おっ!もんじゃだね!
今さらであるが今回はあのおかめ納豆で有名な納豆メーカーであるタカノフーズとのコラボ企画なのだ。なるほど、それで東名阪の名物に納豆、ということのようだ。
タカノフーズの担当の方がじきじきに3種類の納豆を持参。納豆…好きだけどあんまり「種類」って考えたことなかったよね
3段階の納豆用意された納豆をみてひげをなぜた。このラインナップ、ざっくりいうと「納豆度の高さ」に違いがあるようなのだ。
ご説明によれば各商品の特徴はこうである。 ねばうま(写真左) 強い粘りで濃い旨みをもつ濃厚納豆。 旨味(写真上) マイルドな粘りと昆布だしのまろやか納豆。 ふわりん(写真右) 粘りとにおいを抑えたやわらか納豆。 上から順に荒々しく納豆、普通に納豆、おとなしく納豆、という具合だろうか。 納豆にそういう強弱みたいなものがあるとは。 誰かいるさて、ではそんな納豆をもんじゃ焼きに早速入れていってみよう!
と……。 おや? ん?
お!?
誰!?(カワイイ〜〜っ!)
納豆のキャラクターがついてくる旅なんか来た。
なんか、来たのだ、なんか! はっ! そうか、「ついてくる」というのはそういうことか。納豆そのものだけではなく、納豆の(正確にいうとタカノフーズの)キャラクターが「ついてくる」旅、ということなのかこれは。 納豆のキャラクター同行の旅。これはちょっと大変なことになってきたぞ。 名前はおかめちゃんだそうです(メモメモ)。写真でフワフワさが伝わらないのがもどかしい!
納豆もんじゃは幻のメニューさて、おかめちゃんが横にいてくれるキュンキュンで正直もう胸は完全にいっぱいなのだがお腹はすいてるぞ、腕をまくって納豆もんじゃだ。
離乳食ですでにもんじゃを食べていたという大ベテランの若旦那、吉田さんがじきじきに焼いてくれております
聞けばこちらのもんじゃ焼き店、嵯峨野さんでもかなり前にはメニューに納豆もんじゃがあったそうだ。
現在もお好み焼きとしてはキムチ納豆天やしそ納豆天が人気メニューとしてあるという。なぜもんじゃで納豆メニューがなくなってしまったかというと、においが立つかららしい。 素人には難しいこの美しい土手!
ははん、においか……。しかし今回は納豆界の中の人、おかめちゃんが同行する旅なのである、そのあたりの脇はしっかり締めてあるのだ。
「粘りとにおいを抑えた『ふわりん』なら、もんじゃ焼きにもぴったりだよ〜」
おかめちゃん、かわいいだけではないこの如才のなさ!
なぜか鉄板の近くより遠巻きでちょっと納豆のにおいがしますね、というのが現場での感想であったが不思議と鉄板に近いと熱気や香ばしさがまさってあまりにおいは気にならない。 もんじゃを焼くとあがる水蒸気で上から周囲へにおいが広がるのではというお話だった。 もんじゃに納豆を入れて焼くと周囲に納豆フレーバーの包囲網が張れる。最高の豆知識を今日も得た。 幻の納豆もんじゃ、できました!全体がぐつぐつしたらもう食べ初めてよし、です
月島在住13年、もんじゃといえばこの人。ライター西村さんも試食のためだけに来てくれている
こちらが西村さん。漫画だったら「もんじゃに納豆だとぅ?」と邪道に釘を差す役
左下、おいしくないと一番困るコラボ担当の編集部安藤の背中が緊張している
って、これがおいしい…!
なんだろう、大豆の味が濃く感じる。納豆というよりも豆! 豆! 豆ですよ〜〜っ! という素の味わいだ。豆の香ばしさがすごい。 今回はコラボ記事だけれど、「合わなかったら合わないと素直に言っていい」というルールだ(本当です)。でも、合った。ご意見番の西村さんも文句なしである。やったね! おかめちゃん…! 通常もんじゃに使うソースに頼らず、調味料を納豆についているタレのみにしたのも、いわゆる「素材の味を楽しむ」につながったようだ。 そのほかの納豆でも作ってみようチャレンジでほかの2種類の納豆でも焼いてもらってみた。
だって気になるし、実は最初から3種類で焼く気は満々でした!
たしかに焼いたときのにおいの広がりは初回より強い
「納豆もんじゃ」としては、においや粘り気が強いほうが納豆を入れてるぞという説得力があるようにも思える。カレーの1辛〜10辛、みたいな感じで納豆にも納豆度の強弱が選べるようなもので正直、ここは好き好きなんじゃないか。私は一番納豆らしい納豆で作ったもんじゃが好きだった。
3種類の納豆、聞けば製法がそれぞれ違うのだそうだ。納豆ひとつにも奥深さがある。ただ素直に「へぇ〜!」である。 終始見守るおかめちゃん…
ありがとうおかめちゃん、納豆もんじゃ、堪能したよ!
興奮もそのままに、旅は名古屋へと続きます。次ページはみそカツです。
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