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【社会】

「奨学金負担の緩和を」 学生ら都内で訴え 「あすのば」1周年

活動報告する学生理事の佐藤寛太さん(右)ら=18日、東京都渋谷区で

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 貧困家庭の子どもの就学支援などに取り組む公益財団法人「あすのば」(東京都港区)の設立一周年を記念する集会が十八日、国立オリンピック記念青少年総合センター(渋谷区)で開かれた。奨学金を利用している大学生らが、経済的に厳しい家庭への支援の必要性をあらためて訴えた。

 本紙が連載中の「新貧乏物語」で紹介した「あすのば」学生理事の佐藤寛太さん(24)=大学四年生=は集会で「就職活動をしているが、(卒業後の)生活は成り立つのだろうか」と不安感を吐露。自身は卒業後に約一千万円の奨学金の返済が必要で「若者の返還の負担感が和らぐように、奨学金を無利子貸与にして、大学や専門学校の授業料減免制度も大幅拡充してほしい」と訴えた。

 集会には、「あすのば」の活動に賛同する学生や市民ら約百六十人が参加した。代表理事の小河光治(おがわこうじ)さん(51)は「日本中の子どもたち一人一人が大きな力を秘めている。困っている人たちに光を届けたい」と語った。活動を応援している女優の東ちづるさん(56)も支援を訴えた。

 「あすのば」は、街頭募金などで寄せられた寄付を貧困家庭に届け、貧困対策を提言。また、連載を読んだ読者が本紙に寄せた現金一千万円を活用して小中高生向けの給付金などに充てることを決めている。十九日午前十一時〜午後一時には、JR新宿駅西口で募金活動をするほか、継続的に寄付を寄せてくれる「応援団」を募っている。問い合わせは「あすのば」=電03(6277)8199=へ。

 

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