シカとカモシカの違いって?足跡やフン、鳴き声の見聞分け方
日本の野生にも生息する
有名な動物として、シカとカモシカが挙げられます。
しかしながら、カモシカはシカと混同されていて、
その結果間違った認識をされてしまっていたりします。
では、シカとカモシカはどう違うのか、
についてを取り上げていきましょう。
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シカとカモシカの根本的な違いとその由来
実は、シカとカモシカは
名前は同じ「シカ」ですが、
根本的に種類が違うのです。
シカは
鯨偶蹄目(げいぐうていもく)シカ科
であるのに対し、カモシカは
ウシ目(偶蹄目)ウシ亜目ウシ科ヤギ亜科
になります。
つまり、カモシカは
シカの仲間ではなく、牛・ヤギの仲間
であるのです。
「とはいえ、見た目は似たようなもんでしょう」
と思っているそこのあなた。
あなたはカモシカに対して、
どのような見た目を想像していますか?
勝手にシカのような動物を
イメージしてしまっているのではないでしょうか。
まずシカの見た目
に対して、カモシカの見た目はこんな感じです。
出典:カモシカpicture
えっ・・・・と思われた方もいると思います。
カモシカって足スラッとしてるんじゃないのか、と。
いえ、全然していないんです。
それが人々を混乱に陥れているまた一つの原因であると思います。
実は「カモシカのような脚」という言葉は、
レイヨウという別の動物のことを指しているのです。
別の動物とは言っても、
同じくウシ科に属しているのですが。
レイヨウ
確かにこちらであれば
「カモシカのような脚」
(細い脚)のイメージに合います。
カモシカとレイヨウがごっちゃになってしまっている
理由については、カモシカの漢字表記にあります。
カモシカを漢字に直すと「氈鹿」「羚羊」の二つに分かれ、
「氈鹿」であればカモシカを意味するので良いのですが、
「羚羊」の場合は牛科に属する大部分のことを意味し、
しかもカモシカが含まれないのです。
そのため、いつの間にやら
「羚羊」→レイヨウ→カモシカ
となってしまったのです。
しかもシカと名乗ってしまっているものですから、
非常にややこしいことになって多くの勘違いを産む結果となったのです。
(ただし、言葉の起源については
100%の証明は難しいので、
この説にも異論を唱える人がいるのですが笑)
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体の大きさ
その体の大きさについては、
ニホンジカ
体長:100~170cm
体重:40~100kg
ニホンカモシカ
体長:105-112cm
体重:30-45kg
となっていて、シカの方が大きいです。
※シカは個体数が多いために、その大きさの幅も広いのです。
どちらも日本の野生動物としては
かなり大型な部類に入ります。
※こちらも日本の野生に生息する大型動物です。
足跡やフン、鳴き声の見分け方
根本的な生物的分類がそもそも違うこともあって
見た目が全然違うので、一目見れば見分けは付きますが
足跡やフンなどで見分けるのは意外と難しかったりします。
足跡
足跡については、並べて見比べてみると
はっきりと違うことがわかります。
出典:固有事
左がシカで右がカモシカなのですが、
シカの方が先が尖っています。
カモシカの方が全体的に丸っこい感じですね。
ただこの程度の違いですと、
雪道などでは少し見分け辛い
ところがあるとは思いますが。
フン
一方でフンについてですが、
こちらはほとんど同じ形状をしています。
しかしながらフンの仕方に違いがあって、
シカが歩きながらする一方で、
カモシカは一ヶ所に止まってします。
ですから、シカの方がフンをばら撒いているのに対して、
カモシカの方はフンを一ヶ所にきちんとまとめているのです。
フン自体ではなく、用を足す際の
行儀の悪さ・良さで判断が可能ということですね。
出典:シカの糞
そういう視点で見ると、こちらはカモシカの糞であると考えて良さそうです。
鳴き声
鳴き声についても、比較的似ています。
こちらは、カモシカの鳴き声です。
可愛い子犬のように鳴いていますね。
ただ、発情中のメスの場合は
カモシカはヤギ亜科であることもあって
ヤギに近い鳴き声をすると言われています。
シカについては、
ピーという音を立てます。
どちらも声の高さという意味では近いのですが、
シカの場合はきちんと声を出せていないような気がしますね。
これは声帯があまり発達していないからでしょうね。
もしシカとカモシカの両方が生息している場所を
訪れることがあったら、ぜひ参考にしてください。
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