「コンレボ」最終回放送前夜祭開催　原作の會川昇、少年時代の思いから実現した作品の完結に感無量

(C)BONES・會川 昇／コンクリートレボルティオ製作委員会

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テレビアニメ「コンクリート・レボルティオ ～THE LAST SONG～」が、目前に控える最終話の放送を記念して、TOHOシネマズ新宿で「コンクリート・レボルティオ ～THE LAST SONG～ 最終話放送前夜祭 コンレボってる場合ですよ!!」を開催した。ステージには、人吉璽朗役の石川界人、星野輝子役の上坂すみれ、風郎太役の中村繪里子、監督の水島精二、脚本・原作の會川昇らが登場。大のアニメファンとして知られるアナウンサー・松澤千晶の司会のもと、最終話の先行上映に加え、第23話のライブコメンタリーやトークショーを展開した。

同作は、高度成長まっただ中のもうひとつの昭和ともいうべき「神化」の日本を舞台に、平和を守るために戦う多数の超人たちを保護し、安全に管理する組織「超人課」の活動を描く完全オリジナル作品。

まずは「コンクリート・レボルティオ」という作品全体を振り返ってのトーク。キャスト陣は、ストーリーが進むに連れて明らかになるキャラクターの秘密や、その過程での成長や変化に「当初描いていたイメージから大きく変わっていった」と驚きを明かす。また、水島が「登場キャラのひとりひとりが主役になる、というコンセプトは最初に決めていましたが、本当に1話限りのゲストキャラクターもいて、作業量の多さに悲鳴をあげました」と過酷な製作の現場を述懐すれば、會川が「最終回には、ほぼすべてのゲストキャラクターが再登場します。そのために、こうした作品の作り方をしました」と最終回への期待を高めた。

なお、同作は複雑なストーリーが展開されるため、ゲストキャラクターを演じるキャストが、予備知識なく現場入りすることも少なくなかった。そのため石川は、休憩時間を利用して、都度ゲスト声優に物語の流れや、キャラクターのバックボーンなどを解説していったという。「そのやり取りは、後半になるにしたがって、どんどん楽しくなっていきました。積み重なってきたものが、ひとつの形を表していくのがおもしろい」（石川）。

続いては、登壇者が第23話を見ながら、リアルタイムで解説を加えていくライブコメンタリー。水島や會川が次々と明かす、演出に隠された思惑にキャスト陣が驚きの声をあげる中、御茶ノ水を舞台にしたバトルについては「駅付近は独特な地形なので、実写アクションだったらぜひ使いたいロケーション。でも許可が降りそうにないので、アニメの強みを活かして本作で使いました」と、多年にわたり特撮作品を手がけてきた會川ならではの秘話も飛び出した。また、同話の次回予告は石川が担当しているが、これまでは「他作品の予告」として演じられていたものが、ここで初めて「コンクリート・レボルティオの予告」として演じられたのだという。

(C)BONES・會川 昇／コンクリートレボルティオ製作委員会

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さらに、当日の目玉である感動の最終話先行上映が終了すると、キャスト陣から水島と會川に花束が贈られた。石川は「本当に綺麗にまとまった最終回です。情熱を込めてやってきてよかった。難解なシナリオを、ゲストに説明できるまで読み込んだことが、お芝居の深みにつながりました。本来役者がやるべきことを、再確認させてもらった作品です」と収録の日々を振り返る。會川は「昭和53年……僕が中学生になったころには、アニメや特撮は小学校で卒業しておくべきものであり、折しもたくさんの特撮ヒーローたちが、テレビから姿を消していた時代でもありました。それでも何かあるんじゃないか、好きでいていいんじゃないかと思い続けてきたことが形になったのが本作です。非常に個人的な記憶にもとづいて作られた作品なので、付き合ってくれたみなさんに感謝の言葉もありません」と感無量の胸中を語った。水島は「スルメみたいなフィルムなので、見なおしてみると細かい伏線の回収や、會川さんが表に出さずに終えたところも見えてくると思う。長く付き合っていただきたい」と話し、前夜祭の幕を引いた。

なお、同作の挿入歌とBGMをまとめたCD「COMPOSITE ALBUM」の発売が6月29日に決定。7月1日21時30分にニコニコ生放送で放送される「會川昇＆氷川竜介の“なるほど・THE・神化”2」に、水島監督がゲストとして出演することも明らかになった。また、7月9日から三重県で開催される第55回SF大会「いせしまこん」にも會川と氷川が登場し「コンクリート・レボルティオ」についてのトークやライブコメンタリーを行う予定。