こんな記事を読みました。
思考拡張日記というブログを書かれているアビ太郎さんは、テレビのクイズ番組の問題を見て、その模範解答に納得できずにこの記事を書かれたようです。
その問題とは、年下の子に『大人と子供の違いは何?』と聞かれた時に何と答えるか。
これは有名難関中学校の入試問題である。
対する模範解答が、
子供は自分の好きなことを自由にできるが、大人は自分のしたい事を我慢して他人の事を考える必要がある。
である。
私はこの問題に驚愕している。
これから思春期に入り、人生で最も楽しく、悲しく、憎しみと愛が入り混じった人間形成の重要な時期である『中学生』になろうという彼ら彼女らに対して、
お前らはまだ子供やから、自由でええけどな、大人になったら不自由やぞー。結婚して子供なんてできてみ、やばいぞ、もう死ぬまで一生社畜として働いて、家族を養わなあかんぞ、いややろー、不自由やろー、それが大人になるっちゅうこっちゃ、まあきばれよ。
と、言っているのである。
更にそれが『模範』回答だと言ってるのである。
私の意見は真逆であり、子供は不自由、大人は自由であると思っている。
まず子供は、親を選べない、住む場所を選べない、学校を選べない、自分でお金を稼げないので、やりたい事が『子供』という範疇を超えないので、制限されてしまう。
対して大人は、好きなところに住み、好きなところで働いて、お金を得る。そのお金で好きなものを買い、好きな人と出会う。というように無限の可能性がある。
両者の違いは『お金』と『時間』を自分で生み出せるか否かである。
しかし、そんな事はどうだっていい。
私が一番言いたい事は、これから大人になる彼ら彼女らに対して、「大人は不自由なんだぜー」と言ってしまうその無神経さにある。
こんな事を言われて、清く正しく美しい子供らが、ぼくたちもはやく大人になりたい!と、思うだろうか。
答えはNOである。
『大人』というものは、こんなに楽しいんだぜ、こんなにファンキーでファンタスティックで、エキセントリックで、ロックンロールなんだぜ。と、なぜ言ってやれないのか。
それはこの問題を、ええやんええやんとヘラヘラしながら試験問題に採用した人達、そしてそれを間に受けて、更にヘラヘラした問題と解答を考えた人、彼らが、本来自由であるはずの『大人』でなく、不自由な『子供』であったことが、この問題の最大の問題だと私は思い、これにて筆を叩きつけるように置く。