税金やNHK料金等の公共料金支払いに便利な電子決済サービス「Pay-easy(ペイジー)」。
このペイジーを通した決済金額がなんと、年間15兆円に迫る勢いのようです。ペイジーがニュースリリースにて発表しました(こちらのPDF)。
電子決済サービス「Pay-easy(ペイジー)収納サービス(注)」平成27年度の利用件数・金額は、サービス開始以来14年連続での増加となりました。
利用金額は、14.8兆円を記録しましたが、これは平成23年度比で約2倍の金額であり、直近4年間で利用金額が倍増する結果となりました。
決済額や決済件数の伸び率については下記グラフを参考にどうぞ。かなり右肩あがりで増えているのがわかりますね。
ペイジーは税金等の支払いに使える:
『ペイジーって何?』という方のために簡単に説明すると、Pay-easy(ペイジー)とは国民年金保険料や自動車税、NHK受信料といった費用を払うのに便利な決済手段のこと。
通常、税金等の請求が来たらコンビニまで支払い用紙を持っていって、その場で現金を払うことで支払いを完了させている方は多いと思いますが、ペイジーを利用すれば自宅にいながらネットバンキングを通して支払いを済ませることが可能に。
- 通常:支払い用紙をもってコンビニで支払い
- ペイジー:スマホやパソコンから支払い
伸び率のグラフをご覧いただければわかりますが、決済金額におけるその比率を見てみると、ほぼほぼ国、つまり税金や年金に関連する支払いで使われていることがわかります。
銀行振込で手数料を払いたくないなら:
反面、決済件数については民間の利用が多いですね。
Amazonやヨドバシ・ドット・コムなどでは銀行振込を選択すると振込手数料が自腹になってしまうデメリットがありますが、ペイジー経由なら手数料無料で支払いが出来るのでクレジットカードを持っていない方にはお得な支払い方法になっているのが大きそうな感じ。
- 通常の銀行振込:振込手数料は自腹
- ペイジー払い:手数料無料な場合も
- クレジットカード払い:手数料無料+ポイント獲得
ただ通販業者によってはペイジーの手数料が別途かかるので、使い方次第…といった状況でしょうか。例えば現金払いしか受け付けてくれないような通販サイトなら、アリな選択肢かもしれません。
現状では問題点も多いペイジー:
こんな感じで今後も決済金額や件数が伸びていきそうなペイジーではありますが、自動車税や固定資産税などは一部の地方自治体でのみ対応しているだけであり、すべての市区町村で利用可能なわけではありません。
また、ネットバンキング(都市銀行やネット銀行)側での対応も必要になるのですが、これまた、大手銀行であればそれなりに対応しているものの、ジャパンネット銀行などのネット銀行であっても最近やっとペイジー払いに対応しはじめた程度…なので、すべての人が快適に使える決済手段ではないというのが実情ですね。課題はかなり多いと言えます。
平成28年度は、引き続き国庫金分野での利用拡大や、地方公共団体におけるペイジー収納サービス導入の広がりが見込まれることから、利用金額は17兆円に拡大する見込みです。
また、今年度はジャパンネット銀行で新たにペイジー利用が可能になり、七十七銀行などの金融機関でATMのペイジー対応が予定されていることから、ペイジーの利便性が更に向上する見込みです。
今後、ペイジーがどこまで一般に知られた決済手段になっていくのかどうかについては、支払い可能な場所がどこまで増えていくか次第。お国の力を最大限に利用して、ペイジーをもっと快適で便利な支払い方法にしていってほしいです。期待しています!
以上、電子決済サービス「Pay-easy(ペイジー)」の年間利用金額がなんと約15兆円に!国民年金保険料や自動車税などの支払いに利用可能です…という国内ニュースでした。
参考リンク:
そもそも住民税や固定資産税がクレジットカード払いできればペイジーなんてふよ…うわなにをするやめろ…という状況なので、どちらがどれだけ幅を利かせていくのかについては、政府のさじ加減一つなのかもしれません(とりあえずおすすめの節税本をまとめた記事を置いておきます)。