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【花田紀凱の週刊誌ウォッチング〈570〉】
週刊朝日が日本会議を批判 憲法改正を目指し「安倍政権を陰で操る」と言いたいらしいが…
このところ「日本会議」という組織に対する批判が喧(かまびす)しい。
『週刊ポスト』(5月27日号)、『週刊金曜日』(5月27日号)、朝日新聞出版発行の月刊『Journalism』5月号…。
で、今週は『週刊朝日』(6・24)が昨年10月に続き、2度目の特集で「日本会議と安倍首相」。
だが、これまでの各誌の特集と同じで新味はない。ほとんどが、今、ベストセラーになっている菅野完さんの『日本会議の研究』(扶桑社新書)に寄りかかったもの。
各誌の言わんとするところは、
(1)日本会議国会議員懇談会に多くの議員が参加している。
(2)安倍内閣の閣僚20人中13人が所属。
(3)日本会議は憲法改正を主張。昨年11月10日、武道館で憲法改正1万人集会も開催。
(4)会議の中心人物はかつて生長の家の幹部だった-。
憲法改正を目指し〈安倍政権を陰から操っている〉〈謎の組織〉と言いたいらしいが、菅野さん自身がそれには異を唱えて、
〈「今の日本社会全体の空気が『反左翼』になっている」〉〈「それが日本会議の路線とぴたりと一致した」〉だけ。
「日本会議」の会員はたった3万8000人。長い間、地道に活動を続けてきたからそれなりの力は持っているが、“過大評価”と言うべきだろう。
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