アップル、中国の零細メーカーに特許侵害で訴えられる
アップルのiPhone 6と6 Plus(6s、6s Plusではありません)が、中国国内で発売禁止になるかもしれません。
先日公開された中国の特許侵害紛争情報(2016 年(1-5 月)北京市专利侵权纠纷处理案件信息公开表)によると、中国国内のある無名メーカーの持つ意匠権をアップルが侵害したというのがその理由です。
この意匠権を持つのはShenzhen Baili(深セン・バイリ)というメーカーですが、深セン・バイリは先日、アップルとその提携企業に対し、iPhone 6/6 Plusの販売を停止するよう要求しました。
アップルはこれに対して上告し、現在でも問題の機種は販売が続いています。
「先月、当社(アップル)は北京知識産権法院(知的財産裁判所)から行政命令を受け、これに対して上告しました。その結果、販売停止要求は審理保留になっています」と、アップルは金曜日にコメントしています。
前にもあった中国内での法的闘争
今回アップルが侵害したとされているのは、深セン・バイリの持つ、外観デザインに関する特許です。
iPhone 6が発売される少し前の2014年7月、深セン・バイリはこの特許を中国国内で取得しており、現在は自社ブランドのスマートフォンの外観にこの特許のデザインを使っています。
発売から2年経ったiPhone 6ですが、実は発売前の2014年、深セン・バイリはアップルに対して特許の侵害に当たると事前に警告を出しています。
アップルが中国で直面した法的な問題は他にも数多くあります。
たとえば2012年、「iPad」の商標が侵害に当たると主張する他のメーカーとのイザコザがあり、結局6,000万ドルをアップル側が支払うことで和解しました。
中国市場で苦戦するアップル
中国は世界最大のスマートフォン市場ですが、アップルが現地のメーカーとの厳しい競争にさらされており、2016年第1四半期の報告ではアップルの中国国内でのシェア率は第5位に留まっています。
「Huawei、Vivo、Oppoといった現地メーカーが、かつてはサムスンとアップルの牙城と考えられていた高級機種市場に食い込んでいる」と前記の報告では述べており、中国市場はこれからも混乱が続くと見られています。
Via: PCWorld