6月18日
レジェンド 狂気の美学
イギリスが生んだ男の中の男!!マンオブザマンッ!!トム様の新作でございます!!!
しかも今回1人2役ですか~。どっちか頂戴っ!!!なんて女性ファンもいるんですかねぇ~。野郎のファンのほうが多いのかな。
去年はマッドな狂犬で魅了してくれました。
今回はギャングスターってことでまたまたおっかない役を演じるんですかねぇ。
というわけで早速見てまいりました!!
あらすじ
1960年代初頭、活気に満ちたロンドン。強い絆で結ばれた双子のギャング、レジー(トム・ハーディ)とロン(トム・ハーディ)のクレイ兄弟は、その頭脳と暴力で街を支配していた。
アメリカン・マフィアと手を組み、政治家やセレブリティと親交を深めた彼らは一大犯罪帝国を築いていく。
そんな時レジーは部下の妹フランシス(エミリー・ブラウニング)と出会い、恋に落ちる。
フランシスのために悪事と手を切ると約束したレジーはナイトクラブの経営に注力するようになるが、それを快く思わないロンは破滅的な行動を連発。組織内に不協和音が生まれ、さらに警察の執拗な捜査が迫り、兄弟の絆と栄華は脅かされようとしていた―。(HPより抜粋)
監督・キャスト
監督はブライアン・ヘルゲランド。
おっかない顔してますねぇ。あ~この人もいつもながら名前聞いたことない・・・。
調べましたよ~もちろん。お~っ!「L.A.コンフィデンシャル」の脚本書いた人でしたか!!
「エルム街の悪夢4 ザ・ドリームマスター 最後の反撃」で脚本デビュー。その後シルベスタ・スタローン主演の「暗殺者」などを経て、
97年に製作・脚本に携わった、縄張り争いが激化した50年代のロサンゼルスを背景に、1つの事件がやがて警察内部の腐敗を浮き彫りにしていくクライムサスペンス「L.A.コンフィデンシャル」でアカデミー賞脚色賞を受賞、
その後も、クリント・イーストウッド監督作で、ある事件によって再会した幼馴染3人の悲劇を描いた、ある意味大人になったのび太、スネ夫、ジャイアンの構図とも見られる重厚なサスペンスドラマ「ミスティック・リバー」でも同賞ノミネートする実績を持つ。
監督としてはメル・ギブソンを主演に迎え、裏切られた相棒と女房に対して復讐に燃える男を描いた「ペイバック」でデビュー。
最近では、アフリカ系アメリカ人として初めてメジャーリーガーとなり、背番号は永久欠番として今でも語り継がれるジャッキー・ロビンソンを描いた「42 ~世界を変えた男~」を手がけています。
脚本に関しては、「グリーンゾーン」「ソルト」「サブウェイ123」など手がけていますが、監督としては見てないものばかりか、さほど有名な作品はない様子。今作がどんなものか楽しみですね。
主演の双子の兄弟レジーとロンを2人1役こなすトム・ハーディ。
彼が一躍有名になったのはやっぱり「インセプション」ですかねぇ。そして、「ダークナイト ライジング」!!筋肉モリモリでしたねぇ。ちょっとだけひょっとこ顔な気がするのは私だけでしょうか。
故郷ロンドンで演劇を学び「ブラックホーク・ダウン」でハリウッドでビュー。
その後も舞台と平行しながらイギリス映画に出演し続け、知名度を上げるきっかけにもなった作品が、
人の夢に入り込みアイデアを植え付ける男たちがさまざまなトラブルに巻き込まれながらも任務を遂行していくSFアクション「インセプション」。夢の中で別人に成りすます「偽装師」イームスを熱演し、
クリストファー・ノーラン監督に気に入られことで、バットマン三部作の最後を飾った「ダークナイトライジング」では、肉体改造をし、バットマンを窮地に追い込むほどの怪力を持つ傭兵ベインを体当たりで演じ話題となった。
最近では、去年大ブームとなった「マッドマックス 怒りのデス・ロード」で主役マックスとして自身を投影したかのような暴れっぷりを見せつけ、
「レヴェナント 蘇えりし者」ではディカプリオ演じるヒュー・グラスの敵役として私利私欲にまみれた男ジョン・フィッツジェラルドを苛酷な撮影環境の中見事に演じています。
レジーの婚約者、フランシスを演じるのはエミリー・ブラウニング。
知名度はまだまだなのかなぁ。知る人ぞ知るお方。フランス人形みたいなまあるいお目目と頬骨の出っ張りをみるとキャメロン・ディアスかこの人を思い出す。
両親を亡くした3兄弟に不幸なことが次々と降りかかるファンタジー映画「レモニー・スニケットの世にも不幸な物語」で注目を浴び、
ある理由で精神病院に送られてしまった少女が、現実世界を過酷な戦場に置き換えることで、仲間たちとミッションをクリアし脱出を試みるファンタジーアクション「エンジェルウォーズ」で主役に抜擢され堂々と演じています。
最近では、病弱な女の子と彼女に恋したミュージシャンとその友人が、恋に友情に音楽にといった青春の日々をミュージカル調で描いた「ゴッド・ヘルプ・ザ・ガール」で、その美声とルックス、ポップなファッションを身に纏い、かわいく演じています。
話のおかしいとこをつついちゃダメ!ベルセバの音楽と世界観を堪能せよ!
拒食症で入院中の少女イヴは、ミュージシャンを夢見る日々。ある日、病院を抜け出した彼女は、ライブハウスでギタリストのジェームズや少女キャシーと知り合い一緒にバンドを組むのだったが…。
ベルアンドセバスチャンのメンバーが監督とあって音楽もベルセバ一色。どこかレトロ感のあるファッションとポップでキャッチーな歌の世界にどっぷり浸かれる、そして個人的にツボだったのがキャシー演じるハンナ・マリーのどストライクなタヌキ顔の愛らしさと歌の下手さのギャップwwこれにはやられたwww非常に彼女を好きになった作品でした。エミリーもかわいいけどね。
他にも「キングスマン」でブレイクしたタロン・エガートンも出演しております。着々とキャリアを積んでるなぁ。
というわけで、1人2役で演じたトムがどう演じ分けるのか、イギリスの裏社会にその名をはせた双子のギャングがどうのし上がり袂を分かつことになっていくのか。
それでは、鑑賞後の感想です!!!
ギャング兄弟の栄光から破滅をサラッと流し見。
以下、核心に触れずネタバレします。
あっさりテイストは吉か凶か
ギャング映画。まず浮かぶイメージは内容が暴力的だったり、重く深く人間模様を描いていたり、そこから醸し出す哀愁なんかがたまらない。
ラーメンで言えばこってり油増しくらい濃ゆいものだったりするんです。
しかし、この映画は非常に全体的にポップです。ぴったり当てはまる言葉ではないと思いますが歴代のギャング映画よりかは明るく軽いタッチで展開も早く、
飽きのこないあっさりな塩ラーメンのようなギャング映画でした。
だから、ギャング映画好きは物足りなさだったり薄っぺらいと感じたりする作品かもしれません。
トムハーディ主役とあって男性客で埋まっているかと思いきや女性客もかなり多く、これくらいのテイストならギャング映画の暴力描写に慣れてないであろう彼女たちも目を瞑るようなこともなく安心して観られるかもしれません。
ちょっとだけうわっ!ってなりますけど。
今作は終始レジーの恋人フランシスのナレーションで事が運んでいきます。
この時点で歴代のギャング映画同様のイメージで鑑賞しにきた私は、それとは違う映画なんだな、と解釈しました。
60年代の文化が花開くスウィンギンロンドンを表現するかのような、ムード溢れるジャズロックやモータウンサウンド、軽快なカッティングが染み渡るクラシックロックなどなどテンポのいい音楽、んー要するにガイリッチーがよく使いそうな感じの音楽っつった方が伝わりやすいか?
まああんな感じでねポンポン展開していくんですよ。
これのおかげでですね、いざ乱闘シーンだったり襲撃シーンだったり兄弟ゲンカだったりといったシリアスになるような部分もコミカルに見えます。
それを証拠に会場は笑いが起きていましたから。
あと映像の質感もエライクリアというか鮮明というか、60年代を描いていて衣装やセットや街並みもモノホンに見えるのに肝心の映像が綺麗すぎて軽いんです。
これらを踏まえて、ギャング映画という括りでも、本来のギャング映画とは一線を画した作りになってるかなと思います。
トムハーディの見事な使い分け
兄のレジーと弟のロンを演じきったトム。これは素晴らしかったです。
レジーに関しては、頭脳明晰で人当たりも良く奇策なんだけどキレたら止まらない、いわば現実主義な考えの性格ということもあって、こういうトムを見るのが久々という気がして安心した、ほっこりした印象を受けました。
喜怒哀楽のはっきりとした表情もまたギャングっぽくなくてよかった。
それとは対照的なロンがですねー、一癖も二癖もある役柄を見事に演じていて。
口に詰め物でもして喋ってるようで、常にメンチ切ってギラギラしてて。
精神的に病んでる役柄だから行動や言動もネジが外れたような演技でした。
殴り方や殺し方も、感情的なレジーに対して冷徹で限度を知らないロンという具合に双子でもこんなに違うかというのを見事に使い分けていたと思います。
クレイ兄弟とは何者か
この映画は、クレイ兄弟が頭角を現してきたところから数年間を描いていて、それまでの軌跡は語られてないため、どんな背景かあったのか調べてみました。
ロンドンのイーストエンドは第二次世界対戦によって崩壊したことでスラム街と化し家庭環境も貧しかったため、そこから這い上がるには父がそうだったようにボクサーになるかギャングになるかしかない状態だったようです。
どこの国でもこんなのありますよね。
やはり父の遺伝子を受け継いだのかケンカは強く警察沙汰になることも多々あったようで、気がつけば悪い道へ足を踏み入れていき裏社会で頭角を現していきます。
ロンドンのギャングは、このクレイ兄弟とリチャードソンという男の組織が2分していてしょっちゅう縄張り争いしていました。
クレイ兄弟はうまく警察の矛先をリチャードソンの方に導いた結果、彼は逮捕されクレイ兄弟はアメリカンマフィアと手を組んだことで一気に飛躍していきます。
映画でも描かれたことですが、兄弟ならではの切っても切れない腐れ縁ぶりと絶大な信頼をお互い寄せているのがわかります。
2人が何かしら離れると事が上手くいかないし、くっつくと凶暴な双子に戻る。レジーはレジーでフランシスと結婚しカタギになって実業家としての道を歩んでいきたいけど、精神的に病んでるロンの暴走を止めるには自分が近くにいないといけないとわかっているから昔のレジーに結果戻っていくし、
ロンはロンで何考えてるかわからないけど、ケンカでのレジーの凶器はダメ!という言いつけも守るといった行動から忠実であるのがわかります。
フランシスに対しても遠ざけたりイヤミなことを言ったりしますが、胸の内はレジーが選んだ人ということもあり信頼している一面もあり、不器用ながらもレジーに対して愛情を持っている事がわかります。
そんな兄弟の栄光と破滅はお互いを思いあった絆あっての人生だったように思えます。
すいませんほぼネタバレかもしれないんですけど、実在した人物のお話なんでね仕方ないとして。
とにかくトムハーディの見事な1人二役を堪能していただけたらと思います。普通に笑えます!特に兄弟ケンカは。
あと、タロンエガートンがムチムチ!!
それ以外は好みです。
私は有りか無しでいったらナシでしたww
だってなんか薄っぺらいんだもん。あっさりしすぎて。歴史の上っ面をなぞっただけなんだもん。どっかひとつ深い話があれば良いんだけど。
あ、フランシスとの話は深いか。
でもそれ以外はうーーんー…。、
ま、お後がよろしいようで、これにて!
以上、あざっした!!