国土交通省は18日、熊本地震の復興を支援するため、九州全域の高速道路料金を割り引く方針を明らかにした。九州自動車道などを管理する西日本高速道路会社と詳細を詰め、夏休み前の7月にも実施する。地震後に一部区間で実施していた速度規制が緩和され、料金を下げても渋滞を引き起こす可能性が小さいと判断した。
被災地を視察した石井啓一国土交通相が18日、「広域の観光周遊のため割引を実施する」と表明した。熊本県など地元自治体も料金割引や無料化を求めていた。政府は九州の旅行商品を割り引く旅行券も導入する。観光客が増える夏休みや秋の紅葉期を控えて、地震で落ち込んだ九州観光をテコ入れする。
2011年の東日本大震災の際には、被災者支援や物流の円滑化を目的に、一部の車の通行料を無料にした。