先日東欧のクロアチアを旅行した時のことだ。空港でスーツケースが出てくるのを待っていると、ある外国人が私のスーツケースを見て「オー、コリア」と叫んだ。スーツケースに貼られた太極旗(韓国国旗)のシールを目にしたようだ。このシールは太極旗の下に名前と連絡先が書けるよう私がデザインしたものだが、これによって太極旗について知る外国人がその場にいるのを知った時はとてもうれしかった。シールは10年前に個人で製作したもので、海外旅行に行くときなどはスーツケースや小物などに貼り、紛失や取り違えなどがないようにしてきた。
もちろんこのシールを貼るのは「太極旗について広く知ってもらう」という目的もあった。実際に使ってみるととてもかわいらしく感じ、また実用的でもあるため、希望者にはネットを通じて無料で配布している。反応も良い。実用性を高め、扱いやすく作ることで、太極旗への関心も自然に高まることを感じた。
子供の頃、大人たちが「あれはわれわれ(韓国)のものだ」などと口にするのを見ると「強欲だなあ」と思うこともあった。しかし自分もその歳になると、自分の国に対する愛着が強くなり、同時に美しいものが多くあることも理解できると同時に、それらを守りたいという思いも抱くようになった。またどのような形であれ、われわれのものは海外でも愛されてほしいと思う。他国に滞在していると、自分の国のものへの愛着は一層強まる。海外で愛国歌(韓国国歌)を聞くと胸が高まって涙が流れるし、時には太極旗を見るだけで感動することもある。
やり方は人それぞれだが、国民の多くは心の中に国を愛する思いを強く持ち、さまざまな形でそれを表現していることと思う。愛国心という大げさな言葉までは使わなくとも、日常生活でわれわれのものを愛する思いを表現するのは良いことだ。私は太極旗シールを配布するときは、このような思いも一緒に伝えたいと考えている。もうすぐ連休も始まる。各自がスーツケースやかばんに太極旗のシールを一つずつ貼ってはどうだろうか。