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【英女性議員殺害】
EU離脱問う国民にどう影響? 「ブリテン・ファースト」叫び銃撃の上、刃物で何度も刺し
【ロンドン=岡部伸】英国中部ウェストヨークシャー州バーストールで16日午後1時ごろ、労働党のジョー・コックス下院議員(41)が男に銃で撃たれ、死亡した。コックス氏は23日に実施される欧州連合(EU)からの離脱の是非を問う国民投票で残留を支持していた。事件を受けて投票行動に影響が出ることも予想される。
現職の英国会議員が殺害されるのは、カトリック過激派のアイルランド共和軍(IRA)による1990年の爆弾テロ以来。
英BBC放送などによれば、コックス氏を殺害したのは、地元在住のトミー・メイア容疑者(52)。コックス氏は図書館で支持者との面談を終えて外に出た際、頭部付近を複数回、銃撃されたほか、刃物で何度も刺された。近くにいた77歳の男性1人も腹部を刺され負傷した。
ガーディアン紙(電子版)によると、容疑者はふだんは物静かな性格で、孤独を好んでいたという。精神障害で治療を受けていたとの報道もある。
一方、デーリー・ミラー紙(電子版)は、容疑者が南アフリカの白人至上主義雑誌を一時購読するなど、極右思想に染まっていた可能性を指摘。容疑者は事件当時、離脱派の極右団体の名前である「ブリテン・ファースト」(英国が第一)と叫んでいた。