待ってたコミケ水戸沸く

国内最大規模の漫画やアニメの展示即売会「コミックマーケット(コミケ)」の5年に1度の特別イベント「コみケッとスペシャル5 in 水戸」が21日から、水戸市泉町の伊勢甚泉町北ビルなどで始まり、お目当ての同人誌を求める人や、思い思いの衣装を着てコスプレを楽しむ人たちでにぎわった。

 午前11時、即売会のスタートを知らせるアナウンスが流れると、伊勢甚泉町北ビルや隣接する水戸芸術館(五軒町)で入場を待つ人たちから歓声が上がった。前夜から並んだファンもいたといい、最大で約4000人が列を作った。

 コミックマーケット準備会によると、この日、イベント全体で約1万5000人が訪れた。会場内で漫画と音楽CDの販売をしていた同人サークル「ぷろとらドットコム」代表の人見達徳さん(27)(栃木県那須塩原市)は「最初は水戸と聞いて、来場者は少ないだろうと思っていたが、予想以上ににぎわった。町の人たちが屋台を出したり、商店街にはポスターが張られ、町全体が盛り上がっている感じがした。すごく良い雰囲気で、やりやすかった」と話していた。

 東京都東久留米市から来ていた会社員冨田隆一郎さん(39)は「町の人も協力的で良かった。3時間待ったけど、気持ちよく買い物ができた」と満足そうだった。

 水戸芸術館と県三の丸庁舎(三の丸)の広場は「コスプレ広場」となり、キャラクターに変身した人や、その様子を一目見ようと駆けつけた人たちで盛り上がった。中国の業者に注文して作ったというゲームキャラクターの衣装を着ていた日立市高鈴町、学生黒沢周生さん(24)は「この日が待ち遠しかった。就職活動中だが、いい気分転換になった」と話していた。

 南町自由広場(南町)では、コミケと地元メーカーが共同開発した商品の販売やアンコウのつるし切りなどが行われた。幸田商店(ひたちなか市)が販売する干しいも「☆ほしいも泉ちゃん」は500個が2時間半ほどで完売。明治時代の少女をイメージした衣装で販売していた同店の後藤はるなさん(22)は「これだけ早く完売するとは思わなかった。開発に携わった一人としてうれしい」と話していた。

 同広場は、前夜からの強風でテントが飛ばされそうになり、午前2時頃からスタッフや警備員など総勢50人が夜通しでテントを畳むなどの作業に追われた。営業するかどうか最終判断を下す午前9時頃になって晴れ間が見えてきたという。

 コミケでまちおこし・みと実行委員会事務局長の須藤文彦さん(39)は「予定通り開催できて良かった。歩いている人たちの表情が楽しそうで何より。2日目はさらに楽しい空間を作れるようにしたい」と話していた。

 イベントは22日まで。

(2010年3月22日 読売新聞)

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