米大統領とダライ・ラマとの会談 中国「断固反対」

中国外務省は、アメリカを訪れているチベット仏教の最高指導者、ダライ・ラマ14世が、ホワイトハウスでオバマ大統領と会談することについて、「断固として反対する」として、北京にあるアメリカ大使館に抗議したことを明らかにしました。
アメリカを訪れているチベット仏教の最高指導者、ダライ・ラマ14世は14日、ワシントンの連邦議会に招かれ、上下両院の議員たちと相次いで会談し、チベットの現状について意見を交わしました。またホワイトハウスは、オバマ大統領が15日、ダライ・ラマ14世をホワイトハウスに招き、会談すると発表しています。
これについて、中国外務省の陸慷報道官は、15日の定例の記者会見で、「中国外務省は、すでに北京のアメリカ大使館に対し厳正に申し入れを行い、アメリカ側が準備している予定について、われわれは、断固として反対する立場だと伝えた」として、アメリカ側に抗議したことを明らかにしました。
そのうえで、陸報道官は、「ダライ・ラマ14世は、単なる宗教人ではなく、長期にわたって宗教という看板を掲げて、国際的な反中分裂活動を行っている。アメリカ側が会談を行えば、チベットの独立を目指す勢力に誤ったメッセージを送ることになり、米中両国の相互信頼や協力を損なうだろう」と述べ、アメリカをけん制しました。