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【首都スポ】

関東大学サッカー 首位ターンの明大支えるDF小出、MF道渕

2016年6月17日 紙面から

ディフェンスリーダーとして最終ラインをまとめる小出悠太

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 第90回関東大学サッカー1部リーグ(東京中日スポーツ後援)は12日に前半戦を終え、現在は中断期間に入っている。9月からの後半戦を首位で迎えることに成功したのは明大。2年続けて2位に甘んじてきたが、その悔しさを乗り越えて、6年ぶりとなる覇権奪還を目指す。経験豊富な副主将のDF小出悠太(4年・市船橋)が後方からチームを支える。前線では今年にかけるMF道渕諒平(4年・仙台ユース)が多くのゴールに絡んでいく。 (関孝伸)

◆4年DF小出 後ろから支える

 昨季のチームはタレントぞろいだった。そのDFラインで一人だけ残ったのが、足元の対人プレーで無類の強さを発揮する、センターバックの小出だ。ドリブルなどでゴールに迫り来る相手アタッカーを封殺。ディフェンスリーダーとして最終ラインをまとめ、首位でのターンへと導いた。

 「まだまだです。今年の目標として、リーグ戦の失点を20以下にすることを目指しているのに、前半戦を終わって11失点です。これはちょっと多いので、センターバックとして責任を感じています。ただ、修正しながらやっている中で、最後の2試合を無失点で終われたのは後半戦につながると感じています」

 リーグ最少失点も狙っているが、現時点ではリーグ3位の数字にすぎない。これにも納得がいかず、チームとして、個人として、さらなる堅固さを模索する。

 「個人としての部分で言うと、自分にはすごみが足りません。足元だけではなく、空中戦でも全部はね返すようなプレーができないと駄目だと思っています」

 今季のチームは自分たちは弱いという危機感からスタートし、泥くさく努力を続けた結果がトップの座につながった。勝利を重ねたことで自信が芽生えてはいるが、それが慢心になると、足をすくわれる。

 「今度は追われる立場としての危機感を常に持って、油断を一切見せないチームにしたいです。そうなるためには、一番厳しい練習を日々やらないと。これまでに自分たちがやってきたことを続ければ、優勝は必然的に見えてくるはずです」

 守備の要として、副主将として、小出が隙のない集団をつくり上げ、そして、6年ぶりのリーグVへとチームをたどり着かせる。

 <小出悠太(こいで・ゆうた)> 1994(平成6)年10月20日生まれの21歳。千葉県出身。178センチ、77キロ。一宮町の原保育所年長組のときに一宮ウイングスFCでサッカーを始めた。Jクラブの下部組織である千葉U−15辰巳台でプレーした後、市船橋高に進んだ。同校2年時に全国高校選手権で優勝。明大入学後、関東大学選抜B、同Aのメンバーに選ばれた。全日本大学選抜入りするチャンスもあったが、けがで逃した。

アシスト王とベストイレブンを狙う道渕諒平

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◆4年生MF道渕 右から攻める

 強靱(きょうじん)なフィジカルを誇る右のサイドアタッカー、MF道渕は力強いドリブル突破からのラストパスでアシストを量産する。前半戦終了時点でのアシストは6を数え、ランキングのトップを行く。

 現在のプレースタイルは自分自身でもかつては想像できていなかっただろう。明大に入る前の本職はボランチであり、サイドハーフは未経験。屈強な体も、主に大学の下級生時代に実施した筋トレのたまものだからだ。

 最上級生になるにあたり、「今年は苦しいときにチームを勝たせるような活躍をしなければならない」と自らに課した。

 「去年までは絶対的な主力という感じではありませんでした。今年こそは主力となって、アシストや得点で試合を決められる選手にならなければいけないと思いました」

 とはいえ、確固たる実績を挙げたことがこれまでになかったことから、今季開幕前の目標は「年間で5得点5アシスト」と控えめな数字だった。ゴール数はまだ1だが、アシスト数は早くもクリアしたことになる。

 「アシストの方の目標はタイトルを取ることに切り替えました」

 後半戦ではアシストに関しては今以上のペースを守り、加えて得点を増やそうともくろむ。

 「ゴールから遠い位置でプレーすることが多かったので、ペナルティーエリアの中でももっと仕事ができるような動き出しやポジショニングを意識していきます」

 単なるサイドのチャンスメーカーにとどまることなく、ゴール前にもアグレッシブに顔を出していく。そして、その中からアシストやゴールでチームに勝利をもたらすつもりだ。アシスト王とベストイレブンを狙う背番号8があらゆるエリアで相手の脅威となる。

 <道渕諒平(みちぶち・りょうへい)> 1994(平成6)年6月16日生まれの22歳。宮城県出身。177センチ、74キロ。仙台市立中野栄小2年のときになかのFCでサッカーを始めた。仙台ジュニアユースから仙台ユースへ。仙台下部組織時代の最高成績は高3時の日本クラブユース選手権(U−18)におけるベスト8。明大入学後、関東大学選抜Aのメンバーに選ばれている。

◆指揮官のひと言

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 ▽栗田大輔監督「首位で折り返せたということで、非常にいい前半戦になったと単純に感じています。チームとして追求してきたことが試合を重ねるごとにどんどん良くなっている印象です。優勝に関しては、リーグ戦の半分が終わっただけですし、意識はまだまったくしていません。チームの成長が結果につながると思っているので、成長できるような取り組みをしたいと考えています」

◆好調明大サッカー部支えて奔走 平光萌子マネジャーを直撃

 JUFA GIRLのしおぴです! 私は明治大学体育会サッカー部を支えるマネジャー、4年生の平光萌子(ひらみつ・もえこ)さんにお話を伺ってきました!

 【きっかけ】「高校でサッカー部のマネジャーをしていて、大学でもやりたいと思っていました。サッカー部の見学に行ったとき、『ここでマネジャーができたら楽しいだろうな』と感じ、『ここに入りたい!』と憧れを持ちました」

 【やりがい】「選手とともに『日本一を目指せること』。その中で一人一人が活躍している姿だったり、プロ内定が決まったりすることをすごくうれしく感じます」

明大サッカー部マネジャーの平光さん(右)とJUFAGIRLしおぴ((c)JUFA)

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 【意気込み】「『気付き』を大切にしていきたいです。部員が主体のチームなので、仕事を自ら見つけ、進んでいきたいと思います。また、今後は『広報活動』にも力を入れていきたいですし、周りに影響を与えられるチームへ導きたいと思っています」

 私は会場で平光さんが暑い中、チームのために走り回っている姿を見て、いつも感心していました。インタビューでも「チームのために」という気持ちがとても伝わり、ステキな方だなと感じました!

    ◇

 首都圏のアスリートを全力で応援する「首都スポ」面がトーチュウに誕生。連日、最終面で展開中

 

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